
12月31日(月)
連日の野外イベントMC。大晦日はもちろん、毎年恒例となっている枚方パークのカウントダウンである。この「ひらパー・カウントダウン・パーティー」のCMや広告には僕の名前や写真も使われていて、けっこうたくさんの人の目に触れているらしい。「見ましたよ浅井さん!」みたいなことを最近よく言われる。おかげさまでけっこう有名人みたい。
開園前にリハをする必要があったので、まだ明るい夕方の4時入り。通しリハーサルが終わった6時ぐらいからから、イベントの始まる11時ぐらいまで、僕は何もすることがない。時間つぶしと取材をかねて、ひらパーの乗り物で遊びまくることにした。ここのはアトラクションじゃない。乗り物。アメリカナイズされ、進化したテーマパークが話題をさらっていく中、これほどまでに典型的な「遊園地」はむしろ新鮮である。この日、僕が乗った唯一の絶叫マシンが「メテオ」。太い円柱の周りを椅子が囲んでいて、それがてっぺんから垂直に落下するあれだ。上昇中の時点で後悔しはじめ、降りる頃には涙がこぼれていた。「キャー」という声も聞こえたけど、僕は怖すぎて悲鳴なんて出て来ない。あれは絶対おすすめである。
イベントは今年も大いに盛り上がった。たくさんの人の前でDJをするのはやっぱり楽しい。ビデオクリップを流しながら2001年のヒット曲をカウントダウンしていくVJショウなのだが、曲を流している間僕はたいがい歌っている。爆寸ばりに。歌って悪いか。歌でも歌ってないと、寒いんだよ。けど今日は、着ている服が完全防備だったうえ、風があまり吹かなかったせいか、本番中はさほど寒さを感じなかった。
イベント終了後、いったん控え室で休憩をした後、再び園内で遊んだ。5回目のカウントダウンにして初めて、ひらパーを満喫した気分である。12月30日(日)
大宮駅前のアルシェで開催された、BEAT SHUFFLE3回目の公開録音。寒いところで仕事をするのも僕はもう慣れているつもりだったが、今回は予想を越えて長かった。ステージに立って喋っている間は「寒い」という感覚を忘れるほどに集中しているものだ。しかし気がつくと身体がすごい勢いで震えている。全身の筋肉が硬直している中、2時間マイクを持ちっぱなしの右腕で腕相撲なんかしても、のび太にすら負けたことだろう。収録後のゲーム大会では恥をかいてしまった。
今日の公開録音はやたらと疲れた。終わった後で3バンドと食事をしたのだが、食欲もないし喋る元気も全くない。別に僕は寝不足なわけではなかったのに、たかが2時間の司会でここまでしんどくなるのはやはり寒さのせいなのだろう。そしてそんな重たい身体を引きずって、僕はその日のうちに大阪へ戻ったのだった。
大阪の自宅に戻ってから夜中にぼけーっとテレビを見ていると「空耳アワー」の総集編みたいなやつを放送していた。大賞候補10傑に選ばれた、PRINCEの「BAT DANCE」の後半で「農協牛乳」と叫ぶやつ。あれは僕の大学時代の後輩の投稿した作品である。忘れもしない大学2年の合宿の時、「絶対聞こえますから、聞いてみてくださいよ!」とみんなに聞かせ、「なるほどこれは面白い。『空耳アワー』に出してみるべきだ」とみんなの勧めを受けた彼は、冗談半分で応募してみたのである。それが不朽の名作として今も語り継がれている。彼が手にした空耳ジャンパーや耳の形のトロフィーなどを見せてもらった。ものすごくチープでそれがまた笑えた。12月29日(土)
帰省ラッシュの影響で、さすがに新幹線が混雑している。今回はちゃんとそれを見越してものすごく早めに予約を取っておいたので、一応希望の列車に乗ることができた。仕事で乗っている立場としては、周りの客がやかましいのは勘弁してほしいわけだが、この日僕の隣に座ったのはめずらしいことに若い女性であった。この人、どうも新幹線には乗り馴れていないらしく、大きな荷物をいくつも足下に置いたままで窮屈そうに本を読み始めた。「これ、上げましょうか?」なんて、頼まれてもいないのにその荷物を網棚に載せてあげる心優しい浅井博章。相手が女性だとこうも違うか。しかしその人は、「あ、ありがとうございます・・・」と礼を言いながらも戸惑いは隠せない様子で、明らかに引いていた。
さて、この日のBEAT SHUFFLEのゲストは初登場の陰陽座。以前に一度挨拶をさせてもらったことがあるが、その時はこんなに面白い人達だという印象はなかった。この日は目黒の鹿鳴館でライブを終えたばかりだったお二人。そのライブでは筋少のコピーバンドのVo.を務めてきたという瞬火さんは、どことなく大槻ケンヂに似た風貌で現れ、サングラスを外すとさらに大槻ケンヂに似ていて、喋るともう大槻ケンヂそのものだった。一方の黒猫さんは、一見してロックバンドのボーカリストには絶対に見えない、育ちのいいOLさん風のきれいな人である。犬神サーカス団といいこの陰陽座といい、バンドのコンセプトは非常に緻密に作られているのに、ステージを降りればごくごく普通の人達。そういうギャップが素敵だと思う。12月28日(金)
96年にV-ROCK 802として深夜枠でスタートし、3年前の秋からはタイトルを一新、ゴールデンタイムに進出したジャパニーズロック専門番組「ROCK VISION 802」が、この日の放送でついに最終回を迎えた。この1ヶ月間、フィナーレ月間と題して毎週スペシャルな内容で放送してきた。1週目の電リクは、リスナーのための2時間。その翌週はGLAYのための2時間。先週は、各アーティストのための2時間だった。最終回となるこの日は、いわば僕とスタッフのための2時間という打ち出しである。
昨日の夜中に頑張って選曲をしていったのだが、それこそ全部のアーティストについて思い出すことがあるし、かけたい曲も2時間ではとうてい足りない。そこで、先週までの3週で一度曲がかかったアーティストに関しては極力カットして、もうこの先かけることができないであろう、隠れた名曲にたくさんスポットを当てることにした。くさい曲紹介も、それこそ最後である。
思っていたほど緊張しなかったのはおそらく、この番組が今日で終わるという実感が全く沸いて来なかったせいだろう。しかも番組が終わるということはずっと前から聞いていたから、もう悲しいという気持ちもそれほどなく、達成感の方が強い。とにかくROCK VISIONらしく、浅井博章らしく、美しく締めくくろうということだけを考えた。
