
8月31日(木)
L'Arc-en-Cielの初期のシングルが12cmのマキシシングルになって再発された。8cmの長細いシングルが再生できないプレーヤーが増えていることもあり、こうした形でシングルを再発する大物アーティストは多い。来週のオリコンの上位には、L'Arc-en-Cielのシングルがずらりと並ぶことだろう。
光栄にもレコード会社からサンプルをいただいた。ひとまとめにされたそれらのシングルを見て、驚いたのは「the Fourth Avenue Cafe」というタイトルが見えた時だ。97年のはじめ、活動休止を余儀なくされ、リリースが立ち消えとなっていた幻のシングル。つまり世には出なかったわけで、これに限っては「再発売」という言葉は正しくない。このシングル曲自体はアルバム「true」に収録されているが、カップリングのパートチェンジバンド「ダーク・アン・シエル」は結局お蔵入りだった。まさか今になってそれをリリースするとは。オリコンのデイリーを見てみたら、案の定このタイトルが一連の再発シングルの中では最も上位にあった。
過去のすべてのシングルを持っている人でも、この「the Fourth Avenue Cafe」だけは初めて手にしたはずだ。長年のL'Arc-en-Cielファンにとっては本当に思い出深いシングルだろう。人気絶頂のラルクの曲を一切ラジオで流せなくなり、ファンを勇気づけることさえできなかったあの時のことは、僕も忘れられない。そんなシングル、僕も聞いてみたいのだが、15枚すべてが揃っていると、開封するのを躊躇ってしまう。並べると、背表紙が繋がってロゴになったりするから、それを崩したくないし。しばらく棚に飾っておこう。8月30日(水)
公開当時はどうも観る気になれなかった映画「ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女」を、ようやくDVDで見た。ファンタジーもの、とりわけ魔法が頻出する映画は概してあまり得意ではない僕(ハリーポッターやロード・オブ・ザ・リングは例外なくガン寝する)だが、この映画は見事に引き込まれたし、最後まで純粋な気持ちで楽しめた。
その理由は何だろうと考えてみる。まず第一に、主人公が魔法使いでも何でもなく、普通の人間の子供達である点。自分達が預けられた屋敷の、クローゼットの奥に不思議な森が広がっていることに気づき、その世界で平和を取り戻す戦いにかり出されていく。幼い頃に誰もが一度は夢想するような設定ではあるが、ピンチの連続であるその戦いの中で、日頃から仲の悪かった4人の兄弟が信頼を取り戻して成長するこのストーリーは、よく出来ている。主人公が人間であるぶん、感情移入しやすい。
次に、派手な戦闘シーン。動物や架空の生き物が例外なく言葉を話す映画だから、CGと実写の合成シーンが圧倒的に多い。僕は質の高いCGを多用するアクションものが大好き。クライマックスの戦争のシーンは大規模な草原でロケが行われていて、すごい迫力だった。
ネバー・エンディング・ストーリーの素朴さと、ハリポタの映像美、そしてロード・オブ・ザ・リングの迫力。ファンタジーの名作の、おいしい部分だけを抽出している感じ。映画ファンの間ではずいぶん酷評されているようだが、僕はちょっと童心に帰ってワクワクさせてもらったぞ。8月29日(火)
今は京セラドーム大阪という名前で呼ばれている大阪ドームで、B'zのライブを見てきた。恒例のLIVE GYM、今年の締めくくりが今日のライブだった。
僕はB'zについてそれほど詳しいわけではないが、その僕でもB'zのライブは何度見ても退屈しない。文句のつけようがない、すごいライブをする。
長いばかりの内輪受けのMCをしないし、わかりにくくて小難しい映像を使った演出とかもない。途中、センターステージで何曲か披露する場面もあったが、メンバーの移動の仕方もよく工夫されていた。僕は稲葉さんの喋り方も好きだ。全然クセというものがなくて、自然体な姿が嫌味なくかっこいい。ルックスについては今さら書くまでもなかろう。何をしても、何を着ても、絵になる男・稲葉浩志。そしてもちろん、歌と演奏もうっとりするほど完璧。
加えて、最新アルバムの曲を中心にしつつも、うまい具合に懐かしいヒット曲を織り交ぜる抜群の選曲。「BAD COMMUNICATION」や「LOVE PHANTOM」は僕も興奮しながら聞いていたのだが、圧巻はアンコールラストの「RUN」。もう10年以上前の、アルバムのタイトル曲。そんな曲を、最後に持って来るところが憎い。僕が今までで一番よく聞いたアルバムの曲だから、非常に嬉しかった。
今回も大阪はドーム3daysが売り切れている。見たところ、観客の年齢層はさすがに年々上がっているようだが、コアファンでない人が入り込みづらくなるような、閉鎖的な雰囲気は一切ない。この「門戸の広さ」がB'zのライブの最大の魅力なのかもしれない。アルバムを一度もまともに聞いたことがない人でも、しっかり満足させるライブ。日本一の動員力を誇るアーティストの、神髄を見た。8月28日(月)
