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Diary(05.04.)

4月30日(土)

 自宅でバーベキュー。今が一番いい季節だ。今日はコストコで買ってきたガーリックマーガリンが大活躍。椎茸やら筍やらにガーリックバターをたっぷりと塗り、アルミホイルで包んで焼くと、これが絶品だった。こんなにおいしい椎茸は食べたことがないというくらいに。久々の、おいしい発見。
 家から歩いて3分のところに、人工海浜がある。2年前にオープンした頃は休日でも閑散としていたが、いつの間にか人気レジャースポットに成長したらしく、今日もとんでもない人出だった。砂浜にアサリが生息していて、潮干狩りが出来るため、遠方からも大勢訪れている。周辺道路には、京都ナンバーやら和泉ナンバーやら、たかがアサリのために遠路はるばるご苦労さまな車がずらり。公園を管理する自治体も、ここまで人が集まることは想定していなかったと言い、駐車場の増設や管理人の増員といった対応は完全に後手だ。たまに賑やかなのは仕方ないけど、騒音をまき散らしながら乱暴な運転のヤンキー車が家の近所を行き交うのは、のんびり休日を過ごしている身としては甚だ迷惑。

4月29日(金)

 雲一つない晴天に恵まれたゴールデンウィーク初日、万博公園では恒例のファンキーマーケットが開催された。NACK5の仕事は夕方からなので、今年は午前中のみ参加。毎週公開放送をしているNACK5と違い、FM802のリスナーと触れ合う機会はあまりない。「いつも聞いてますよ」と言われるのは、やっぱり嬉しいものだ。
 日頃局では比較的地味で目立たない存在の僕だが、DJとしてこういう場では多少目立っておく必要もあると思い、テンガロンに毒殺Tシャツというインパクトの大きい出で立ちで参上。目立つという目的は達成されていたようだが、このセンスを褒めてくれる人は一人としていないのだった。
 ROCK KIDSのブースで僕が売ったのはもっぱら本。自室の床にうずたかく積まれていた、ハードカバーの本だ。人気のある作家の作品を選んだので、値段を下げたらすぐに売れていった。とはいえ、ヤフオクだったらおそらくは倍以上の値段で売れるような本が、どんどん買い叩かれるのは何だか空しい。買う人が必ず、100円でも10円でも安く買おうと値切ってくるのもお約束。やはりフリマで売るのは、「もう捨ててもいいような物」だけにしておいた方がいい。来年はそういう洋服をいろいろ持って行こう。
 まだ4月とは思えない真夏の日差しだった。真っ赤になった両肩を見て、NACK5のスタッフに驚かれた。今年のゴールデンウィークは、いい天気になりそうだ。

4月27日(水)

 この春から始まったドラマのうち、特に楽しみにしているのが土曜に放送されている「瑠璃の島」だ。子供が一人もいなくなって、小学校が廃校の危機に瀕している人口49人の過疎の島。東京の養護施設にいた少女を里子にもらい、無人島化回避に望みを繋ぐ。島の救世主として派手な歓迎を受ける少女だったが、大人を信用できなくなった都会育ちの少女が、簡単に孤島の生活に馴染めるはずがなかった。
 里親を引き受ける心優しいおじいさんに緒方拳、その妻に倍賞美津子。少女とともに島に住み着くワケありの青年に竹野内豊。その他、脇役も人気の演技派を揃えており、どちらかというと大人向けのドラマだと思うが、笑いと涙が溢れていておもしろい。大物俳優を押しのけて主役を務めるのは、主人公の瑠璃に扮する成海璃子という女の子だ。表情には大人びた色気も漂い、なかなかいい女。ちょっと小学生の役には無理があるようにも思え、何歳ぐらいなのだろうとプロフィールを調べてみたら、本当に現在12歳ということだった。うちの子供とそんなに変わらないじゃないか。もともと子役として活躍していた子で、今後研音がかなり力を入れて送り出す新人のようだ。一応彼女の日記とやらもブックマークに入れてみたりして。
 ちなみにこのドラマ、毎回エンディングで流れる主題歌はコブクロの新曲。璃子ちゃん日記によれば、先月彼等は撮影の行われている鳩間島を訪れ、この曲を披露したらしい。島の人々は二人の歌を聴いて涙を流したそうだ。自分達が曲にこめた思いが、ドラマの舞台となる島の人にも伝わったのだから、二人にとっても感慨深いものがあっただろう。「ここにしか咲かない花」は本当にいい曲だ。

4月26日(火)

 映画「キングダム・オブ・ヘブン」の試写を見に行った。リドリー・スコット監督、オーランド・ブルーム主演の超大作。
 これまで長きにわたって、キリスト教とイスラム教が激しく奪い合って来た、聖地エルサレム。この映画は1187年に起きたハッティンの戦いを中心に、十字軍とイスラム勢力の激しい戦いを描いた歴史巨編だ。騎士の血を引く鍛冶屋の活躍と彼の恋愛が軸となっているが、物語は史実に沿って進んで行く。この戦いの英雄であるイスラム側の王・サラディンのカリスマ性も丁寧に描いている。ハンセン病に侵されたエルサレム王は、始終マスク姿で素顔は最後まで現さないが、人気の高い演技派エドワード・ノートンが演じている点も注目だ。この物語の鍵を握る主人公は、オーランド・ブルーム扮するバリアンよりも、サラディンとエルサレム王といってもいい。とはいえ、オーランド・ブルームの隙のない二枚目ぶりが全編に渡って堪能できるので、女性ファンもさぞ満足の内容だろう。
 最大の見どころは何といっても後半の戦いのシーン。万単位の軍勢がぶつかりあう戦争映画が多い中、この作品も非常に迫力のある映像になっている。特にエルサレム城壁での攻防は圧巻だった。
 ただ歴史を映像に再現し、エンタテインメント作品に仕上げるだけではなく、いまだ平和の訪れない現代の中東情勢に対するメッセージを込めている点に、リドリー・スコットらしさを感じた。そういえば「ブラックホーク・ダウン」もいろいろと考えさせられる作品だった。僕の最も好きな映画監督である。
 日本人には馴染みの薄いジャンルだが、これを機に僕も勉強させてもらった。思っていたよりずっと奥深い映画だ。過小評価されたまま歴史に埋もれてしまわないことを願いたい。