バンドでいえば解散ライブである。解散ライブを目前にしたバンドに話を聞くと、「しめっぽくなるのは嫌なんで、普通どおりに楽しくやりますよ」みたいなことをみんな言うものだが、その気持ちはよくわかった。最後だからといって涙で終わるのは避けたいと思った。だからhideさんやRaphaelの曲も、あえてオープニングやラストにもってくることをせず、さらっとかけていった。「ここで泣けー!」という演出を、あえてしなかったわけである。もちろん、僕自身が泣いてしまうのを回避したかったという理由もある。
ROCK VISIONの他の番組との最大の違いは、リスナーの番組に向かってくる姿勢にある。ラジオ番組なんて普通ならBGMにされて当然のメディアだが、この番組に限っては、何もせずにひたすらラジオに集中して聞いている人が多い。僕の喋る言葉一つ一つに注目している。だからこちら側も中途半端な姿勢で臨むわけにはいかない。喋る内容も、もちろん選曲も、そんなリスナーの期待に100%応え得るものを目指さなければならないのだ。僕はそういう気持ちでこの番組を作ってきた。
最終回、かかった曲はすべて僕の好きな曲である。どの曲も大切で、意味のない選曲は一つもなかったが、
僕がこの日の番組で一番力を入れた場所は、Raphaelの「eternal wish」からMALICE MIZER「ma cherie」への繋ぎであった。イントロが聞こえてきた瞬間の驚きと喜び。まるでライブを見ているような感覚で、ドキドキできるラジオ番組。ROCK VISIONでなければ絶対に味わえない感覚を、リスナーみんなに楽しんで欲しかったのだ。「さすがはROCK VISION」「こんな番組、他にはない」そう思ってもらいたくて、この5年間努力してきた。その集大成を見せるために、入念な選曲をしたわけである。
番組が終わった後、これまでにない晴れやかな気持ちに包まれた。番組のbbsに届いたたくさんの人の感想を読んで感動していたのも大きい。この日の番組は自分でも完璧だったと思う。ROCK VISIONにしか、僕にしか出来ない、いい番組になった。最終回として申しぶんのない内容で終えることができた。プレッシャーから解放された安心感と、いい仕事をした後の充実感。不思議なほど寂しいという気持ちにはならなかったから、たくさんの花束やプレゼントをもらっても、涙ぐむことは決してなかった。
最後に。V-ROCK 802が始る前、僕はDJとして仕事を全部なくす寸前の状態だった。最後のチャンスとして与えられた番組で、これだけ成功することができた。もちろん、音楽シーンが勝手に盛り上がっていったから、それに便乗できたという運もあった。しかし、この番組の快進撃を支えてくれたのは、協力を惜しまなかったアーティストの皆さんであり、熱い思いを届けてくれたリスナーの皆さんである。この番組を通して僕は、DJとして、人間として、たくさんのことを学び、たくさんの出会いを得た。これからの人生にそれらすべてがプラスに作用するのは間違いない。
こんな番組があって、夢中になって聞いていた時代があったということを、どうか覚えておいてください。僕も一生忘れません。ありがとう。12月27日(木)
初めて映画配給会社の試写室という所で映画を見た。20席ぐらいの狭い部屋だが、思っていたよりもずっときれいで座席も広びろ。音響もかなりしっかりしていて、はっきり言って映画館で見るよりもよほど快適である。ただし、映画を見ながらお菓子を食べたり、寝たり、途中で帰ったりということは絶対に許されない。
見た作品は、何とディズニーの新作「モンスターズインク」。「トイストーリー」「バグズライフ」に続く、ピクサーの製作によるCGアニメだ。アメリカでは初日からとんでもない興業収入を記録しており、前評判はかなり高い。僕はデイズニーのCGアニメの大ファンなので、この映画は1日も早く見たかった。見終えた感想を先に書いておくと、これ最高。
おもちゃ、虫、ときて、今回の主役はお化けである。お化けにはお化けの社会が存在する。子供達はお化けを怖がるが、怖がらせることこそ彼等の大事な仕事であり、子供の悲鳴から吸収したエネルギーがお化け社会の電力になっている。お化けにとって子供達は「触れたら死んでしまう怖い生き物」と信じられていて、だから実は本当に怖がっているのはお化けの方。この奇想天外な設定だけでも笑えるが、そんなお化けの一人と人間の女の子が仲良くなってしまう、というストーリーもディズニーらしくて微笑ましい。映像の美しさ、声優のセリフ回しの面白さも見事だし、最後の最後まで絶対に飽きさせず、平和を願う奥深いメッセージまで隠されていたりする。ピクサーって本当に凄いと思った。最近、ディズニーの長編アニメは興行的に失敗する作品が続いていてあまり元気がないようだが、CGアニメは例外である。思うに、日本ではもうジブリ作品以外の、特に海外のアニメ映画は受け入れられないのではないだろうか。アニメに関していえば、日本はディズニーさえも越えてしまっているのだと思う。僕はもちろんディズニーのアニメ映画も好きだが、あの人物描写には違和感を禁じ得ないのだ。唯一の例外が、フルCGの場合というわけ。
とにかく「モンスターズインク」は絶対に見た方がいい。公開は3月2日だそうである。12月26日(水)
先日オープンして話題となった梅田のニュースポット、ヨドバシカメラに初めて足を踏み入れた。東京の人間なら誰でも知ってるヨドバシカメラは、狭い店内に所狭しと電化製品が並んでいる雑然としたディスカウントストアというイメージだが、梅田のヨドバシは同じお店とは思えないくらいに広々としている。「電気を買うなら秋葉原」という常識を覆して新宿に客を呼び寄せたように、梅田に店を構えたヨドバシの最大の敵は日本橋ということになろうが、なるほどでんでんタウンのショップに対抗しうる設備は揃っている。売り場の広さやきれいさ、アクセスの良さ、駐車場のトイレまでウォシュレットだったりするところもさすがである。安さだけで勝負する店に用はない。