大阪MUSEでKraのライブを見た。先日僕が司会を務めたイベントstylish waveにも出演していたバンドだが、実はワンマンライブを見るのは初めてのことだ。結成からすでに5年。キャリアはけっこう長いバンドだが、ここへ来て急激に動員が伸びている。今回のツアーも各地でソールドアウトが続出しており、この大阪MUSEも、2daysとも完売させた。当初からのコンセプトである「ファンシー&メルヘン・ポップ」を「ファンシー&メルヘン・ロック」に修正し、より雄々しい、激しいステージングを見せるようになったことが奏効しているのだろう。
僕が会場に着いたのはもう本編も終盤に差し掛かった頃。前の方では逆ダイとモッシュの嵐が吹き荒れていて、とてつもない熱気だった。アンコールではパートチェンジで何曲か披露するファンサービスもあり、トータル3時間近いボリュームたっぷりのライブ。最後の方は後ろの扉を開け放して、熱気を外に逃がさないと危険という状況になっていた。いやはや、こんなに激しいライブをするバンドだったとは。メンバーもお客さんも、実に楽しそうな暴れっぷりだ。こういうノリが、最近のトレンドなのだろうなと思った。8月27日(日)
番組終了後、ライブを見に行く予定でいたのだが、局のテレビに見入っているうちに日が暮れてしまった。WOWOWで生中継されていた、「THE 夢人島Fes.2006」の模様である。
桑田圭祐の立案で、浜名湖ガーデンパークを舞台に初めて開催されたこの夏フェスは、サザンオールスターズのほか、所属事務所であるアミューズの所属アーティスト、福山雅治やポルノグラフィティ、BEGINなどが総出演。さらに、初日はDRAGON ASHに加山雄三、この二日目はMR.CHILDRENやGLAYなど、信じられないほど豪華なアーティストがライブを繰り広げた。いわゆる夏フェスという文化が定着するずっと前から、大規模な野外ライブの帝王であった桑田さんが、初めて本腰を入れて企画したオムニバスライブといえる。この人工島に集った観客の数、二日間で12万人。桜井さんも、これほど大勢の観客の前で歌ったのは初めてだったのではないだろうか。
ステージの転換時には、桑田さんがステージに現れ、出演を終えたアーティストを呼び込んで、何曲かを弾き語りで披露していた。セットチェンジの場繋ぎが桑田圭祐とGLAYやポルノの生歌だなんて、こんな豪華なフェスは他にない。そして、どの出演者も、自分の持ち時間にはヒット曲を惜しみなく披露するすごい選曲で、テレビを見ていても退屈を感じる時間は全くといっていいほどなかった。日曜に生放送の仕事がある802スタッフ達は、「羨ましいなぁ」「行きたかったなぁ」と口々にこぼしながらテレビの前にたかっていた。
夏フェスにはそれぞれの特徴があり、魅力も異なる。出演アーティストの「豪華さ」でいえば、今年のナンバー1はやはりこれだったのだろう。
最後には豪勢な花火も打ち上がったらしい。いい天気になって、本当によかった。8月26日(土)
仕事の入り時間を過ぎているのに現れないから「まだですか?」という電話がかかってくる。その電話で、目が覚める…。想像しただけでぞっとするようなシチュエーションだが、今日はまさにそんな失態を犯した。とりあえず着替えてコンタクトを目に入れ、靴下と財布と携帯を鞄に突っ込んで家を出た。そこまでにかかった時間は2分ほど。それから車をぶっ飛ばして、何とか仕事には穴を開けずに済んだけれど、久しぶりにやらかした大遅刻に、反省しきり。
8月25日(金)
空港のセキュリティーチェックを受ける際、身につけているベルトやらアクセサリーやらをほとんどすべて取り外すのだが、カゴに入ったそれらの小物を見ていて、つくづく「俺ってスカルが好きなんだなぁ」と思った。スカルとは、ドクロのこと。
ネックレスやリストバンドはもちろんのこと、ベルトのバックル、キーホルダー、腕時計など、身体のあちこちにガイコツがいる。自分がいつからそんなスカル好きになったのかは記憶になくて、気がついたらこうなっていた感じ。CUSTOM CULTUREやSEX POTといった、僕が愛用しているファッションブランドが、スカルのアイテムをよく作っていることが大きいと思う。何というか、外さないのだ、スカルものは。合わせやすい。
映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」のヒットも手伝って、巷ではスカルがブームなのだとか。流行るものはすぐ廃れるので、もともとスカル好きだった僕としては、先のことを考えるとやや迷惑な話。8月24日(木)
昨年公開された映画「キングコング」を見た。長い。こんな映画は久しぶりだ。3時間半強といったところだが、もっと長く感じた。