4月25日(月)

 電話の音で起こされた。尼崎で起きた事故の様子をテレビで見て、僕の家族の無事を確認する電話だった。テレビをつけ、寝ぼけていた頭が一気に覚醒した。かつて見たことのない、悲惨な鉄道事故が起きている。しかも僕の住んでいるすぐ近くの、尼崎で。幸い僕の身内や知り合いに被害に遭った人はいなかったが、うちの娘が通う学校は尼崎にあるから、心配した母が電話をしてきたのも無理はない。
 JR福知山線(宝塚線)は尼崎から東西線と名を変え、FM802のある大阪天満宮(南森町)を通って同志社前に行く。僕がいつも802に電車で行く時、尼崎から乗るのがあの電車だ。事故の起こった場所は尼崎よりも手前(宝塚寄り)だから僕は通ったことがないが、あの運転士の運転する電車に僕も乗ったことがある可能性はかなり高い。あの路線を日頃から利用している知り合いも少なくない。とにかく本当に、身近な場所だから驚いたし、他人事と思えない。犠牲者や負傷者の人たちのことを思うと、胸が締め付けられる思いだ。
 現実とは思えないようなあの光景を見て、電車という乗り物が、僕のイメージよりもはるかに危険なものなのだとつくづく実感した。たかが時速100km前後の速さで脱線し、あんなふうにぐちゃぐちゃに壊れてしまうほどに弱い構造になっているとは、誰も思っていなかったのではないか。旅客機の機長になるには長年の訓練が必要だが、電車の運転士はそうでもないらしい。かの23歳の運転士に、600人の命を預かっているという自覚が、どこまであったのだろう。
 東京びいきをするつもりは毛頭ないが、大阪の鉄道は概してレベルが低いと常々思っていた。何といっても遅延の頻度が非常に高い。事故や故障はある程度仕方ないとしても、それに対する駅員の対応に不満を感じることも多い。特にひどいのがJRだ。時間どおりに電車が来ることの方が少ないというくらい。過密なダイヤでの運行を、未熟な運転士に強要し、その結果としてあのような事故が起こったのだとしたら、JRはどうやって責任を取るつもりなのだろうか。
 飛行機が落ちたらその航空会社は使わなければいい話だが、電車の場合はそうも行かない。僕も娘も日によってはJR西日本を使う以外にない。あんな事故を起こした会社に金を払って命を預けるしかないのだ。そんな人が、関西には何万人もいる。

4月24日(日)

 番組後、なんばハッチでムックのライブを拝見。彼等のワンマンを見るのは久しぶりだ。会場に着いたらライブはすでに始まっていて、凄まじいまでの盛り上がりを見せていた。
 男性客が増えたとはいえ、見たところ8割近くは女性。しかしムックのスタンディングで前に行ける女は、そこらの男よりタフかもしれない。モッシュもダイブも禁止されているはずの会場だが、お構いなしにてんやわんやで暴れまくっている。ここまで激しいライブは、パンクやハードコアのロックでもなかなか見られないのではないか。これはもう立派な喧嘩祭り。うららかな陽気の日曜日、戦場から帰還した兵士のような疲弊した姿で帰ってくる娘を、父親はどのような顔をして迎えるのだろう。余計なお世話だけど。
 しかしダイブは確かに気持ちがいいものだ。女性客の多いライブだと、上に飛んでもすぐに落ちてしまうものだが、ムックファンの逞しさと密集度をもってすれば、僕の体重なら問題なさそう。「次回は僕も飛ぼうかな」と言ったら、ミヤくんが「飛んで下さいよ。関係者で飛ぶ人、けっこういるんすよ」と歓迎してくれる雰囲気だった。ともかく、久々に僕がそんな気分になるライブだったということ。
 ビジュアル系は進化している。業界でこのシーンに偏見を持つ者はあいかわらず多いが、偉そうなことはこういうライブを見てから言え。

4月23日(土)

 一昨日の夜、「チケットが2枚ありますけど、よかったら来ませんか?」とメールで誘われた、大阪ドームの「PRIDE GP 2005開幕戦」。もともと格闘技には興味があるし、初めてではない。夕方以降は仕事も入っていなかったので、即答で「行きたい」と返信したが、一緒に行く連れを決めるのに時間がかかった。メールアドレスのわかるFM802のスタッフやDJを片っ端から誘ってみるも、格闘技ファンはことごとくすでにチケットを入手しており、仕事が入っていて行けないという人も多い。結局デジネバの時のスタッフの一人と一緒に行くことになった。
 この日は8試合が行われたが、最初の2試合が長くこう着する内容で、3試合目ぐらいから「判定ばっかりいらんぞ!」という野次も飛んだ。リアルファイトでやっている以上、豪快に一本で決まる試合ばかりでないのは仕方のないことだが、桜庭や吉田の出場した試合はなかなかの見応え。大阪ドームを使うぐらいの大規模な格闘技イベントになると、ビジョンや特効を多用した演出にはかなりの金がかかっており、ロックのライブなどに通ずる部分もある。
 日頃見に行っているライブと違い、格闘技は客層が怖い。見るからにガラの悪そうな男性が圧倒的に多かった。しかも試合前に酒を飲んでいる者もけっこういたようで、ちょっとしたことで喧嘩が始まりそうな雰囲気。態度はでかいが喧嘩は苦手な僕は、とにかく絡まれないように、借りて来た猫のような大人しさ。トイレに並んでいたら、明らかに年下と見える太ったヤンキーが思いっきり割り込んできたが、見ていないフリをする情けない僕だった。

4月21日(木)