この巨大な建物、9階以上の上層階は駐車場になっていて、ヨドバシ以外にもたくさんの店がテナントで出店している。中でも一番大きいコムサは女性に大人気らしい。しかし個人的に僕が気に入ったのは、コムサの上にオープンした「Three Minutes Happiness」というお店。今年の春に渋谷の宇田川町にオープンしたのが1号店だそうだ。「3分間のショッピングで幸せな気分になれる店」というのがコンセプトだそうだが、なるほどここでの買い物は楽しい。内装はアメリカの巨大なスーパーマーケットを思わせる明るくてシンプルな感じで、売っている商品は無印良品と100円ショップを合わせたような感じ。生活雑貨や文具、衣料品にいたるまで、幅広い品揃えである。品質がどうかは使ってみないとわからないが、とにかく安いのが嬉しいのだ。無地の折り畳み傘が500円だったり、ビールのジョッキが300円、バスローブが1000円・・・。この値段なら買ってしまおうという気持ちにさせる価格に設定してある。パソコンショップだとなぜか500円ぐらいする、書類を止めるクリップも、1個100円でわんさか置かれている。
オープン直後の大騒ぎもひとまずおさまった今日この頃。大阪に住んでいる人は、年が明けた平日あたり、一度足を運んでみるといい。あのお店に行くと、3分でちょっとだけ幸せになれるから。12月25日(火)
道路の混雑は思ったほどではなかったのだが、局に入る前にお金を下ろそうと思って銀行へ寄ったら、唖然とするような長蛇の列だった。キャッシュディスペンサーの前が満員電車みたいになっている。月末はたいてい列が出来ているものだけど、ここまでひどい混雑は初めて目にした。今年最後の給料日。年末年始は気をつけないと、お金が下ろせない。
ROCK KIDSが終わった後、いつもの仲間で忘年会(と称したただの飲み)を開いた。ガンダムについて熱くトークをしているうちに、いつの間にか話題がキャンディキャンディに移行していた。おぼろげな記憶を頼りにみんなで思い出を語り合うが、落馬して死んだバグパイプの少年の名前だけ、どうしても思い出せない。丘の上の王子様が実は彼ではなくウイリアム大おじさまだったこと、そしてそれがアルバートさんと同一人物であったことまでは思い出せるのに。知ってそうな人に片っ端から携帯メールを送りつけ、オーダーを聞きに来た居酒屋の店員にまで「キャンディキャンディって見てました?」と助けを求める始末。こういう時の酔っ払いは恥を知らない。
そうそう。アンソニーじゃん。シャーリーさんが僕にそのあだ名をつけてくれた時、「それじゃキャンディキャンディみたいじゃないですかぁ」とか自分で言ってたくせに、なぜ出て来なかったのか。これも一種のメメントか。12月24日(月)
クリスマスイブという気分がいまいち沸いてこないのは、あまり外出をしなかったせいだろうか。東京の実家で親戚とホームパーティー。イブをこんなふうに過ごしたのは初めてのような気がする。思えば去年のイブは爆寸だった。
明日の番組に備えて、最終ののぞみに乗って一人で大阪へ戻った。連休最後の日だったせいか、いつもならガラガラの最終新幹線もほぼ満席。驚いたことにスーツ姿の中年男性が多かった。休日だったらスーツは着ないだろう。こんな日に出張なのか、大変だな、なんて同情してみる。大きなお世話だろうけど。
新大阪に着いて駅を出たら、タクシー乗り場に信じられないくらいの列が出来ている。いつもなら蟻の行列みたいに腐るほど並んでいるタクシーが足りていない状態。ようやっと乗れたと思ったら、僕がわりと近い距離で降りる客だったせいか運転手の態度が非常に悪く、お互いムスっとしたまま「ポーン。日付けが変わって12月25日となりました。12時のNHKニュースです・・・」とクリスマスの日を迎えてしまった。
楽しいような虚しいような、微妙なクリスマスイブ。12月23日(日)
この日のOSAKAN HOT100で、ヒロ寺平氏に代わって浅井博章が来年1月からのDJを担当することが発表となった。
まだ始まる前から天狗になるつもりはないが、これはサラリーマンでいえば間違いなくかなりの出世である。OSAKAN HOT100はFM802のオフィチャルチャートをカウントダウンする看板番組で、聞いている人の人数もおそらくFM802の全番組の中で1、2を争う。そんな番組のDJを僕が担当することになるとは、僕自身も全く予想していなかった。いずれ802で看板を背負いたいという希望は当然あったが、それはまだずっと先のことだと思っていたのだ。ところが29歳にしてその時は訪れた。ここ数年の僕の仕事ぶりを見て、局側は「期は熟した」と判断し、ヒロさんは「今の浅井なら譲ってもいい」と思ってくれたそうだ。
以前にも書いたことだと思うが、僕はビジュアル系の専門家を志してDJになったわけではない。最終的な目標ははるか上の方にあって、そこを目指していく道のりにV-ROCK 802があっただけのことだ。もちろん僕はそこで知った音楽を愛し、これからも愛し続けるつもりでいるけど、僕はDJであって音楽評論家ではない。ラジオ番組という媒体があってこその存在なのだ。その番組で要求されるDJとしての理想を目指し、僕は新しい仕事に励むことになる。
この年齢で看板番組のDJに抜擢されるのは大きなチャンスであるが、反面リスクの大きな懸けでもあることを自覚している。まして前任のDJが関西ナンバー1の人気を誇るヒロ寺平氏である。「ズームイン!朝」のメインキャスターが福留さんからジャストミート福澤に代わった時、福澤アナの味わったプレッシャーってこんな感じなのかな、と思った。僕が喋るHOT100は、これまでこの番組を聞いていたすべての人に違和感を与えることだろう。もう二度と聞くまいと思う人もいると思うし、局にクレームを入れる人もいるかもしれない。叩かれることに慣れていない僕は、想像しただけでブルーになるが、ここで開き直れるかどうかが僕という人間の価値を意味するような気がする。
「浅井くんらしくやればいいんだよ」とみんなが言う。自分らしい喋りなんて、僕にはまだよくわからない。しかしもう後戻りはできない。賽は投げられたのだ。12月22日(土)
30日の日曜日に大宮駅前で開催する、BEAT SHUFFLE3回目の公開録音は、初めて「整理券一般公募」という形になった。ゲストとなる3組の人気から考えて、最前を求めて多くの徹夜組が出るなどの混乱が予想されたためである。150組300名の募集に対し、原則として1人1通の応募で、届いたハガキが3000通近いという。メールでの応募も同様に受け付けたとしたら、1万通を越えたことだろう。当選者の抽選と整理券の発想は、すべて番組のディレクターが行ったそうだ。あいかわらずの家内制手工業。当日のゲーム大会では、さらにその手作り度を満喫していただけることを約束する。