監督が「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソンだからなのか。キングコングというのは、人間のエゴで都会に連れてこられた巨大なゴリラが、一部の人間には心を開きながらも、最後は殺されてしまう話。僕はそう認識していたが、このリメイク版ときたら、キングコングがスクリーンに登場するまでに1時間以上の「前置き」がある。船の中で様々なドラマがあって、そのほとんどがキングコングとは全然関係ない。ようやく、キングコングの生息する島に辿り着いても、原住民とひと悶着あったり、恐竜や巨大な虫といった奇怪な生物に襲われるばかり。やっとキングコングらしい展開になってきたと思った時には、2時間は経過していたのではないか。
想像していた映画とあまりにも違ったから、長く感じたし違和感もあったが、CGを駆使した映像はすごい迫力であったし、ストーリーもそれなりに楽しめるものだった。最初からこういう「ごった煮」な映画であることを覚悟の上で見たら、もっと素直に楽しめたのかもしれない。
巨大なムカデとかサソリ、ゴキブリなどが、無数に襲ってくるシーン。あれは、見る人が見たらトラウマになるだろう。スターシップ・トゥルーパーズなんかより、ずっとリアルでアグリーだった。8月23日(水)
エキスポランドで催されている、夏限定の幽霊屋敷「獄門島」に行ってきた。一緒に連れて行く相手を探してもなかなか見つからなかったのだが、「大丈夫。全然怖くないから」と騙くらかして、友人を一人拉致した。彼を友人と呼べるのは今日までかもしれないけど。
一昨年の「八つ墓村」、昨年の「犬神家の一族」に続き、3年目となる金田一シリーズ。「獄門島」で連続殺人の標的となるのは若い三姉妹で、芭蕉などの俳句に見立てて芸術的に殺されていく。そうした場面がセットで再現されており、映画のファンだった僕としては大変興味深かった。一つ一つをじっくりと眺めたいところだが、あいにくそんな余裕は全然ない。不気味なメイクの10人以上もの役者が、踏み入れる部屋という部屋で待ち構えている。前から後ろから、絶叫したり悲鳴をあげたりしながら、イッちゃってる顔で襲ってくる。逃げないと、30cmぐらいの距離まで近づいてくる。これは確かに怖い。「獄門島」はホラー映画じゃないのに。
フィクションのお芝居の中に入り込んだような臨場感。こういう恐怖体験は、なかなか出来るものではない。怖い話が好きな人は、絶対に一度行ってみるべきだ。たとえ友達を一人ぐらい失っても。8月22日(火)
めずらしくライブをハシゴした。一本目はBIG CATのアリス九號.だ。
春のツアーではヴォーカルの将が体調を崩していたが、今回は万全のコンディションだったようで、このバンド本来の力を見ることができた。歌を聞かせる曲と、ひたすら暴れる激しい曲のバランスが非常にいい。「今どきのヴィジュアル系」の美味しいとこを全部集めたようなライブ。メンバーのルックスの良さはやはり目を引くものがあり、それぞれのパフォーマンスが様になっている。このバンドを、もっと大きなステージで、凝った演出の中で見たら、さらに引き立つだろうなという気がした。メンバー同士の結束、ファンとの距離、制作の喜びとライブの手応え。彼等にとって、おそらく今が最も充実している時期なのだろう。ライブの雰囲気から、今のアリス九號.の勢いが伝わってくる。
そんなライブを泣く泣く途中で抜け、向かった先は車で5分のなんばハッチ。こちらではPlastic Treeがライブを行っていた。
Plastic Treeのライブを見るのがどれくらいぶりか、よくわからない。ファンの人の指摘では、僕はドラムがササブチヒロシに代わってから一度も見ていないらしい。そんなに久しぶりに見たのに、Plastic Treeは僕の知っているPlastic Treeのままだった。
シャンデリアや赤いカーテンを使ったステージセットは、美しくもやや毒々しい。メンバーの衣裳やMC、観客のノリ方や声援も、以前と大きな違いは感じない。しかし、スピーカーから出て来る音の重さには驚かされた。こんなに激しいバンドだったっけ?すさまじくヘヴィーじゃないですか。このバンドのライブでヘドバンする人はあまりいないし、そういうタイプのバンドではないと誰もが思い込んでいるけれど、爆寸なんてクレイジーなイベントを10年続けてきたヘドバンマニアの僕に言わせれば、日本で「ヘドバンしたら気持ちよさそうなバンド」の第1位はPlastic Treeだ。そういう重たいロックに、竜太朗の線の細い声が時に荒々しく乗り、心の内面をえぐったり撫でたりする独特の歌詞を歌っている。この個性は他のバンドには絶対に真似の出来ないものだ。メジャーデビューから10年が経った今も、変わらぬ人気をキープできるのは、流行に左右されない個性が確立されているからだと思う。変に売れすぎずにここまで来ていることが、彼等にとっては幸運だったかもしれない。
世の中にはたくさんのロックファンがいるが、「10年、同じバンドを見続ける」ことが出来る人はごくごく稀だと思う。ヴィジュアル系に限ればなおさら。Plastic Treeのファンは、そういう意味で僕から見れば羨ましい。8月21日(月)