 来月に公開される映画「機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者」の試写をようやく見ることが出来た。アムロとシャアが活躍した最初のシリーズは一年戦争と呼ばれ、正統なる続編はその8年後を描いたZガンダムだった。85年にテレビで放映されたそのシリーズは、これまで劇場公開されたことがなかった。今回、そのZのテレビシリーズを3部作にまとめた劇場版が初めて制作されたのだ。もちろん、グラフィックやサウンドは大幅な改良を加え、ストーリーも新しい解釈となって生まれ変わっているらしい。
 ガンダムファンを公言して久しい僕だが、実のところファーストガンダム以外のシリーズはほとんど見たことがない。しかし、ファーストからのファンの間でもZは特に評価が高く、僕としても一度じっくりと見てみたいという思いが常々あった。そういう僕のようなファンにとって、今回の映画版の公開はちょうどいい機会。おそらく僕のようなガンダムファンは全国に何十万人もいるはずだ。
 カミーユという少年を主人公に、全く新しい展開を見せる中、クアトロ・バジーナ大尉に名を変えたシャア、危険分子として軟禁されているアムロ、ブライト、フラウ、カイなど、馴染みの登場人物達も主要な役柄で姿を見せる。政治劇を絡めながら、宇宙の覇権争いと複雑な人間関係を描いていく。ファーストガンダムの大ヒットを受け、スポンサーであるおもちゃメーカーからの「あくまでも子供向けに作れ」という呪縛から解き放たれた制作陣が、存分にこ難しい設定に挑戦している。               
 ただし、長いテレビシリーズを90分の映画3作にまとめるのは、少々の無理があるかもしれない。ファーストのように単純に二つの軍が戦っているわけではないため、途中から登場人物達の関係を把握しきれなくなった。この劇場版で初めて見た人が、ストーリーを完全に理解するのはちょっと難しいかもしれない。もう一度、テレビシリーズでじっくりと見直したいと思った。
 グラフィックの美しさがやはり印象に残った。ファーストガンダムも、今の技術でもう一度作り直すという案はないのだろうか。脚本は変えずに。

4月20日(水)

 春にOSAKAN HOT 100のスポンサーがNTT DoCoMoに替わってから、番組のiモードサイトで13秒間の動画配信を毎週行っている。その収録は大抵水曜日。周りに他の番組のスタッフが大勢いる中で撮影するのは、実はけっこう恥ずかしい。以前にも書いたとおり、その動画で僕と一緒に必ず登場しているのが、番組のアイドル、ドコモダケというぬいぐるみだ。非売品だが、リスナーからの評判もいいので、いつか番組でプレゼントできるように、現在調達をお願いしているところ。
 このドコモダケは「NTT DoCoMoだけにしかできないサービス」を訴えるために、いわばシャレで開発されたキノコのキャラクターだが、ひそかにこのドコモダケくんの強力なライバルが出現しているらしい。その名も「auシカ」。auに「しか」できないサービスをアピールすべく作られた鹿のキャラクターで、キノコが大好物だとか。沖縄のauが独自にデザインし、折り込み広告などでお目見えしていたが、露骨にドコモへの対抗意識を打ち出しすぎたためか一部で批判も招き、最近はすっかり出没傾向も控えめで、すでに絶滅の危機に瀕している模様。au本体が全国的にこのキャラクターを展開していく予定も、もちろんないという。
 写真を見てみると、ドコモダケに劣らず可愛いし、シャレとしてはなかなか面白い。日本の企業では、同業他社を攻撃するような広告展開はご法度とされているが、こんなブラックユーモアもなかなか楽しいと僕は思う。負けるなドコモダケ。

4月19日(火)

 PowerBookのバッテリーを買い替えたことで、東京に向かう新幹線の車内で、パソコンでDVDを見ることができるようになった。以前はよく映画のDVDをツタヤで借りたりしていたけど、今はPSXで録画したものをDVDに焼くことができる。ドラマでもバラエティーでも、見たい番組は録画しておいて、暇な時間にいっぺんに見る。実に便利で合理的。今後はドラマもいろいろ録画してみよう。そして周りで好評なら、見る。
 昨日から始まった「エンジン」はすでに見た。各局でドラマの視聴率が低迷する中にあって、キムタク主演のドラマだけは例外で、今回もダントツの数字を稼いでいるそうだ。彼の出るドラマだけが特別面白いということは絶対にないと思うのだが、放送が始まれば間違いなく話題になるから、つべこべ言う前にとりあえず見ておこうという気持ちになる。
 キムタクがレーサーを演じることが何よりも注目されていたが、内容はレースのドラマではなかった。解雇されてプー太郎になったレーサーが、実家の養護施設にいる不幸な子供達と、ぶつかり合いながらも愛を育む、みたいなファミリーもの。なかなか面白かったので、来週以降も一応見よう。考えてみれば、カーレースをメインとしたテレビドラマなんて、予算的に無理がある。
 注目された主題歌はAEROSMITHの「ANGEL」だった。80年代に入ってスランプに陥り、シーンから姿を消していたエアロが、華麗な復活を遂げた87年の名盤「Permanent Vacation」からの一曲。彼等の王道といわれるパワーバラードの、記念すべき最初のヒットだった。この選曲はキムタクの趣味だろうか。「グッドラック」の山下達郎、「プライド」のクイーン、そして今回のエアロ。有名すぎずマニアックすぎない、あいかわらずのうまい選曲だと思う。

4月18日(月)