なお当日は整理券がなくても公開録音の見物はできることになっている。階段や上の通路からもよく見えるはずだが、ステージの見える場所には限りがあるため、「わざわざ来たのに殆ど何も見えなかった」ということもあるかもしれない。そこはご了承願いたい。
そしてこの日、浅井博章はサングラスをかけずにステージに上がることを約束する。12月21日(金)
フィナーレ月間も残すは2週。ラス前のROCK VISION 802は、番組が応援してきたあらゆるアーティストに「さよならROCK VISIONコメント」を頂戴してのコメント特集。その数、何と15組である。当然それらのアーティストの楽曲もオンエアすることを考えると、2時間の番組内で収まるかどうかは微妙な線であった。今回に限っては「何が何でも絶対フルコーラスオンエア」というROCK VISIONが守ってきた鉄則を破るしかなかった。それぞれのアーティストからの言葉を聞きながら、この5年間のいろいろな出来事が胸に蘇った。僕はこの5年間、多くのアーティストと、多くのリスナー、その双方とのリレーションを適度な距離で保つことに専念してきた。そのバランスをキープするのは、案外難しい。アーティストに顔や名前を覚えてもらい、信頼してもらえたことは、僕にとって大きな自信になっている。今回のコメントはすべて、プロモーションという目的ではなく、ROCK VISION終了を受けて特別にいただいたものである。15組のアーティストの皆さん、レコード会社や事務所、イベンターの各担当者諸氏に、この場を借りて感謝したい。
ついに来週は最終回である。どんな放送にするか、今のところ殆ど何も決まっていないが、唯一決まっているのがSUPER FEATUREだ。番組前にディレクターといろいろ喋っていて、「ただひたすら曲を2時間かけ続けるのも、番組としてつまらないな」と思い始め、急遽SUPER FEATUREの枠を設けることにした。そこで迎えるトークゲストは、過去この番組を支えてきたスタッフ達である。V-ROCK 802とROCK VISIONの快進撃は、スタッフの熱意と実力の賜物でもあった。もう直接の担当を離れている人間も含めて、この番組への思い入れをそれぞれに語ってもらおうと思う。12月20日(木)
12月も下旬に入り、1年を振り返る時期に突入している。今年の重大ニュースがそろそろ各紙に掲載され、ヒット番付やら年間チャートやらが話題にのぼる季節。僕もよく「浅井さんの2001年はどんな年でしたか?」というようなことを聞かれる。
僕の2001年は、一言で表すなら散財の年であった。元来金遣いのあらい方ではないはずの僕が、今年はやたらと高い買い物をしてしまった。自動車、パソコン、PS2、ブーツ、ジーンズ、コンポなどなど・・・。どれも別に衝動買いというわけではなくて、ちゃんと計画的に購入している物なのだが、買う量があまりに多すぎた。来年はもっと質素に生きて、倹約と貯蓄の年にしないといけない。
そして2001年は仕事にいろいろな変化が起きた年でもあった。去年は1年間殆ど同じ仕事を頑張るのみだったが、今年に入ってからは続々と仕事が増え、年末にROCK VISIONが終わることになった。思い返せば極めて密度の濃い、充実した1年だった。そんな2001年もあと11日。12月19日(水)
一時期は毎日2桁単位で送られてきた「バッドトランス」だが、さすがに最近は減ってきた。無防備な人はあらかた感染しつくしたというところか。しかし今度は携帯に届く迷惑メールが増加傾向にある。僕はメールを受信しても音が鳴らないように設定しているから、これで起こされるというようなこともない。無視して削除すれば痛くも痒くもないのだが、DoCoMoの無防備さには少々腹が立っている。数カ月前にかなり思い切った策を講じたという報道があったが、全くといっていいほど役に立っていないではないか。
今週あたりから、この秋に始まったドラマが最終回を迎えている。今回は2本ぐらいしか毎週チェックしているものはなかったのだが、そのうちの一つ「水曜日の情事」が終わった。不倫と三角関係という古典的なテーマをちょっとお洒落に描いたドラマである。男は結局どちらからもフラれて3人がバラバラになるという結末、そして最後の最後に「またかよ」と思わせるオチも含めて、僕の中ではほぼ満点。それにしても、不倫を題材にしたドラマの何と多いことか。出て来る主婦の多くは、「妻」とか「母親」という立場に甘んじて誰も自分を「女」として見てくれないことに不満を募らせ、浮気気味の亭主に逆襲する。そういうドラマばかりが話題になるのは、そんな世界に憧れを抱く女性が多いことを意味しているのだろう。12月18日(火)
スペシャルウィークスで気力を使い果たしてしまったつもりはないが、今日のROCK KIDSはすこぶる調子が悪かった。声に張りがないのが自分でわかるし、噛む回数も半端じゃない。「ああ今日はダメな日だ」と一度思ってしまうと、最後まで集中できないのが僕の悪いところ。こういう時は番組が終わってから極度に凹む。せっかくクリスマスソングがいっぱいのロマンチックな3時間だったのに。
番組後、梅田ガーデンシネマで行われた「メメント」の試写会でMC。試写会の前説を担当するのは、数年前のエピソード1、先日のBOφWYのフィルムギグ以来3度目の経験である。ガーデンシネマは座席が100ぐらいしかない小さな映画館。試写会の客なんて、僕が前に立って喋り始めても殆どノーリアクションである。人前に出るのに緊張することはさすがになくなったが、こういう状況は喋りづらい。最前列の人と目が合ったりするとなおさら。でも僕はせっかくデジネバで映画も毎週紹介していることだし、今後はこういう仕事もたくさんやってみたいのよね。勉強しなくちゃ。12月17日(月)
メールの受信箱がまた大変な状態になってきたので、一気に整理した。読んだ時に「後で返事を書こう」と思って放置したまま、もう何ヶ月も経っているメールがけっこうたくさんあった。「お誕生日おめでとう」というメールに今さら返事を書くのも気が引ける。僕からの返事を待っている人がいたら本当に申し訳ない。来年こそはちゃんと全部に返事を書けるように頑張ろう。
12月16日(日)
件の年賀状がようやく刷り上がった。例年のコンビニ印刷とは訳が違うぞ。僕は仕事とプライベートで2種類の年賀状を使い分けているが、今年はそのどちらもかなりの枚数を印刷してしまった。ここには「せっかくのオリジナルだから、たくさん出したい」という気持ちが影響している。しかし仕事でもメールでのやりとりが圧倒的に多くなった今、仕事仲間の自宅の住所など殆ど知らないのであった。これから数日の間に、「年賀状出すから悪いけど住所教えてくんない?」という質問を、周りにいるいろいろな人にしていかないといけない。