史上稀に見る名勝負となった甲子園の決勝戦。僕が応援していた早稲田実業が、斎藤投手の連日の力投でついに優勝を成し遂げた。僕はもちろん昨日も試合終了までスタジオの外にあるテレビで観戦していたし、今日も番組前にFM802でテレビの前に釘付けだった。仕事がなかったら、朝から並んで甲子園まで見に行っていただろう。試合が終わると、何人かの友人や家族から、「おめでとう」というメールが届いた。僕の出身校が勝ったわけでもないのにそこまで言われるのも恥ずかしいものがあったが、大会前から自分が目を付けていた学校が優勝する確率は49分の1。そう考えると、自分も偉業を成し遂げたような喜びだ。
それにしても、斎藤投手はいつの間にこんなトップアイドルになったのか。途中から、彼を応援することがミーハーすぎて恥ずかしいと思えてきた。でも、早大出身がこれほど誇りに思えたことはかつてなかったのも事実だ。8月20日(日)
番組後、大阪城ホールでHYDEのソロライブを見た。
彼は今年の春から長いツアーを行っている。かなり小さなライブハウスを全国くまなく回り、夏は一気にキャパが100倍近くなるアリーナツアーにシフトチェンジ。最初に発表されたスケジュールを見たときは、正気とは思えなかった。もう10年以上もセレブな暮らしをしているトップミュージシャンが、インディーズ時代にすら経験しなかった過酷なツアーに踏み切ったのだ。「観客の近くで歌いたかった」と彼は語った。これこそ、本当の意味での原点回帰だろう。
時には体調を崩したりもしながらそのライブハウスツアーを乗り切って、ついに始まったアリーナ公演。教会を模したステージセットは非常によく出来ていたし、これでもかというくらいの炎を使った特効など、演出もお金がかかっていた。しかし、ライブハウスギグに極力近いものにしたいというHYDEなりのこだわりは随所に見られた。大阪城ホールを横長に使う形でセットを組んでいたこと、アリーナがオールスタンディングになっていたこともそう。そしてライブの内容自体も、ひたすらアグレッシブでマニアックだった。歌詞は英語がほとんどだし、歌い方もまるで客に媚びない。こんな荒々しいHYDEは、ソロのライブでなければ見られないのではないか。こうした活動は、L'Arc-en-Cielが復活した時にどう影響するのだろう。
どうでもいいけど、大阪城ホールでライブを見て、今日ほど自分の服装が「浮いていない」と感じたのは実に久しぶりだった。ロック万歳。8月19日(土)
2号線で梅田に向かって車を走らせていたら、ちょっと珍しいものに遭遇した。サイドカー。オートバイの横に、カートのような箱がくっついているやつ。その昔、「人造人間キカイダー」(僕ですらリアルタイムでは知らない)が駆っていた粋な乗り物だが、最近は滅多に見かけない。僕が、一度でいいから乗ってみたいと思っている乗り物の一つだ。乗ってみたいのはもちろん、ハンドルのない側車の方。
車体を傾けることができないため、運転にはちょっとしたコツが必要だとか(JAFメイトに書いてあった)。普通のバイクの二人乗りと同じように運転者の後ろに人を乗せても、せいぜい3人までしか乗れないが、新車で購入すれば200万円以上はするらしい。その金があれば四輪の自動車を買おうと考えるのが普通だ。今どきサイドカーに乗っているのは、古くからの愛好家ぐらいだろう。便利な文明の利器にはあんまり興味がなさそうな。
サイドカーには独特の風情があって、どこかレトロな雰囲気が漂う。しかし今日、信号待ちで見かけたサイドカーは、そんな風情がありながら、側車に乗っていた男性が携帯でメールを打っているという、何ともちぐはぐな光景。思わず吹き出してしまった。8月18日(金)
コンビニで、復刻デザインボトルのファンタに目を奪われ、思わず買ってしまった。おまけに釣られた格好だ。80年代に大ヒットした、あのヨーヨーがセットになっているのである。250円という金額が、高いと感じるか安いと感じるかは人それぞれといったところか。
ヨーヨーなんて100円ショップでも買えそうなおもちゃだが、安物のヨーヨーはうまく空回りしなかったり、紐が短すぎたりで使いにくい。この日、久しぶりに手にした往年の名作は、握った感触も格別だった。
小学生だった頃、とにかく流行ったので、僕も人並みに犬の散歩やブランコぐらいまではマスターした。20年以上経った今もその感覚は覚えているもので、案外すんなりできた。もっと難しい技もあったはずと思い、コカコーラのHPを調べてみたら、名人がレッスンしている動画まで公開していた。綱渡りだのエレベーターだの、名人があんまり簡単そうにやるものだから、僕もすっかりその気になって真似をしてみるが、さすがに思うようにはいかない。そうそう、「出来ねーや」と思って、飽きてしまうのよね。子供のブームは大概そうやって去っていく。それも思い出した。
久しぶりついでに、「ポールのミラクル大作戦」が見たい。8月17日(木)