 突然届いた、hide MUSEUM閉館の知らせに驚いている。冷静に考えれば、いずれ来る時が来たというだけのことだが、今は全く覚悟をしていなかったから。
 hideのファンにとって、確実に彼との思い出に浸れる場所はミュージアムしかない。「hideと触れあえる場所がなくなってしまう」「またhideが私たちの前からいなくなってしまう」という悲しみの声が聞こえている。
 ミュージアムというのは維持費がべらぼうにかかるから、この5年間、それを捻出していくことは生半可な苦労ではなかったと推察できる。ネットの有料会員制度や、併設のライブハウスとレストランの経営、工夫を凝らしたグッズの販売、そしてhideの遺した未発表音源のリリースなど、「hide」というブランドで実現しうる様々なビジネスを展開して、これまでミュージアムの経営を支えてきた、(株)ヘッドワックス・オーガナイゼーションの皆さんに、心から敬意と感謝の気持ちを表したい。
 未発表音源がリリースされるたび、「いつまでhideの人気を利用して金を儲けようとするのか」となじる声が聞かれた。ミュージアムの人たちの、hideとそのファンに対するピュアな愛情に触れるたび、僕はそういう不当な批判が許せなかった。hideという人物の偉大さを、リアルタイムで知り得なかった人たちに伝えるために、陰口を叩かれても努力してきたのが、松本裕士氏をはじめとするヘッドワックスの皆さんだ。最後の1年だけではあるが、及ばずながらこのミュージアムと仕事で携わることができたことを、僕は大変光栄に思う。
 閉館はもちろんとても残念なことだけど、これでLEMONedというブランドがなくなるわけではないだろうし、この世にロックが存在する限りhideの影響力は不滅だ。ミュージアムがなくなっても、できること、やるべきことは、まだまだたくさんある。
「そのうち一度は行っておこう」と思っていた人が、全国にたくさんいることは知っている。今年の夏の横須賀は、そんな人でごった返すかもしれない。

4月17日(日)

 4人組となって新たにスタートを切ったLa'cryma Christiのライブを見に、なんばハッチへ。
 各メンバーの本来のバックボーンである、ハードロック・ヘビーメタルの要素を強め、どんどん硬派なバンドに進化を遂げているLa'cryma Christiだが、4ピースバンドとなってその傾向にはさらに拍車がかかったのを感じる。機関銃のように重たいリズムと、歪みまくりのギター、ハイトーンのヴォーカル。お馴染みの古い曲も、何だか生まれ変わったように聞こえた。
 KOJIくんの脱退と、それが発表されて以降の彼等の活動については、番組宛に届いたたくさんのファンの声を聞いている。これまで常に熱心なファンから深く愛されてきたLa'cryma Christiにしてはめずらしく、それはどれも大変手厳しいものだった。今日のライブを見てようやく、ファンの人たちの言いたかったことを理解できた気がする。
 僕自身も思うところは多々あるが、それは個人的な感情に過ぎない。彼等の音楽がかっこいいことに変わりはない。そのことがすべて。新たなファン層の獲得に向けて、La'cryma Christiは力強く一歩を踏み出したのだ。
 V-ROCK 802が始まった96年から97年にかけて、音楽業界に巻き起こったビジュアル系ブーム。「ラ行」で始まる名前のバンドが次々に現れた中、今でも健在といえるのはLa'cryma Christiぐらいである。メンバー脱退の逆境を乗り越え、逞しく、末永く、活動を続けてくれることを期待したい。

4月16日(土)

 ジャッキー・チェンの新作「香港国際警察」を遅ればせながら見た。評判通りの、すごい映画だ。文句のつけようがなかった。
 こういうアクション映画では、ストーリーのおもしろさが意外に重要。終盤までことごとく主人公を痛めつけ、最後に怒りが爆発するという、ありがちな展開ではあるが、役者達の演技力も手伝ってどんどん物語に引き込まれた。そしてもちろん、世界一を自負する豪快なアクションも健在で、目を覆いたくなるような危険なスタントがこれでもかというくらい頻出する。もちろんすべて本人が生身で演じているようだ。まさにスクリーンを使った究極のエンタテインメント。メイキングやNG集をじっくりと見てみたいと思った。
 ジャッキーのハリウッド進出は、決して成功を収めたとは言えない結果だった。英語が上手く話せないこともネックになったと思うが、それよりも大きな障害となったのは、アクション映画に求める内容の差ではないか。ワイヤーとCGを駆使して、漫画のように「非現実的」な世界を描こうとする今のハリウッドでは、常にガチンコで勝負するジャッキーのアクションはあまり必要とされなかった。「そんなのCGでやれば金もかからないし安全だ」「CGの方がおもしろい動きができる」という至極最もな理由で危険なスタントを避ける風潮があるとすれば、ジャッキーの出る幕はなかったのではないか。しかし、彼の超人的な運動神経と斬新なアイデアから生まれる名人芸のようなアクションは、それだけで芸術品である。彼らしい映画を作るために、香港に戻ったジャッキーを、アジアの映画ファンは歓迎しているだろう。特に、「プロジェクトA」や「スパルタンX」で育った僕らの世代にとって、彼のアクションこそ「本物」なのだから。「マッハ!!!!!」のトニー・ジャーのように、ジャッキーから影響を受ける肉体派のアクションスターが今後も続々と現れれば、このシーンはアジアの独壇場になる。頑張れジャッキー。
 ところで、この映画でもう一人目を引いた役者が、ジャッキーの相棒を演じるニコラス・ツェー。絵に描いたような正当派な二枚目で、香港のトップアイドルらしい。本業はミュージシャンということだが、日本でもブレイクする可能性あり。ついでに、その彼が劇中で出前一丁を食べているシーンがあって、香港でも日本の即席ラーメンがポピュラーなことを初めて知った。

4月15日(金)

