back to index

Diary(08.12.)

12月31日(水)

 各局の大晦日特番は、複数の録画機器を駆使して、おいしいところだけ見た。基本的には「Qさま!」の問題部分だけを楽しんだ感じ。紅白は、年が明けてから1時間弱で見た。曲の合間の演出が白々しく見えるのと、僕には興味のない演歌の時間が多いので、この番組だけは生で見る気がどうしてもおきない。
 今回の紅白、あて振りではなく生で演奏しているアーティストが非常に多かったことは評価したい。演歌やラップ系のアーティストなど、セッティングの必要がないアーティストが歌っている間に、バンドの転換を進めたらしい。音楽番組らしいこだわりが見えて楽しかった。
 中でも感動的だったのは、アンジェラ・アキとMr.Children。
 アンジェラ・アキは、1コーラス目が歌詞の朗読になってしまっていたのが残念だったけど、彼女らしく弾き語りで、バックに見える15歳の少年少女達の写真がとても生々しく、その表情が歌詞の内容ともリンクしていて美しかった。
 一方のMr.Childrenはフルコーラス。こちらも、周囲に映し出される五輪の映像や写真が涙を誘った。桜井氏以外のメンバーの表情も朗らか。後半にたくさんの人がコーラスをするために立ち上がる場面は鳥肌が立った。普段はあまりテレビに出ないこのバンドが、初めて紅白に出場したことの意味と、彼らの音楽の懐の深さを実感するパフォーマンスだったと思う。

12月30日(火)

 2008年が終わろうとしている。今年、自分の身に起きたいろんなマイブームを振り返ってみよう。順不同で6点ほど。

・ルービックキューブ
 たまたま人からもらったのが最初。中に攻略法が書かれていて、何となくそれを見ながら揃えていったら、6面が完成した。その時に自分でも驚くほどの達成感と快感があり、2日ほどかけてその攻略法を完全に暗記した。以来、6面パズルを見つけたらすぐに購入して、コレクションにしている。最近は、色は全部一緒でそれぞれのキューブの形が異なるという「ルービック・ミラーブロックス」なる新パズルもお気に入り。
・荻原浩
 今年もいろんな作家の作品に出会った。伊坂幸太郎や乾くるみ、サタミシュウなども面白かったが、一番心に残っているのは荻原浩の小説だ。何といっても傑作は「神様からひと言」で、「ママの狙撃銃」や「コールドゲーム」もよかった。来年はまだ読んでいない他の作品も買ってみよう。
・X JAPANの復活
 幾度となく噂になっていた再結成が、本当に実現したのはとにかくびっくり。3月に開催されたライブは、いろんな意味で思い出深い。あの時、ゲストパスを入れるために配布されたカードホルダーとネックストラップは、今もFM802で使用している。復活のニュースを知らずに2月にhide限の爆寸を発表してしまったが、チケットは無事にソールドアウト。12月にはMLJでもhide限爆寸を開催できた。5月のhide MEMORIAL SUMMITには行けなかったが、SPREAD BEAVERの面々を呼び込む声で出演させてもらったのも貴重な経験。僕にとってはhide三昧、X三昧な一年になった。
・スープの達人〜焦がし香油豚骨
 秋に担当番組が変わってから、番組前に局で食事をすることが多くなった。日頃はあまり食べないカップ麺を購入するのが習慣になったのは、このカップ麺に出会ったからかもしれない。「騙されたと思って食べてみろ」と周囲のいろんな人に勧めたところ、実際食べたディレクターが「あれは確かにやばいっすね。スープも全部飲んでしまいました」と絶賛していたほど美味。なのに、発売開始からたった1ヶ月ほどで、店頭から姿を消してしまった。1年分ぐらい買いだめしておくべきだったか。
・車
 今年最大の買い物は、新しいプリウス。長年乗り続けているのは旧型プリウスなのだけど、今のプリウスはさすがに激しく進化していて感動した。ガソリン価格の高騰と暴落に世間はずいぶん振り回されているようだけど、ハイブリッドな我が家にはあんまり関係がないぜ。ただ最近、この車があまりに流行りすぎているのが若干不満。同じくらいの燃費のハイブリッド車が、他にもいろいろ発売されたらいいのに。
・犬
 子供の頃から一度も犬を飼ったことがなかった僕の家に、ついにやってきた。里親を探している気の毒な犬を引き取ってあげようと、いろいろお見合いもしたのだけど、飼い主初心者は絶対パピーからにするべきだとあちこちから指南を受けた結果、ブリーダーから購入することになった。やってきたのはアプリコット色のトイプードル。初対面の他人だろうが他犬だろうが、超高速で尻尾を振りながら飛びついていく、異常なまでの人懐っこさがかわいいなり。