今年の夏は甲子園が熱い。夕方、何となくテレビをつけていたら、試合が終わるまで何時間も見入ってしまった。帝京対智弁和歌山の準々決勝。9回表2死、4点差で負けていた帝京が、そこから怒濤の8得点。あと1球で試合が終わるというところまで追い込まれながら、ヒットで繋ぐという場面が3回ぐらい出てきた。崖っぷちで打ちまくった逆転劇には涙が出るほど感動したが、その裏の悲劇がそのぶん残酷でもあった。逆に4点のリードを奪われた智弁和歌山が、今度は5点を取り返しての逆転サヨナラ。この9回裏、智弁和歌山は実質ほとんど何もしていなくて、帝京の繰り出す投手陣が四死球で自滅した格好。9回表、投手の打順で代打を送ったために、主力の控え投手が一人もいなくなってしまったのだ。仕方なしに野手達が代わる代わるマウンドに立つが、プレッシャーのかかるこの場面で慣れないピッチャーを任され、簡単にストライクが投げられるはずがない。ピッチャーを残しておかなかった監督のミスだったと言わざるを得ない。
今年の甲子園はどういうわけか、終盤にもつれる試合がやたら多い気がする。点差と残りのイニング数から考えて、もうこれは決まりだなと思ってうっかりチャンネルを変え、戻してみると逆転していたりすることもしばしば。一つのエラーで試合の流れが急に変わるものだ。全国大会のレベルになると、技術よりも精神力の勝負、ということだろうか。8月16日(水)
久しぶりに、アメリカ村のレグルスへ行ってきた。僕が以前出演していたテレビ番組「デジネバ」で、いつも衣裳を借りていた服屋さん。SEX POTをはじめとするロックなアイテムを多く扱っており、大阪のバンギャルやバンドマンには有名なお店だ。以前来た時よりも店舗自体が広くなっていて、扱っている商品もそのぶん幅広くなっていた。いつの間にかお店のホームページまで出来ていて、すっかり繁盛しているご様子。ここはとてもフレンドリーな親子が経営していることでも有名である。
一応僕も自分の年齢を考えて、ジャラジャラと鎖のついたアクセサリーや洋服はそろそろ買い控えている。今日はアロハタイプの半袖シャツを1着だけ購入。僕のように極端に身体の小さい人間にピッタリとフィットする服は、たかがシャツとはいえ貴重だ。この店はオリジナルの洋服も作っていて、ママさんのお手製アロハも品数豊富。本物の着物の生地で作っているのでどれもかっこいい。どうせならこのハンドメイドアロハも、タイトなSサイズを作って欲しいなぁ。8月15日(火)
ユニバーサル・シティ・ウォークに今年オープンした「たこ焼きミュージアム」に行ってきた。
大阪の家庭では、台所に「たこ焼き器」があるのが常識。うちにも一応あることはあるが、自分で焼くことは滅多にない。お店で出すようなふっくらほくほくの美味しいたこ焼きが、どうしても作れないからだ。たこ焼きはプロが作ったものを食べるに限る。
このミュージアムには、大阪の人気店6軒が出店している。カレーやラーメンと違って、たこ焼きは1品でお腹が一杯になる食べ物ではないから、僕のような少食でも、ちょっとずつ味見をしながら食べ歩くことができる。この日は結局全店を制覇。どれもなかなか個性的でおいしいが、個人的に一番好きなのはどれかと聞かれたら、やはりいつも食べている甲賀流と答えてしまう。ダシで食べる上品なタイプも嫌いではないが、やはりたこ焼きはソースとマヨネーズのジャンクな味わいがいい。
それにしても、最近フードパークが多い。次は何のミュージアムが出来るのだろう。8月14日(月)
僕は怖い話が大好き。心霊スポットをドライブする肝試しや、お化け屋敷も大好き。今日は番組のプレゼントが「DJセレクトによるホラーDVD」に「エキスポランドの幽霊屋敷『獄門島』の入園券」だった。お盆のこの時期、明るい時間から「恐怖」がテーマの番組。選曲はあくまで普通だったけど。
さんざん迷った挙げ句に僕が選んだDVDは、「ソウ」と「ソウ2」。「エクソシスト」や「ポルターガイスト」といったホラー映画の古典、あるいは横溝正史の金田一シリーズなども検討したが、リスナーの応募がたくさん来そうな最近のタイトルを選んだ。
ホラー映画は安定して人気があるし、エキスポランドの幽霊屋敷も連日満員のはずだが、僕の周りで「怖い話が好きだ」という人間は1割にも満たない。エキスポの入園券は僕もいただいたので、僕も幽霊屋敷に行かなければと思っているのだが、誰を誘っても行きたがらない。一人で行くのもどうかと思うし…。どうしたものか。8月13日(日)
初日は見られなかったSUMMER SONIC 06。FUJI ROCKとは対称的に、都会に近い場所で開催される「都市型フェス」。出演アーティストの豪華さは群を抜いている。僕が見に行く今年の夏フェスは、もしかしたらこれがラストになるかもしれない。
僕は番組が終わった後からの参加だったので、最初から最後までじっくり見られたのはオープンエアでトリを飾ったMETALLICAぐらい。僕があまり思い入れのないアルバム「MASTER OF PUPPETS」を全曲披露し始めた時はもう帰ろうかと思ったが、本編ラストの「ENTER SANDMAN」ですべて許した。メンバーのチームワーク、演奏のテクニック、そして音。どれをとっても超一流といえる圧巻のステージだったと思う。長年売れ続けるバンドはやはり違う。メンバーはみんな若干太り気味のおじさんだけど、そんな見た目もかっこいいと思える。