 ここのところ僕の私生活を食い荒らしているデビルメイクライ3がなかなか終わらない。昔から、謎解きを楽しむゲームがどうも苦手な僕は、攻略法を伝授しているホームページをいくつもブックマークに入れ、常に虎の巻を見ながらプレイしているが、それでも一つのミッションにたっぷり30分ぐらいはかかってしまう。いつになったら解放されることやら。
 ところで、昨日の日記に書き忘れていたが、昨日のNACK5のパーティーではちょっと面白いことがあった。
 この春から、NACK5でレギュラー番組を担当している夏目ナナという女性パーソナリティがいる。数年前、マネーの虎の高橋がなり社長で有名なソフト・オン・デマンドからデビューした「夜の女王」で、多くの男性にはとても馴染みのある名前。そういう人がラジオでレギュラーを持つこと自体が大変めずらしいことだが、なんとその彼女も昨日のパーティーに出席していたのである。パーティーが始まる前、「今日、夏目ナナも来るらしいっすよ」と耳打ちされた男は皆、「まじで!?」と驚愕の顔。いろんな意味でお世話になっているそういう女性に、現実に会うという機会はなかなかないものなのだ。だから異様な興奮を覚える。
 それはまさしく、NANAの12巻で描かれたシーンそのものだった。ブラストの面々と寮仲間である百合がパーティーに招かれ、何も知らないトラネスのレンとタクミが「香坂百合が来てるらしいぞ!」と騒ぐあの場面。おそらくは男にしかわからない感覚を、少女漫画であそこまでリアルに描く矢沢あいの洞察力にあらためて感心する。
 初めて実物で拝見した夏目ナナ嬢は、ジーンズ姿のラフな出で立ちながら、やはり出席者の中でもひときわ目を引く美貌だった。特に服を着ていてもバストが半端じゃない。挨拶をするほどの勇気は、なかった。

4月14日(木)

 NACK5の新社屋移転パーティーに出席するため、一日早く移動した。
 高級レストランの宴会場に、NACK5の社員の他、制作スタッフ、DJ、スポンサー、代理店など、あらゆる関係者が300人も集まった立食パーティー。会の趣旨をいまいち把握しないまま、いつもどおりのジャラジャラロックファッションで来てしまった僕は、他の出席者達を見て呆然。スーツやドレスばかりではないか。ひょっとして僕はまた「場違いくん」になってしまうのか、と顔面蒼白になっていたところへ、輪をかけて小汚い格好で現れるBEAT SHUFFLEチーム。制作や技術のスタッフが、ラフなファッションで現れるたびに、胸を撫で下ろす僕であった。
 BEAT SHUFFLEは放送開始から6年になるが、マニアックな番組ゆえ、局内では非常に地味な存在である。DJである僕も週に一度しか東京にいないから、この日のパーティーの出席者は9割以上が初対面の人だった。今日はたくさんの人に挨拶をして、自分の存在をアピールしようと、大量の名刺を持って出たが、配ったのはせいぜい5枚程度か。BEAT SHUFFLEチームにとって司会者の「ご歓談ください」という言葉は、飼い犬が飼い主から言われる「よし」と同義である。スーツ姿で上品に談笑する人々の影で、必死の形相で食いまくるみすぼらしい身なりの僕ら。プラスのアピールになったということは、どうやらなさそうである。だって美味しかったんだもん。デザートは3皿いただいた。

4月13日(水)

 今の日本は空前のダーツブームらしい。僕が自宅にダーツを購入したのはブームとは特に関係がないので、やたら流行ってしまうのはあまり面白くない。自分より上手い人の数が増えてしまうから。
 今日、ついにマイダーツを買った。的を買った時についてくる矢ではなく、自分専用のもの。ダーツの矢は、先端がティップ、握る金属製の部分がバレル、そこから上の棒がシャフト、そして羽の部分がフライトと呼ばれ、この4つを自分に合うようにカスタマイズできる。価格はまさにピンキリで、何万円もするような高級品もある。しかし僕が買ったのは、その店のショウウィンドウにある中では最も安い、2000円に満たないものだった。どんな矢が自分に合うのかはまだわからないのだから、あまり高いのを買うのはリスキーだ、という考えから。ちょっと重くてまだ慣れていないが、しばらくはこれを大事に使ってみよう。
 そもそも僕は何事についても、道具にはあまりこだわらないタイプ。ゴルフもホッケーも、見つけうる最も安い物しか買っていない。上手くなったらもっと高い物が欲しくなるのかもしれないが、今のところ、必要だと感じたことはない。見栄を張るなら道具よりも腕前で。待ってろよフィル・テイラー

4月12日(火)

 先月でFM802のDJを去ったカマサミ・コング氏のお別れパーティーがミナミで催された。FM802の関係者が大勢集まって、彼に別れを告げた。パーティーの最後、これまで誰も聞けなかった、彼の知られざる素顔について、あらゆる質問をぶつけるという企画があった。年齢や家族などのプライベートなこと、DJになった経緯などなど。「もしかしたら失礼にあたるのかもしれない」という恐れから、みんなが聞くのを控えていた事柄だったが、氏は笑顔で答えてくれた。最後の質問は、「あなたは本当に日本語が理解できていないのか?」というものだった。氏は日本生活が15年になるが、いまだに日常会話はすべて英語。スタッフも片言の英語で頑張って来た。我々の話している日本語を、実は彼はすべて理解しているのではないか、という疑念も生じる。この質問に限って彼の答えを書くと、ノーだった。でもおそらく半分ぐらいは把握しているはず、と僕は思う。
 今日は僕も、初めて直接、彼にリスペクトと感謝の気持ちを伝えることができた。緊張してうまく言葉が出て来なかったけど、彼はどんなに拙い英語も汲み取ってくれる人なのだ。
 彼は今後、東京でDJ活動を続けていく。土曜日、東京に残る時は彼のDJで目を覚まそう。

4月11日(月)

 昨夜来の冷たい雨で、今年の桜も大方散ってしまった。これから毎年、葉桜の季節になったら僕は、鷺沢萠を思い出すだろう。「葉桜の日」という代表作を持つ彼女の、今日が一周忌にあたる。
 彼女が急逝してから、遺された未完の原稿や、ホームページの日記など、いくつかの書籍が出版された。僕はもちろんそのすべてを買ったけれど、どれも開いたことがない。自分でもなぜかはよくわからないが、読む気がしないのだ。
 その代わり、この1年で僕は、以前とは比較にならないほど、あらゆる作家の小説を読むようになった。人気作家と呼ばれる人の代表作なら、ほとんどノンジャンルで片っ端から。鷺沢萠の書く日本語は僕にとって教科書だった。彼女の小説と同じぐらい、しっくりくる日本語に出会うために、何でも読んだ。しかしやっぱり、いまだに出会えない。句読点の打ち方が、言い切りの形が、比喩の使い方が、違う。どれも小説としては面白かったけど、文章は自分の手で書き直したくなりさえした。鷺沢さんが書きそうな文章に。まあそんなふうに動機としては不純だが、読書の量は明らかに増えた。
 美人なのに風呂嫌い、飲んだくれの博打打ち、短気でズボラな女流作家・鷺沢萠。僕にとってはおそらく永遠に、バイブルのまま。