僕が「年賀状を出す意味」を理解するようになったのはわりと最近のことである。はっきり言ってしまえば、今現在仕事を一緒にしている人、つまり年が明けてすぐに会うような人に年賀状を出すことに大した意味はないだろう。例えば学生時代の友達とか、滅多に会わない親戚、一緒に仕事をしなくなった人など、つまり疎遠になっている人にこそ出すメリットがある。年に一度、年賀状をやりとりすることで、先方がどの街でどんなふうに暮らしているかを確認できる。これだけで、ずいぶんその人を近くに感じることができるものだ。12月15日(土)
G-SPOTの収録で、SURFACEの永谷くんにインタビュー。椎名慶治という天性のエンタテイナーを相方に持つ彼は、テレビやラジオではあまり前に出て喋ることがないが、実は非常に社交的でよく喋る男である。演奏の技量もセンスも一流で、ギター以外にもあらゆる楽器をこなすエリートだが、そういうことをあまり表に出さない控えめなところがある。アーティスト然としていない素顔を平然とさらけ出すから、聞いているこっちが「そんなこと言っちゃっていいのか!?」と驚くこともしばしば。彼みたいな後輩がいたら、楽しいだろうなと思う。
そしてBEAT SHUFFLEでも二人のギタリスト、FANATIC◇CRISISのshunくんと和也くんが登場。しかしこちらは殆ど音楽の話などできない状態だった。和也くんの誕生日祝いでスタッフが用意したスパークリングワインを、深く考えもせずにグイグイと飲んでしまったshunくんは、本番中にすっかり酔いが回って止まらなくなった。今日の彼が輪をかけて饒舌だったのはそのせい。暴走していくゲストを遮って番組を仕切るのは実に難しい。ロデオの心境である。12月14日(金)
ドームツアーの空き日は当然、基本的にはフリーなのだろうが、今年いっぱいでROCK VISIONが終わるのを受けて、GLAYの面々がFM802に来てくれた。ROCK VISION最後のGLAYスペシャルに出演するためである。インタビューは昼間に収録された。明け方まで飲んでいたらしい4人はさすがに眠たそうな顔。無理をして僕の番組に出てもらえたことは光栄だが、反面とても申し訳ない気持ちになった。
さて、この日のROCK VISIONを聞いた人は、どういう感想を抱いたであろうか。
ROCK VISIONの番組の作り方は時にマニアックすぎるから、これまで、アーティストサイド(レコード会社や事務所)からはあまり歓迎されない部分もあった。ROCK VISIONに出ても、ファン層の広がりを期待できないというのである。ミュージシャンがラジオに出る本来の目的はファンを喜ばせることではなく、ファンでない人にそのアーティストの良さを伝えること。その意味でいえば、ROCK VISIONでのプロモーションの効果を疑問視するのは正しいと思う。しかし僕はマニアックなことだけをこの番組でやってきたつもりではない。
最後のGLAYスペシャルで、「ROCK VISION流のアーティストの応援の仕方」の集大成を見せたかった。ならばどういう選曲にすればいいか、今週はそれでずっと悩んでいた。何のルールもなくGLAYの曲を選んでいくのでは、かけたい曲が多過ぎる。ヒット曲やニューアルバムの曲でけなら他の番組でもかかっているし、かといってファンにしか知られていない曲ばかりを選ぶのも脳がない。ヒット曲も、古いアルバム曲もバランスよくかかるけど、ROCK VISIONにしかできないやり方はないものか・・・。松屋でディレクターと飯を食いながら、ふと思い付いたのが「CDのトラック数の順番に忠実にかけていく」という一つのルールだった。アルバムの1曲目の曲を番組の1曲目に、別のアルバムの2曲目の曲を、2曲目にかけていく。そして最初からその法則を明かすことをせずに、クイズにしてみよう。このアイデアが浮んでから、番組の全体像が急に明確になった。しかし困ったことに13曲以上が収録されているアルバムは、新作の「ONE LOVE」しかない。ゲストコーナーは除いたとしても、新作からの曲が最後の方で連続してしまうのは避けられない。それを避けるために、あれこれ悩んで、昔FM802がリリースしたコンピレーションCDを思い出した。あれに収録されたGLAYのライブ音源があるはずだ。確認してみると、これが15曲目に入っているではないか。2時間で、いつもの計算なら全部で15曲かかるはずだから、うまくいけばこれをラストに持ってこられる。V-ROCK 802時代によくかけた曲だけど、この選曲は多分誰にも予想できないはず。番組のデッサンはこの時点で完璧に出来上がった感じだった。僕が思い描いたROCK VISIONらしさの集大成とはこういう番組。
さすがにノーヒントでは誰もわからないだろうと思っていたこの法則、意外にも3曲程度かけた頃にはさっそく正解者が現れた。そして30分を待たずに10人に達する勢いである。さすがはGLAYファン。さすがはROCK VISIONリスナー。こちらもやりがいがあるというものだ。
僕はこれまで、生意気にも「GLAYの曲紹介なら誰にも負けたくない」なんてことをさんざん言ってきた。TAKUROくんが曲に込めた思いを100%汲み取ることはできないけど、彼の書いた詞にリスナーの耳を向けさせるような言葉をイントロで言うことならできるかもしれない。そう思って僕はこれまでにも、GLAYの歌詞カードとにらめっこをして、僕なりに魂を込めた曲紹介を何度もしてきた。これは正直言って、ROCK VISIONだからできたことだった。今日は最後のGLAY特集だから、リスナーが飽き飽きするぐらい、僕の自己陶酔型センチメンタル飛び出せ青春曲紹介を連発してやろうと思った。実はけっこう自分でも恥ずかしいけどここは開き直ろう。ROCK VISIONにしか、僕にしか出来ないことを、やり尽くして終わりたかったから。
番組で言ったように、GLAYがいなかったら、この番組も僕も、今の地位を築くことはなかった。最後まで借りを作って終わってしまうけど、彼等への感謝の気持ちは、僕はこれからも自分の仕事を通して表現していきたい。12月13日(木)