しかしやはりサマソニでは、フジロックのような感動は得られない。普段の暮らしとは隔離された大自然に幽閉されるフジロックと違って、サマソニの会場はいつも足を運ぶ南港だ。移動する時に通る道はきれいに舗装されているし、信号待ちも多い。日常と何ら変わらないそういう環境にいるというだけで、いちいち現実に引き戻され、フェスに来ているという実感がなかなかわいてこない。また、サマソニの客層は全体的に若く、ガラの悪い輩も多い。それだけにマナーも悪いようで、ゴミの散らかり方はひどいし、揉め事もよく起きるようだ。サマソニの客は、チケットを買うか買わないかをアーティストのラインアップで決めるが、フジロックの客は、出演アーティストが決まる前に宿泊施設を押さえてしまう。そういう客の質も、両者は対称的である。8月12日(土)
昼過ぎの新幹線で大阪へ。駅に着いたら突然雷雨が襲ってきてビックリした。かなり近いところで雷がなって、あちこちで悲鳴が起こる大騒ぎ。あっという間にバケツをひっくり返したような土砂降りになって、車から荷物を降ろしただけでずぶ濡れになってしまった。全く不運なタイミング。たまには雨が降って欲しいとも思うけど、加減というものも考えてほしい。
この日は帰省ラッシュのピークだったとみえ、下りの新幹線は画面上すべて×印の満席だった。数時間先のひかり号のグリーンさえも満席。仕方なく自由席に乗っている人もたくさんいたらしい。3週間近くも前に予約しておいて正解だった。最近、エクスプレス予約でも座席の指定ができるようになったので、車両の最後列で、背もたれを限界まで遠慮なく倒して熟睡。生放送の仕事を休まずに過ごしたお盆としては、満喫したかなと思う。しかし夏風邪は悪化中。8月10日(木)
最近、実家に行ったら必ず出向くよみうりランド。お盆休みの時期だというのに、混雑するのは隣接のプールばかりで、遊園地はほとんどガラガラだった。ここぞとばかり、またもジェットコースターに乗りまくった一日。
高さ、速さ、長さの3要素を満たす絶叫マシンとして有名な「バンデット」は、夏季限定で「スプラッシュバンデット」に早変わり。「水がかかりますのでご注意ください」と看板で警告していた。蒸し暑いし、濡れるぐらいがちょうどいいと思って、そのスプラッシュバンデットに乗ってみる。すると、まず最初のカーブで何人ものお客さんが待ち構えていて、水鉄砲で水をかけてくる。他にも、コースの至る所でスタッフがホースを片手に待ち構えていて、バシャバシャと水をぶっかける。要するに「水浴びバンデット」である。
先日のHOME MADE家族のライブにしてもそうだが、洋服を着ている状態で水を浴びるという行為は、夏の屋外では独特な興奮を誘うものだ。下着までびしょ濡れになったが、何となくこのクレイジーなノリが楽しかったのは事実。「そんなに濡れたいなら濡らしてあげますよ」というこのストレートな発想が、いかにも遊園地という感じで気に入った。8月9日(水)
せっかくのお盆休みだから、それっぽい過ごし方をしてみようということで、千葉の幕張で開催されている「世界の大恐竜博」に行ってきた。大人2500円という価格設定からしてけっこう本格的なイベントで、確かに骨格標本や化石の数は相当のものだった。あらゆる恐竜を歴史に沿って細かく紹介しており、今まで知らなかったこともいろいろ知って勉強になった。1億年以上続いた恐竜の歴史の中で、ティラノサウルスやトリケラトプスなど、一般的に有名なものはほとんどが末期に生息したものらしい。掘り起こした化石から、それぞれが生息した時代から、食生活や生態まで推察するのだからすごい話だ。再現映像の恐竜達は、それぞれ身体にブチがあったり縞があったりするのだが、そのへんは空想に過ぎないだろう。
考えてみると、これまで幕張に行くときはほとんどバスだった。初めて電車で海浜幕張を往復したが、その遠さと便の悪さにビックリ。そんな僻地でも、信じられないような数の家族連れが集まっていた。恐竜っていつの時代も人気があるのだなぁ。8月8日(火)
つかの間のお盆休み。実家に帰省している。
日頃、自分の家ではあまり冷房に頼らない生活をしている僕だが、実家はほとんどの部屋でクーラーが効いている。僕が子供の頃はエアコンなどなかったのに。設定温度は29度とかなり控えめにしていたのだが、つけっぱなしで寝たら、どうも風邪を引いてしまったらしい。暑いのに鼻水が出たり喉が痛くなったりする。夏風邪って厄介なものだ。8月7日(月)
夏の甲子園が始まっている。大会前はほとんど知識もなかった僕だが、始まるとさすがに興味が出てきて、あれこれ情報を収集している。なるほど、今年も強豪揃いで面白いではないか。
僕が応援しているのは何といっても早稲田実業だ。早実がこんなに強いのは久しぶり。僕の出身は実業ではないが、まあ姉妹校のようなものだったし、早稲田系列の高校で甲子園に出るほど野球が強いのは実業しかないのだから、ここはまるで母校のように肩入れさせていただく。調べてみればここのエース斎藤投手はけっこう注目の選手らしいではないか。順調に初戦を突破し、次は王者横浜を破った大阪桐蔭と激突するらしい。楽しみなカードだ。