4月10日(日)

 ずっと楽しみにしていた「SPRING GAMES」が心斎橋クラブクアトロで開催された。RADWIMPSとCORE OF SOULという、僕のフェイバリット2組が競演するという夢のイベント。番組後だったが急いで駆け付けて、開演前に入った。
 RADのライブは去年のミナミホイール以来二度目だったが、やはり二十歳とは思えない素晴らしいライブを見せる。横浜出身の彼等は、大阪ではまだまだ知名度も低く、客はほとんどノッてはいないのだが、僕は関係者ブロックで一人で暴れていた。「なんちって」から始まり、「ヒキコモリロリン」「僕ちん」と僕の好きな曲連発でテンションが上がった。物怖じしないMCも面白かった。ライブ後、来月発売予定というシングルの曲も聞かせてもらったが、これまた最高にクールな仕上がり。ヘビーなギターと早口ラップ全開のお得意な路線だが、打ち込みを導入している点が新しい。サウンドはリンキンあたりを彷佛させる。それにしても、僕はどうも英語と日本語をうまくブレンドした音楽に惚れやすいタチらしい。
 同じく英語堪能なCORE OF SOULも久しぶりに拝見。5曲はとても短く感じられたが、お馴染みの曲も新しいアレンジになっていて、聞き応えはあった。特に「花環」は1コーラス目がまるまるバラード調になっていて、蕗子嬢の歌唱力をじっくりと堪能できた。
 ライブ後の打ち上げにお邪魔したら、以前からRADのファンと言っていた蕗子ちゃんが、RADのヴォーカル野田くんと、802のディレクターを交えて熱く語り合っていた。二人とも、音楽については本当に真剣な姿勢を貫いていて、1曲を作るにもいろんなことを考えているんだなぁと、感心してしまった。そして、自分は彼等ほど深く音楽を愛していないということを実感したりもした。
 音楽に携わるいろんな人と話をしたり、音楽ファンのブログを読んだりしていると、自分にはないその感性の鋭さとか深さにいつも驚かされる。僕はおそらく、はっきり言って音楽にそれほど深いものを求めていない。ミュージシャンがたくさんのことを考えて音楽を作っても、僕は多分上辺だけしかすくいとっていないのだろう。聞いて、一緒に歌ったり踊ったりして、気持ちいい音楽であれば何でも好き、というだけ。その気持ちよさを言葉で分析する必要をあまり感じないし、そもそも哲学的な話がどうも苦手だ。それはDJとして不向きということなのだろうか。そんなことを漠然と考えながら、運転して帰った。

4月9日(土)

 最近はなかなかすっきりと健康になれない。ここ数日はどうも風邪気味で、鼻と喉がすっきりしない。予想最低気温と最高気温の差が15度もあるというではないか。まったく、砂漠じゃないんだから。中途半端な季節だ。
 秋に公開となる映画「NANA」の予告編を見た。最初に配役を聞いた時点では特に興味を引かれることもなかったが、各登場人物の写真を見て、さらに予告編で原作とまったく同じ場面を見たりすると、これはじっくり見てみたいという気がしてくる。一つ気になったのが、レイラ役の伊藤由奈だけ写真がないことだ。検索してみても、情報は全くない。過去に声優などを経験している人なのかもしれないが、芸能活動をしているのに、名前を検索にかけて何も出て来ない人というのは、非常にめずらしい。完全にベールに包まれた新人なのか、この作品から改名でもする女優なのか…。いろいろと勘ぐらずにはいられない。いずれにしろ、レイラを誰が演じるか、というのは、NANAファンにとってかなり重要な問題である。ハチ子は誰がやっても同じようなものだと思うが、レイラのイメージは大事だ。美人で、歌がうまくて、ユーモアも、か弱いところも、わがままなところも、バランスよく持ち合わせている女性。伊藤由奈というこの女性が、それを上手に演じていることを期待するばかりだ。

4月8日(金)

 先月下旬まで長いこと工事中だったJR新大阪駅。新幹線改札の内側が大幅に改装され、テナントも完全にリニューアルされて25日に開店した。今どきの空港の華やかさに引けを取らない、なかなかオシャレで近代的な駅になった。無料で使用できるコンセントと無線LAN(これは有料)を装備したモバイルコーナーがありがたい。堂々と携帯を充電できる。
 目玉はやはりラーメン屋。札幌みそ、尾道しょうゆ、博多とんこつの3店舗が、屋台村のように同じ敷地内にある。オープン前から気になっていたこの店に、今日初めて入ってみた。入り口は別々だが店内は3店が繋がっている。しかしパーテイションで仕切られているし、厨房もどうやら区切られているようだ。迷った挙げ句、今日は初めてということで王道のとんこつから試してみることに。値段はそれほど高くないし、味もなかなかだった。出てくる麦茶がおいしかったのもわりと高ポイント。次回はしょうゆの尾道ラーメンを食べてみよう。勘定を払う際に店員の男性に聞いたところでは、やはりこの3店舗は同じ会社が経営しており、その中で競い合っているらしい。それぞれの土地に既存の店があるわけではなく、どれも今回が初出店。その意味では、有名店の支店を招致するラーメン博物館などとは成り立ちが全く異なる。かの有名な一風堂のオーナーである河原氏がプロデュースしたらしい。道理でとんこつは美味しいわけだ。しかし一風堂とは違う味だった。
 新幹線は発車時刻の2分前にホームに上がれば十分に間に合う乗り物。だけど待ち時間が30分もある、なんてことはよくある。そういう時に、軽くラーメンを食べてから乗る、というのはオツなもの。冷たい弁当を買うのが嫌いな僕にとっては、ありがたいお店の出現だ。