 今年は春と秋に仕事のスケジュールも大きく変わり、変化の多い一年だったが、身体を壊すこともなく順調に過ごすことができた。来年もいい年になりますように。

12月29日(月)

 番組前、南港のインテックスで始まった、COUNT DOWN JAPAN 08/09 WESTに行って来た。
 このイベントは、複数の展示場で同時開催されている。会場間を移動する時は屋外を通る。会場の中はおそらく室温が30℃近い熱気だが、外に出れば普通に真冬の夜。ライブを楽しんでいる人達は、全身汗だくになった半袖の姿で外へ出て、他の会場まで歩いたりしている。身体からは湯気が出ている。もう、見ているだけで寒い。フェスを楽しむ音楽ファンって、本当にタフだよなと感心してしまう。ちなみに、会場には荷物を無料で預かってくれるクロークがあるようだ。みんな、上着や着替えは預けているのだろう。
 僕はというと、ちょっと様子を見に行くだけだったので、ロングコートに厚底ブーツという普段通りの出で立ち。場違いなことこの上なかった。案の定汗をたっぷりかいて、802に着いた頃にはその汗が冷えきっていた。冬のフェスは体調管理が一番難しい。
 というわけで、今年も無事に仕事納め。

12月28日(日)

 寒い時期に大掃除をするのは好きじゃない、と昨日の番組で言ったところだけど、暇だったので出来るところは片付けてみた。クローゼットや本棚はひとまず放置で、とりあえずパソコン周りと机の中身。このエリアがすっきりするだけで、気分がだいぶ違う。「あのへんに、いろいろある」という曖昧な状態ではなく、どこに何があるかをあらためてきちんと把握しておくことも大事だし。机がきれいだと仕事をやる気になる。あいにく、今はそんなに自宅でする仕事ってないのだが。
 しかし、時間がいくらあっても収拾がつかないものもある。その一つがMDだ。仕事柄、自分の番組は録音して保管するようにしているのだが、毎週3枚ずつMDが増えていく。加えて、車で聞いたり爆寸でバックアップ用に使用したりもするので、僕の部屋にあるMDは半端な数ではない。日付と番組名を貼り付けてあれば問題ないのだが、そうでないMDも多かった。何が録音されたものかをいちいちチェックしているときりがないので、中身が不明なMDはすべてイレーズしていくことにした。そうやって量産されたブランクMDを、今後の番組録音用に保管するわけだ。この作業だけで何時間も要した。実はまだ半分も終わっていないが、きりがないので途中でやめた。まあしかしそれでも、MDは場所を取らないからいい。

12月27日(土)

 昨日あたりから、また急激に寒くなった。出かけるたびにコンビニや売店でマスクを購入している気がする。
 さて、年明けの1月11日(日)に、なんばハッチで行われるイベント「DEAD EDISON Vol.1」でMCをすることになった。宇宙戦隊NOIZやMix Speaker's Inc.、heidi.、the studsといった面々が出演する。ライブの合間に、出演アーティストとのトークの司会などを僕がすることになっている。
 このイベントは、大阪を代表するヴィジュアル系専門CDショップのLike an Edison大阪店とI.D. PILOT DEAD ONEが手を組んで開催するものである。ライカとDEAD ONEといえば同業他社。お店のあるビルも隣り合わせ。大阪のヴィジュアル系業界で火花を散らすライバル同士だが、特に対立しているという構図はない。むしろ同業者だからこそ苦労を分かち合える仲間らしい。「今の時代、CDがなかなか売れない。もっとたくさんの人にCDを買ってもらえるように、ライバル同士手を組んで、このシーンを盛り上げていきましょう」という思いから、両店が一緒にライブを主催することになったわけだ。そうやって、「大人の事情」を度外視して、楽しく盛り上がろうよという姿勢はとても気持ちがいいし、何だか羨ましくもある。しかし逆に言えば、そんなことが出来るくらいに、若者のCD離れが深刻だということかもしれない。
 OSMの学生の女の子が、「私、○○のファンなんです」と言うから、どんな音源を持っているのかと聞いたら、CDは一枚も持っておらず、曲はすべてYouTubeで聞くのだと悪びれもせずにのたまった。そういう時代。ましてラジオなんて、もう過去の遺物みたいに思っている中高生も多いのだろうな。何ともむなしい。

12月26日(金)