今日から始まったGLAYのドームツアー。今回も初日は大阪である。そして今回も、FM802はドーム前にテントを出してキャンペーンを行っていた。ここでの主な催しはJIROくんの番組へのリクエスト受付だったのだが、僕はその横でDJショウをすることになった。GLAYの曲ばかり好きなように選曲してかけるだけなら楽だし嬉しいのだが、あまり大きな音が出せない上に、途中で雨が降ってきた。爆寸みたいな状況と比べるとかなりやりづらい場所ではあったけど、それでもずっと僕の前で聞いてくれている人がいて嬉しかった。
今回のドーム公演は、予想どおりに大がかりなステージセットで、特効や照明の演出もすごい凝りようだった。1曲ずつの演出の数で比べたら、ひょっとしたら前回のドームツアーの方が多いかもしれないが、金のかかり方は今回が上だろう。裏話は山ほどありそうだが、まだ初日が終わったばかりの明日のROCK VISIONではそのへんを聞くわけにもいかないか。
今日はDJショウもあったので入り時間が早かった。そしてライブが終わった後も長かったので、気が付けば駐車場代が4800円に達していた。タクシーで往復できたのではないかという金額である。12月12日(水)
話題の映画「メメント」を見た。主人公は、10分以上前の記憶が消えてしまう「前向性健忘症」なる病気になり、自分の妻を殺された瞬間から後の記憶がない。その状態で大量のメモを取ったり身体に大事なキーワードを彫りながら、犯人を探していくという、奇想天外なサスペンススリラーである。この作品はリワインドムービーという非常に斬新な手法で作られているのが大きな特徴だ。時間軸がバラバラに進む映画はよくあるが、ここまで徹底して遡っていく映画は見たことがない。2時間の物語を10個ぐらいに分けて、その最後から順番に見せていく感じ。つまり結末を先に見せておいて、そこに至る経緯を遡って描いていくわけだ。見終わってから、「む?これはつまり、どういうことだ?」という疑問を誰もが抱くだろう。しかしこれに対する答えはしっかりと映画の中で描かれているはずで、だから劇場を出たら友達と議論をしたくなり、そしてもう一度見たくなる。東京ではリピーターが多くて映画館は満員に次ぐ満員だったらしい。僕の大好きな「ユージュアル・サスペクツ」と比較する人も多いようだが、内容そのものはだいぶ違う。似ている部分があるとすれば、見ている時の頭の使い方である。作り手と受け手が知恵比べをするようなこういう映画が、僕は好きである。
12月11日(火)
先週のグーパー&どちらにしようかなネタに続き、今週のROCK KIDSもbbsでは幼少期の思い出話で盛り上がった。今回のテーマは「給食」。それぞれに大好きだったメニューとどうしても食べられなかったメニューがあって、膨大な数の書き込みを、懐かしみながら拝見した。特に人気が高いのは「あげパン」と「ミルメイク」で、このうち僕はミルメイクを知らない。牛乳に粉を溶かして味をつけるというものであるらしい。書き込みを見ていて思ったのだが、「給食ならでは」のこういうメニューは、その後大人になってからは食べる機会を失うため、記憶の中で味がどんどん美化されていくものではないだろうか。他のまずい料理と比較しておいしかったというだけなのに、今となってはものすごく美味な食べ物であったような気がしてしまう。当時大好きだったあげパンやシナモンパンを今食べても、神戸屋のパンよりおいしいと感じるかは疑問である。ちなみにあげパンはローソンで買えるそうだ。
それにしても給食の話は相手を選ばず、確実に盛り上がる。合コンなどで会話のネタに困った時は、上手に給食の話題へ移してみることをお勧めしたい。今日判明したところでは、関西の人はソフトめんを知らないようである。関東の人間から見ると、これは「ありえない!」くらいの驚きなのである。12月10日(月)
ミューズホールで久しぶりにLAIDのライブを拝見。ニューアルバム「King Of Monkeys」は超がつくほどの自信作らしく、今回の短いライブでもその新作の収録曲が大半を占めた。以前と比較すると、振り付けや行き過ぎたMCなどの子供っぽい要素を極端に減らしており、ますます硬派なアメリカンロック道を突き進んでいる感じだ。今の彼等について来ているファンは明らかにそのノリを楽しんで満足しているように見えた。こういうストレートなロックンロールがなかなか正当に認められない今の日本だが、この調子でLAIDが脱皮すればおもしろいことになりそうな気がする。
それにしても今日は寒い一日だった。12月9日(日)
HOT WAVEのゲストに登場したのはdrug store cowboy。デビュー前後から気になっていた存在ではあったが、彼等と頻繁に顔を合わせるようになった最初のきっかけはG-SPOTである。あの時、ボーカルの有原くんが「浅井さんにあげます」と約束した、ザクの頭の置き物(UFOキャッチャーで獲得したものらしい)を果たして彼は持って来てくれた。手をかざすと目が光るというスグレモノだ。有原くんありがとう。
最近、あの松田樹利亜さんも大のお気に入りというdrug store cowboyは、特に関西方面ではまだまだ認知されていない感がある。今週発売となるセカンドアルバム「Masterpeace」はタイトルどおりの傑作。この重くて切れのいいサウンドは理屈を必要としないかっこよさがあるが、このバンドの最大の魅力はそのド迫力の音圧の狭間から弾き出された有原のメッセージである。彼は誰とでもすぐに仲良くなれる非常にフレンドリーな性格だが、それでいて平凡ではない空気を漂わせている。彼の自信たっぷりの発言は、聞いていると吹き出してしまう反面、不思議な説得力を帯びているから憎めない。スターになるべくして生まれた男だと本気で思ってしまう。しかし残念ながら今回の収録ではメンバー皆さん体調があまり芳しくなかったとみえ、いつもの天狗トークはなりをひそめた。12月8日(土)
今年は番組の時間ともろに重なるため、残念ながらSWEET TRANCEを見に行けなかった。噂によるとずいぶん凝った演出だったそうで。僕も宇宙服を着てみたかったな。と思ったり思わなかったり。
BEAT SHUFFLEのゲストは犬神サーカス団。去年出演した時は凶子ちゃんが病に倒れて欠席だったから、今回は彼女の初登場となった。考えてみればBEAT SHUFFLE初の女性ゲストである。このバンドはCDでもライブ(興業)でも、作り込む世界観が見事に徹底しているため、ラジオに出演した時の一般ピーポーぶりに抱腹絶倒である。凶子ちゃんといえば、いつも和服を着ていて無口でうつむき加減で・・・というイメージを抱いている人もいると思うが、ステージを降りたら驚くほど普通のギャルである(いや、それも違うか)。