4月7日(木)

 2月に発売された「デビルメイクライ3」が面白い。前作までで累計400万本を超えるカプコンの看板シリーズの最新作。リアルなCG、斬新なストーリー、簡単な操作。アクションゲームの面白さはこの3つの総合点で決まると思うが、このジャンルにおいてやはりカプコンは間違いなく世界最高水準を独走している。
 このゲームの最大の魅力は、主人公ダンテのワイルドかつクールなアクション。それ一体何キロあるんですかと聞きたくなるような巨大な剣を背中に差し、弾数無制限の2丁拳銃を撃ちまくって、醜い敵キャラを豪快に倒していく。メーカーの自称ジャンル名は「スタイリッシュ・クレイジー・アクション」だそうな。とことんかっこよく、痛快なのだ。この手のヒーローにしては口数が多く、シニカルなユーモアもたっぷりなダンテが最高に魅力的。暗い建物の中でたった一人、モンスターに立ち向かえる勇気には脱帽してしまう。操作している僕の方がすっかりビビり気味だ。心細くて。
 ステージごとに出てくるボスキャラの強さもちょうどいい。3回ぐらい戦ってようやく弱点が見つかる感じ。同じカプコンの看板タイトルである「バイオハザード」や「鬼武者」などと比べると、ストーリーの面白さよりもアクションゲームとしての爽快感に重きを置いている印象だ。「もっと強くなって、すごい技が出せるようになりたい」と思うから、やめられなくなる。
 「デビルメイクライ」は実写による映画化も決定している。すでにギャガと契約が済んでおり、2005年には製作に着手するというニュースを一昨年ぐらいに読んだが、その後企画は進んでいるのだろうか。銀髪のダンテを演じるのは誰になるのかが気になる。最近人気の若手二枚目というと、ジョシュ・ハートネットとかオーランド・ブルームあたりかな。日本のゲームは映画の題材にちょうどいいのか、「鬼武者」やコナミの「サイレントヒル」も近いうちに映画版が完成するらしい。いわゆるB級映画にならなければいいのだけど。

4月6日(水)

 今さらながら、映画「アビエイター」を見に行った。デカプリオ主演、スコセッシ監督による大作だが、オスカーは惜しくも逃した作品。その程度の予備知識しかない状態で見たのだが、大まかな内容をもう少し予習しておくべきだったかもしれない。けっこう複雑で、話が把握できなくなる部分がいくつかあった。後からあらすじを読んで納得している。
 飛行機をこよなく愛し、富と名声を欲しいままにした、伝説の大富豪ハワード・ヒューズの物語だ。ビジネスも恋も波乱に富んだ人生を送った。彼はTWAを買収して本格的に航空業界に参戦するが、彼の前に立ちはだかったのが最大手のパンナムだった。1950年代当時、国際線を独占していたパン・アメリカン航空を相手に、ヒューズは果敢に戦いを挑んでいく。パンナムがいかに巨大な企業であったかがよくわかる描き方だが、そのパンナムが1991年の暮れに倒産してしまったというのだから、資本主義は何が起こるかわからない。
 資金力を武器に、持論を展開して既存の巨大な権力に立ち向かう若武者。そういえば最近の日本でも、そんな富豪が世間を騒がせている。もっとも、身長190cmの長身でハリウッドスターばりの容貌を誇り、多くの人気女優と浮き名を流したヒューズと比べると、さすがに役者が違うかなという気もするが。

4月5日(火)

 昨日に引き続き、澄んだ青空が広がる絶好のお花見日和。今日は一日休みだったが、夕方に外出してバナナホールで行われたKagrra,のライブを拝見した。
 考えてみると、ヴィジュアル系の若手バンドのライブをスタンディングで見るのはかなり久しぶりのこと。会場に入った途端「バンギャルの匂い」みたいなものが漂っているのを感じて、妙に懐かしい思いだった。ロリータやらコスプレやらパンクやら、服装も個性豊かで見ていて楽しい。数年前は見かけなかった「咲いて」いる人々がたくさんいて、それは僕の目には新鮮に映った。ステージで「いけますかぁ!」と煽ると、それに応える形で客が「咲く」。僕も真似してちょっとやってみたが、手扇子よりははるかに簡単だった。
 最近は、ライブで客が一斉にヘドバンや逆ダイをするようなヴィジュアル系がすっかり減ってしまったが、手扇子はまだまだ健在。上手な子の手扇子は後ろから見ていても惚れ惚れしてしまう。握って、溜めて溜めて…そっと放す、みたいな。手扇子を嫌ってライブで禁じるアーティストまで現れたけど、無数の手が動きを揃えて踊っている光景はとても美しいし、一体感を得られるという点でも、僕は肯定的な方だ。
 Kagrra,の場合、手ではなく本物の扇子も舞うのがお約束。みんなどこに隠し持っていたのか、決まりの曲が始まった瞬間に一斉に扇子が開く。ライブ後に、「前の奴の扇子の角がな、何回も目に入るねん。痛かったわ〜」と嘆いている子がいた。スタンディングで扇子を振るのは、考えてみるとかなり危険ではある。
 次回の大阪でのライブは、厚生年金会館芸術ホール。より派手な服装の観客と、より豪快に舞う扇子の海を見ることが出来そうだ。

4月4日(月)