早稲田実業の応援はほとんどが早稲田名物の「コンバットマーチ」。そして得点が入るたびに「紺碧の空」の大合唱。「覇者覇者、早稲田!」と歌うこの応援歌は、六大学野球を見に行った早大生は必ず歌うことになる。いわば阪神ファンにとっての六甲おろしのようなもの。その一体感と威圧感ときたら大したもので、西東京大会で早実に敗れた高校の選手達は、客席から「紺碧の空」の大合唱が聞こえてくると、精神的にどんどん追いつめられるのだと異口同音に語ったそうだ。以前慶應高校が甲子園に出た時、アルプススタンドでわき起こる「若き血」の大合唱に、実況アナが「神宮球場と見紛うような光景ですね」と発言していたのを思い出す。応援歌は、時に校歌よりも、愛校心をくすぐる旋律なのだ。
頑張れ早実。目指せ全国制覇。8月6日(日)
番組終了後、大阪城野外音楽堂へHOME MADE家族のライブを見に行った。開演には間に合うように向かったのだが、近辺の駐車場が軒並み満車。この日は大阪城公園内で他にもイベントが行われていたらしく、いつもはガラガラの駐車場も非常に混み合っていた。空車のある駐車場を探して、30分近くもウロウロしていたら、ライブにずいぶん遅れてしまった。他のFM802のスタッフも駐車場を求めて右往左往した挙げ句、南森町に戻って安いパーキングに車を停め、そこからタクシーを拾ってやってきたらしい。車で来た意味がない。
「ステージから水をまく」「水着で来れば特典がある」という、何だかワクワクしてしまうような愉快な話を聞いていたので、とても楽しみにしていたライブ。何とか5曲目ぐらいから見ることができた。「真夏のダンスコール」では予告どおりにホースを使った放水があり、前の方にいたお客さんは見事にびしょ濡れ。観客には事前に荷物を入れるためのビニール袋を配る周到さも素晴らしい。ライブ全体では若干の間延びも感じられたが、3人とファンとの楽しい夏祭りといった趣きの、笑顔の絶えないライブだった。
そのライブは本編終わりで退席し、今度は湊町に車を飛ばして今度は難波ハッチへJさんのライブを見に行った。彼のライブを見るのも本当に久しぶり。男性客の比率がますます増えていて、モッシュとダイブが明らかに激しくなっているのには驚いた。読んでいるのは半数近くが女の子だったけど。
ソロ活動を初めて10年目になるJさんだが、ライブでのキラーチューンはやっぱり今でも「PYROMANIA」の曲なんだと知って嬉しかった。本編の終盤もアンコールも、火付け役となるのは「LIE LIE LIE」や「BUT YOU SAID I'M USELESS」、「PYROMANIA」、「BURN OUT」など、常に1作目の曲達なのだ。ただし、かつてクラブクアトロで初めてソロライブが行われた時とは明らかに違うノリになっている。このクレイジーな盛り上がり方こそ、Jさん自身が長年求めてきたオーディエンスの姿なのだろうなと思った。「元LUNA SEAのベース」という肩書きは、政治家の学歴と同じぐらいどうでもいいものになっている。8月5日(土)
半日ほど、台所の床に生ゴミを放置しておいたら、どこから入ってきたのか、小さな蟻がたかっていた。見えるだけで何十匹もいる。台所だけでなく、ダイニングやリビングにまで。虫が嫌いな僕は、半狂乱になってその蟻軍団と戦った。丸一日、蟻を殺すこと以外しなかった。
近所のホームセンターで「蟻の巣コロリ」を大量に買い、蟻撃退専用スプレーももちろん購入。家の内外約20カ所に罠を張り、目についた動く蟻はスプレーで皆殺し。ここは俺の家だ。勝手に入ってくるな。
台所で物を食べるのがすっかり怖くなった。ちょっと冷凍食品のエビピラフを食べても、空き袋をハサミで開いて洗剤でゴシゴシ洗ったりして。しかもそのゴミが乾いた後は、蟻の進出が確認されない2階へ運び、翌朝にはゴミ捨て場へ。そこまで徹底していると、いつの間にか蟻はいなくなった。
暑いのはへっちゃらだが、虫はどうしても苦手だ。夏という季節にはこういう一面もあることを忘れていた。蟻許さん。8月4日(金)
昨日の映画の原作者、東野圭吾の、最新作「赤い指」を読んだ。重たいテーマ、切ない結末の小説だった。
幼女を殺害してしまった中学生の息子を守るため、過保護な両親が下した非常な決断。それを追求する刑事達もまた、それぞれに苦悩を抱えている。殺人の隠蔽と死体遺棄という犯罪を軸に、親子の絆の、強さと脆さを浮き彫りにする。
途中までは、本当にただのサスペンスなのかと思っていた。主人公の一家が本当にどうしようもないバカな親子で、イライラする。そんなバカな犯罪者親子が、罪を暴かれて報いを受けるだけの小説ではなかった。驚きのどんでん返しを用意しているし、爽やかな結末で涙も誘う。直木賞受賞作の「容疑者Xの献身」がそうであったように、この小説もまた、最後まで読んで初めて味わえる感動がある。東野作品は奥が深い。8月3日(木)