今回のアルバム「暗黒残酷劇場」のマスコミ用資料には、例によって明さんによる長い解説が添えられていた。文明の進化とともに、音楽を作ることの目的が徐々に変化していき、今となっては、少なくともポピュラー音楽は金を稼ぐための手段でしかなくなっている。そこに「いい音楽」も「よくない音楽」もなくて、あるのは「売れる音楽」と「売れない音楽」の2種類だけである。ならば「いい音楽」って何なのか。それを考えたうえで、音楽の目的が祈祷や呪術であった時代に遡る気持ちで作ってみた。うろ覚えだが大まかに書くとそんな内容だったと思う。どうですかこの説得力。いつもいつも明さんの文章力には驚かされるのだ。ミーハーの典型みたいな趣味の僕が、どう考えてもカルトでマニアックなこのバンドにここまで魅了される最大の理由は、そのコンセプトの完成度にある。もっともらしい言葉で説き伏せてしまう。そういう確信犯が好き。12月7日(金)
ROCK VISION 802、フィナーレ月間がいよいよスタート。その初日は、電リク大会である。
FM802は今週からSPECIAL WEEKSに突入している。どこの番組も豪華なプレゼントを大量に放出し、ヒット曲を増量して盛り上げている。ROCK VISIONでも、ゲームキューブをプレゼントしたり豪華なコメントゲストを用意したりとそれなりの特番体制となった。しかしROCK VISIONももう終わるのだから、最後の意地を見せておきたい。「こんな大事な時に、こんなゴールデンタイムで、こんなマニアックな曲をかけられる番組が他にあるか」という強い意思表示。もちろんマニアックであればいいとも思っていない。ROCK VISIONなりの定義に従ってヒット曲をセレクトしていき、そこに「ありえない」ような曲をブレンドしていく。犬神サーカス団や「予感」をかけたことはかなりのインパクトを与えたようだ。そしてこの日大きな鍵を握った選曲はMASCHERAだったと思っている。ROCK VISIONのスペシャルは、必ずしも「みんなが聞きたくなる」番組ではない。「聞いている人間がいつもの何倍も興奮する」番組であるべきだ。僕はそう思ってこれまで作ってきた。「記録に残る番組より、記憶に残る番組」でありたい。聞いている人間の数が少なくても、リスナーのパワーは他の番組と比較にならないのがROCK VISIONである。最後まで、うちにしか出来ない番組を作っていくつもりだ。
ROCK VISIONもあと3回。番組後、松屋で食事をしながらディレクターと次週のGLAYスペシャルの内容について打ち合わせた。今までに放送してきたGLAYスペシャルは少々ひねり過ぎた感が否めない。今回は、GLAYの熱烈なファンでなくても気軽に参加できるリクエスト特集に、メンバーのインタビューを入れ込むというシンプルな形になりそう。クイズみたいな企画もなしにしようと。もちろん、ROCK VISIONなりのスパイスが加わるけどね。期待しておれ関西のGLAYファン諸君よ。12月6日(木)
お正月第2弾として公開される「オーシャンズ11」という映画の試写会に行ってみた。主役がジョージ・クルーニーで、ブラッド・ピット、ジュリア・ロバーツ、アンディ・ガルシア、マット・デイモンという信じられないような千両役者が揃った話題の泥棒映画である。それなりにハラハラドキドキしたし、何より俳優たちのかっこいいこと!こんなに憎らしいアンディ・ガルシアは初めて見た。
その試写会は梅田東映パラスで7時から開演だったのだが、僕は間違えて6時に現地に着いてしまった。寒空の下で潰すには長過ぎる時間だったので、ひとまず地下に潜ってディアモールを散策。「そうだ、たまにはタワーレコードに行ってみよう」とマルビルへ。そういえば今の時間のタワーレコードって、J-LANDの生放送をやってるんじゃなかったか?木曜のDJって誰だろう?考えてみるとROCK KIDSの裏番組の現場を見るのは殆ど初めてのことである。それも火花を散らすSPECIAL WEEKS。エスカレーターを降りたらすぐに庄司くんの声が聞こえてきた。遠巻きに眺めていたところ、スタジオの中のスタッフの人が僕に気付いたらしく、会釈してきた。げ。顔が割れてる。慌てて会釈を返し、何だか悪いことをしているような気がしてきたので、逃げるように店内へ。数分してからまたスタジオに近付いたら、庄司くんがリクエストしたリスナーの名前を紹介していて、どさくさ紛れに「南森町の浅井さんも、リクエストありがとうございます」とか言っていた。やめてくれ〜と思う反面、ちょっと嬉しかったりして。そろそろ帰ろうと思っていた時にちょうど庄司くんがスタジオから出てきたので、「偵察に来たんじゃないからね!たまたま試写会が・・・」となぜか必死に弁明をした。ROCK VISIONのライバル番組でDJをしている庄司くんだが、実は彼がfm osakaでDJとして華々しくデビューする前からの古い付き合いなのである。
最近のBUZZ ROCKさんは頑張っていると思う。僕が「見習わないといけないな」と感じる部分も多々あった。V-ROCKという独占企業が存在した分野に、後から殴り込みをかけた番組だから、きっとやりにくいところや悔しい思いをしたこともたくさんあったはずだ。各アーティストを応援したい、それぞれのファンの人達と一緒にシーンを盛り上げたいという気持ちは共通しているのに、醜くアーティストを奪い合ってきた。これからはきっとあちらもやりやすくなるだろう。2つの番組を天秤にかけるしかなかったレコード会社や事務所の人達も。12月5日(水)
爆寸と昨日のROCK KIDSを終えて、ひと山越えた感じだったので、今日はゆっくり日記を書きつつ、年賀状の宛名打ちなど始めてみた。こんな時期に始めている自分がとても偉いと思う。今後は宛名職人の住所録をどんどん充実させていく方向で。ただし今年の年賀状はまだ出来上がっていない。毎年年賀状はコンビニの印刷で適当に済ませてきたが、来年からはサイバーDJに相応しいクールなやつを作るぞ。12月4日(火)