 先週終了したコングさんの番組の枠で、今夜から新しく始まった「802 YOUNG TRIBE」という番組。タイトルが示す通り、十代ぐらいの若い世代をターゲットにした番組で、選曲もトークも元気がいい。大抜くんと小嶋さんという(いわく大小コンビ)、802期待の若手DJ二人が抜擢された。初回だというのに、日頃の僕よりよほど落ち着いて喋っていた。うまいなぁ。
 この新番組のスタッフの中に、すっかりお馴染みのバンギャAD○らふーもいる。番組で使用する素材(例えばトークをしている時のBGMやジングルなど)も、一部を彼女が制作したようだ。ビジュアル系の楽曲からフレーズを拝借し、ループさせたりもしているらしく、「浅井さん、気付いてくれました!?」と聞いてきた。それならそうと先に言ってくれないと。そこまでしっかり聞いていなかったため、彼女のこだわり入魂素材には全然気付かなかった。申し訳ない

4月3日(日)

 一晩ゆっくり寝たら、背中の痛みはだいぶ和らいだ。それでもやはり運転は怖いので、電車でFM802へ。幸い番組中に激痛が走ることはなかった。今日も夜はライブを見に行く予定だったのだが、明日の番組のことも考え、大事を取ってまっすぐ帰宅した。
 OSAKAN HOT 100のスポンサーが、今月から新しくなった。TU-KAからNTT DoCoMoへ。番組ですすめる携帯電話会社が、いきなり同業他社に変わってしまうのは、正直言ってやりづらい部分もあるが、ここはビジネスとして割り切るしかない。今日の番組後から、iモードで新たにHOT 100のサイトがオープン。以前からあったチャートクイズやコラム、着メロの配信に加え、動画の配信もスタートした。13秒間の短さではあまり内容のある映像も作れないので、ウケ狙いのCMみたいなノリになっているが、作る側はかなり楽しんでいる。テロップも多用したこの映像は、僕とスタッフがFOMAの900iVで作成しているものだ。DoCoMoのキャラクターである「ドコモダケ」のぬいぐるみがやけに気に入ったので、今後番組のアイドルに育て上げようと画策している。
 僕が書いているチャートコラム「チャート劇場」も、ちょっとしたアーティストの裏ネタを織り混ぜて読みごたえのある内容にしていくつもり。DoCoMoユーザーの皆さんは、ぜひブックマークされたし。

4月2日(土)

 以前にも悩まされた、謎の背中痛。ちょっと動いただけで背中に激痛が走り、10秒間ほど呼吸もできなくなる。その後、同じような症状に何度か悩まされていたが、今日のは特にひどかった。何をしても痛みが走るから、とにかく動けない。とても外出できるような状態ではなかったので、いい天気なのに一日中自宅でテレビを見ていた。一度病院で診てもらったこともあるが、これ、どうやら一種の筋肉痛らしい。となれば、原因は昨夜の腕相撲しか考えられない。BEAT SHUFFLEの番組企画で、ゲストだったナイトメアの面々と腕相撲で対戦したのだ。3人が僕に挑むという形だったので、僕は3人と連続で戦った。対戦の直後から、右腕はパンパンに張っていたが、まさか翌日になって背中にくるとは。若者を相手にあまり調子に乗るものではない。
 一日中、テレビで何を見ていたかというと、プロ野球。阪神ヤクルト戦は、序盤からワンサイドの圧勝ムードだったので、ずっと楽天の試合を観戦。初めて楽天の戦いぶりをじっくりと見たが、非常に面白い試合をしていた。26対0という記録的な大敗を喫した27日の開幕2戦目で先発し、1回と持たずに降板した藤坂投手を再び先発のマウンドに送った田尾監督。その藤坂が、球界を代表する大投手松阪大輔を相手に、白熱の投手戦を展開したのである。低迷していた打線も必死に松阪から先取点をもぎ取って援護。2本のホームランであっさり同点に追い付かれたが、終盤の8回に連打で再び突き放し、勝負あり。
 今日松阪に投げ勝った藤崎は、昨年秋に近鉄から戦力外通告を受けた投手だ。途中から守備に入り、8回に完璧な送りバント、9回にファインプレーを見せた元ヤクルトの飯田もしかり。クローザーとして8回9回を無失点に抑えた小山は、中日から無償トレードで入団した。他球団で「おまえはもういらん」と解雇された選手たちが、最後のチャンスにかける新球団。そんなチームが、昨季日本一に輝いた西武を相手に連勝した。岩隈不在で手に入れた今日の一勝の意味するところは大きいだろう。まるで映画でも見ているよう。今年は楽天の奮闘が不況に喘ぐ日本に活力を与えてくれそうだ。

4月1日(金)

 番組改編の季節だ。昨日の深夜の放送で、DJカマサミ・コング氏がFM802を去った。FM802の開局以来16年間、看板DJとして活躍してきたコング氏は、かつてハワイでナンバー1と言われる人気DJとして活躍していた。そんな本場アメリカのFMの喋りを、毎日、この大阪で聞くことができたのは、考えてみると大変貴重なことだった。
 たまたま英語が話せるから日本でDJになった人と違って、彼の英語のDJは紛れもなく本物だ。彼が音楽に乗せて喋るのを聞くにつけ、リズムに乗せるかっこよさでは、日本語は絶対に英語に勝てないと思った。とても高度でマニアックな次元で僕はこの人のDJを分析していた。もちろん毎晩のように、彼の番組を録音して。彼はその人柄も、声も、とても魅力的なDJだが、僕が影響を受けたのはもっぱら技術的な部分だった。イントロのタイミングに曲紹介を合わせる技術で、彼に勝てるDJは多分日本にいない。そんな研究材料である彼の番組が聞けなくなってしまったのだから、僕としても大変残念である。
 コング氏は気さくで面白い人だから、若手のDJとも分け隔てなく付き合いがあったが、僕にとっては雲の上の存在で、恐れ多くて友達付き合いなどできなかった。だけど、心から尊敬していたという気持ちを最後に伝えたくて、昨夜の番組中にファックスでメッセージを送ったら、5分もしないうちに放送で読み上げてくださった。「いつかあなたのような、素晴らしいDJになりたい」という僕のメッセージに対し、「浅井くん、君はすでに素晴らしい男だ。君の番組は大好きだよ」と言ってくれた。このMDは一生大切に保管しよう。