地上波で放映されたものを録画したまま寝かせていた、映画「レイクサイド・マーダーケース」を見た。主演は役所広司と薬師丸ひろ子。名門中学受験のため、リゾート地の別荘で合宿をする3家族と、塾講師の男。そこで起きた殺人を隠蔽するために、3家族は力を合わせることになる、という話。原作を読んでいない僕の感想としては、非常によく出来ている、いい映画だと思った。適度に怖いし、予想のつかない展開もおもしろい。
ひと通り解決したように見せておいて、最後の最後、10秒ぐらいの衝撃の映像で映画は幕を閉じる。このエンディングに関しては賛否両論ありそうだ。僕は「まさかこのままきれいに終わるんじゃないだろうな」と思いながら見ていたし、それなりの伏線も張られていたので、納得の結末。その後の展開を見た者の想像に委ねる形なので、後味がいいとは言い難いけど、「おお、うまい」と感動さえした。
芝居のような、脚本と演技力で勝負している映画。日本映画は、こういうのが一番好きだ。8月2日(水)
映画「スーパーマン・リターンズ」の試写を見てきた。今公開されている夏休み映画が一段落した8月下旬から公開となる。世界で一番有名なヒーローといえばスーパーマン。CGによる最先端の映像技術を駆使して、ついに新作が登場したというわけだ。続編でもリメイクでもないという位置づけだが、僕のような世代にとっては、胸躍る作品である。
かつて地球で大活躍したスーパーマンが、故郷のクリプトン星を探すために旅に出た。5年ぶりに戻ってきた地球で、悪党のレックス・ルーサーと再び対決する、という話。その意味で「リターンズ」なのだが、映画ファンにとってもまさにリターンズだ。ジョン・ウィリアムズのテーマ曲は健在。懐かしい興奮が蘇る映画だった。
ピンチに陥った人々を、間一髪で救い、さわやかな笑顔を残して飛び去る姿は、文句なしにかっこいい。「こんな力が自分にあったら」と想像せずにはいられない。映像の迫力により、その痛快さは格段にアップしている。クライマックスの展開が今ひとつわかりにくいという気もしたが、あのクールな笑顔ですべて許しちゃう。
78年に始まった映画「スーパーマン」のシリーズで、クラーク・ケントを演じた名優クリストファー・リーヴは、95年に落馬事故で半身不随となり、2004年に52歳の若さで他界した。今回、彼の跡を継ぐ大役を務めたのは、ブランドン・ラウスという無名の26歳。190cm近い長身と、厚い胸板、黒髪に甘いマスク。スーパーマンを演じる役者として完璧な容姿を備えており、かつてリーヴが作り上げたイメージそのものを再現している。スーパーマンにしか見えない。昔からのスーパーマンファンも、こんな役者をどこから見つけてきたのかと、驚かずにいられないだろう。
空を飛び、鋼鉄の身体を持ち、視力も聴力も超人的で、神出鬼没。スーパーヒーローのオーソドックスな形を提示したのはスーパーマンであり、その意味でこれこそがスタンダードである。基本、お手本、定番である。幼い頃、リーヴの演じるスーパーマンに熱中した世代が、今度は子供を連れてこの新しいスーパーマンを見に行くことになるだろう。
何度か涙しそうになった。「It's a bird」「It's a plane」「It's ...」の名台詞がさりげなく飛び出したときと、エンドロールで「クリストファー・リーヴ夫妻に捧ぐ」という文字を見たとき。8月1日(火)
大阪ミューズで行われたヴィジュアル系イベント、stylish wave MAX 06の司会を務めた。stylish waveは、かつてSHOCK WAVEという名前で開催されていた名物イベントで、数えきれないほどのヴィジュアル系バンド達がこのイベントを足がかりにスターダムへのし上がっていった。現在Zy.の編集長を務める星子氏が長年続けてきた、このシーンで最も歴史のあるイベントである。
僕がこのイベントで司会をするのも5年ぶり。ひょんなことから僕のことを思い出した星子氏が、数カ月前に携帯に電話してきて、このイベントの司会を依頼してきた。2つ返事で了解したが、この日の出演バンドのことはほとんど知らないと言ってもいいくらい、近頃のインディーズには疎い僕だった。
そんなわけで、ステージに上がって自己紹介をしても、ほとんどの客は僕のことなど知らないのだろうと予想していたのだが、名前を言ったら意外に大きなどよめき(とわずかな歓声)が。「あんた誰?」的な空気になるよりはいくぶん喋りやすく、リラックスできた。
こういうライブイベントの司会は、拘束時間が長くてけっこうきつい。僕はライブの前後に登場して、出演を終えたバンドのメンバーに軽くインタビューをして、少し時間を繋ぐのが主な仕事だったが、台本も打ち合わせもほとんどない。話す内容は各バンドマンと直接交渉で。もちろん控え室らしきものなどない。そういう状況なので、あまり堅苦しく考えず、アバウトに、楽しんで仕事をすることにした。楽屋でいろんなバンドマンと話をして仲良くなるのも今後に向けていいきっかけになったと思うし。
ほとんどのバンドのライブを初めて見たが、どれも個性的で、面白かった。たくさんのバンドを見て今のヴィジュアル系のトレンドを知り、何人もの懐かしい知人と再会し、今どきの若いバンギャに僕の名前を知ってもらった。そんな一日。