寝る前に風呂でマッサージをし、上がってからバンテリン(これも差し入れでもらったものだ)を塗って寝たので、首の痛みはそれほどでもなかった。ただし疲労が溜まっている。昨晩は爆寸の後、BRAND NEWで麻雀などしてしまったのがいけなかった。爆寸ファイナルの記念に、どうしても打っておきたかったのだ。言い出しっぺは僕だが、まさか朝の5時まで続くことになろうとは。
しかし眠いとか言っている場合ではないのだった。今週からFM802は半年に一度のSPECIAL WEEKSに突入している。ROCK KIDSも当然ながらボリューム満点、豪華な企画が目白押しの内容で、最初からテンションをピークに持っていく必要があった。しかし僕の声が本調子でないことを見破ったリスナーも数名いた。
で、この日の番組のBBSでやたらと盛り上がったのが、子供の頃の懐かしい話。「どちらにしようかな、天の神様の言うとおり」の後、あなたは何と続けるか。僕は「鉄砲打って、バンバンバン。柿の種」と言ったと記憶しているが、これはどうやら横浜方面に多いらしいと判明。関西は「ぶっとこいてぶっとこいてぶっぶっぶ」というちょっと品のない文句が中心だった。そして後半では、チームを二つに分ける時の「グーパー」の出し方の話に移行。これまた信じられないほど多くのパターンが存在するようで、東京方面の「グッパーしょーいグッパーしょい」や「グーパージャス」なんてのはかわいいもの。東北では「石とべーら」と言うところもあるらしい。グーが石でパーがへら、というわけである。一方九州方面ではグーもパーもなく「うらおもて」で出すそうだ。たくさんいたら一目でそれぞれの人数を判断できない気がするぞ。それにしてもここまで多岐に渡ると面白いものだ。誰か研究している人もいるんだろうな。
12月3日(月)ROCK VISIONの終了を前に、今日、爆発寸前NIGHTがFINALを迎えた。
自分でも不思議に思うほど緊張はしていなかったし、プレッシャーも全くなかった。今回は僕自身が一番ぶち切れられる曲を徹底的にかけてやる。アンケートで厳しい意見を聞くこともない。気負いがないから、今までになくウキウキした気分で本番を迎えた。
これは事前に予告していたことだが、今回の爆寸では、今までに殆どかけられなかったバンドの曲や、最近の爆寸ではご無沙汰となっていた古い定番曲が、選曲の中でかなりの割合を占めた。前の方に集まっているパワフルなお客さんにはやはり古い曲は馴染みがないらしく、サビになっても手さえ上がらないということもあったが、盛り上がるかどうかはこの際どうでもよかった。そんな曲の時に限って、後ろの方でまったり見ていた連中が大喜びして暴れているのが嬉しい。バンギャルの世代交代は意外に早いもので、「もう前に突っ込むほどあたし達も若くないわよね」と斜に構えているお姉様方の、眠っていた血をたぎらせるのが爆寸DJの醍醐味である。「予感」だってかけちゃうんだよ。ふふふ。
今回、ヘドバンタイムの後半でDir en greyの「残」をかけたのだが、何となく思いつきで「この曲の間に限り逆ダイを許可しよう」と言ったところ、待ってましたといわんばかりに狂乱が巻き起こった。君達、そんなに逆ダイしたかったのか・・・。免疫のない最前列のよい子の皆さんが犠牲になっている様を目の前で見ているのは辛かった。これまでこのイベントで逆ダイを禁止してきた自分は間違っていなかった。
最後に、めずらしくゆっくりと喋った。僕にとってROCK VISIONのメインターゲットは爆寸に来てくれる人達だった。爆寸に来てくれる人達こそ一番コアなリスナーであり、時には僕に付いてきてくれ、時には僕にバンギャルの気持ちを教えてくれる、仲間だと思っていた。そういうみんなへの感謝の気持ちを、最後にしっかりと伝えたかった。イベントの後にはCYBERの時と同様、一人一人と握手をした。イベントが終わった時点で22時半を回っており、終電がなくなってしまうという人も多いようだったので、殆どの人と会話らしい会話ができず、途中から写真撮影も遠慮していただく以外になかった。でも、いつもDMを送っていて名前だけはよく知っている常連さん達の顔を見て話せたのは嬉しかった。
今回は最後の開催になったこともあり、気を使って差し入れを持ってきてくれる人が非常に多かった。どれもありがたくて涙が出そうだった。大事にします。本当にみんなありがとう。12月2日(日)
夕方になってから、本格的に爆発寸前NIGHTの選曲を開始。届いているリクエストに目を通しながら、1曲ずつ聞いて選んでいく。リクエストに添えられたメッセージの数々を読んでいたら、今までのいろいろなことを思い出して何度も胸が熱くなった。最初にこのイベントを開いた時は、まさかこんなに長く続き、定着するとは思っていなかったなぁ。思い出に残っている曲はたくさんある。1曲聞いては、ああこれも。また1曲聞いては、ああこれも。全部かけたいと思った。きっともうこの先、かけられないだろうという曲が山ほどあったから。ひたすら感傷に浸って切なくなっていた午前3時。
12月1日(土)
昨日はジョージ・ハリソンが逝去し、誘拐事件があり、3頭目の狂牛病が現れた。今日は雅子様がご出産され、釜山ではワールドカップの抽選が行われた。戦争が起こっているさなか、一面トップクラスのニュースが次々に起きている。師走と呼ばれる1ヶ月が始まったのは偶然だろうか。
そんな忙しい季節だが、僕はというとBEAT SHUFFLEがサッカー特番で中止となったために今日はお休み。夏休みでもないのに土曜日に家にいると妙な違和感を感じるもので、曜日の感覚が一日中どうも変だった。テレビをつけても見慣れない番組ばかりだ。身体を休め、最後の爆寸に備えるために、この休みは有効に使わせていただいた。
ウィルスメールが止まらない。毎日毎日、後から後から、コンスタントに送られてくる。見たことのないアドレスが殆ど。どうやらRoxiteのページ上にメールアドレスを公開しているのがよくないらしい。今回のウィルスは感染力がウリだとか。
ネットを介して増殖するからといって、こういうのをウィルスという名で呼ぶのもどうかと僕は思う。本来ウィルスというのは人間が作り出すものではない。人類が滅亡することがあるとすればその原因はウィルスであろうと予測する人は多い。地球が、環境を破壊する人間に報復するための自己防衛本能で作り出すのがウィルスであると何かの映画で訴えていて、それはなかなかに説得力のある話だった。一方のコンピューターウィルスには明らかな悪意によって人間の手で作られており、病原体でも何でもない、ただの無差別な嫌がらせである。