 小説推理新人賞受賞作として話題の本、湊かなえの「告白」を読了。
 中学校で理科を教えるシングルマザーの教師が、幼い娘を事故で失う。しかし、娘の命を奪ったのは事故ではなく、教え子による殺人だった。少年達はなぜ残忍な犯行に及んだのか。そして真実を知った教師が、彼らを警察に突き出すかわりに用意した復讐とは何か。主人公である教師や、加害者の少年達、その親など、複数の登場人物が次々に独白する形で話は進む。
 いわゆる謎解きの要素はほとんどない。被害者側と加害者側、それぞれ異なる立場から痛ましい事件を赤裸々に告白するのみ。衝撃的な真実が徐々に明らかになってゆき、さらに衝撃的な結末が待っている。話の運び方は見事で、ミステリーファンから高い評価を得ているだけのことはある。読み始めたら止まらなくなり、明け方までかかってしまった。
 しかし、子供が殺される小説を読んでいると、どうしても重たい気分になってしまう。

12月25日(木)

 サンタさんが我が家にプレゼントしてくれたのは、カラオケJOYSOUND Wii。家庭用の通信カラオケで、Wiiのソフトとマイクがセットになっているものだ。ずっと前から僕は発売を楽しみにしていた。
 家庭用カラオケは古くからあるけど、いろいろと不便な点が多かった。このソフトはこれまでネックだった部分をすべてクリアしている。ほとんど普通のカラオケボックスと同じように楽しめる。ネットで曲を検索してリクエストすれば、5秒後には曲が始まる。JOYSOUNDのカラオケシステムだから、検索できる曲数や演奏の質も問題ない。キーやエコーの具合を変えたり、点数を出したりも出来るし、画面では自分達のキャラクター(Miiという)が歌っていて、Wiiリモコンを鳴りものがわりにすることもできるなどの遊び心もたっぷり。通信カラオケは1日歌い放題で300円。どう考えてもカラオケボックスより安い。ストレス解消でたっぷり歌いたい時にはまさに最高。
 そもそも、僕はカラオケボックスという場所があまり得意ではない。空気が悪いし、全体的に何となく不潔で、料理もドリンクも不味いというイメージ。自宅だったら、残り時間を知らせるインターホンが鳴ることはないし、大事な聞かせどころでドアを開けてドリンクを持ってくる店員もいない。今までに見たWiiのソフトで、一番の発明品だと思った。

12月23日(火)

 目が覚めると四角い密室に閉じ込められていた姉弟。室内には鉄の扉と、汚水の流れる溝だけがあって、毎日決まった時刻になると、切り刻まれた人間の肉片がその溝を流れていく。謎だらけの恐ろしい状況から、姉弟はどのようにして脱出を図るのか。
 そんな小説「SEVEN ROOMS」のあらすじを聞いて、続きが気になったので読んでみた乙一の短編集「ZOO 2」。この人の書く小説は、タッチが軽くて全体的に読みやすいので、若者に人気がある。非現実的なシチュエーションながら、ところどころの描写が漫画よりも生々しくて、それでいて淡々と書いているのが不気味だ。「うげ〜。気持ちの悪い話〜」と眉をひそめつつ、先が気になるから読むのをやめられない。
 といっても、本当にえげつないのは先述の「SEVEN ROOMS」ぐらいで、それ以外の短編はもう少しファンタジック。瓜二つの双子なのになぜか自分だけが壮絶ないじめと虐待を受ける女の子や、父親と母親のいずれか一方しか見えなくなった男の子、製作者の死を看取るために作られたアンドロイドの話。どれもシュールで不思議な話だが、突飛な発想や設定が興味深い。日頃僕があまり読まないジャンルだけど、たまにはこういう小説もいい。

12月22日(月)

 局では昨日のM-1の話で持ち切り。たぶん、昔の紅白歌合戦は国民にとってこんな存在だったんだろうなぁ。そう思わせるくらい、国民的行事になっている。関西だけの話かもしれないが。
 ここ数年、あの番組を見ていて思うこと。結局のところ、勝敗を左右するのは、持ってくるネタの完成度次第だ。昨年同様、敗者復活から上がってきたコンビが高い評価を受け、最終決戦に勝ち上がったわけだが、オードリーは54組の中で一番ウケたネタを持ってくるわけだから、ある程度おもしろいことははじめからわかっている。同じレベルのネタをもう一つ用意できなかったから優勝できなかった。決勝に残った8組も、どうせなら準決勝と同じネタを決勝で披露して欲しいところだった。キングコングにしたって、去年は1点差の2位で最終決戦に進んだ。あれが本来の実力で、今回はネタがあまりよくなかっただけのことだ。
 そもそも、あそこまで勝ち上がってくる漫才コンビともなれば、喋りの技術は完璧に近い人達ばかりだと思う。あとは笑いが止まらないような出来のネタを複数用意できるかが勝負の分かれ目か。なんて僕も語ってみたりして。

12月21日(日)

 子供の頃、僕が通っていた小学校から歩いて10分ぐらいのところに、藤子不二雄Fさんの家があると聞いて、何人かのクラスメイトと一緒に行ってみたことがある。ちゃっかり色紙を持ってサインをもらいに行ったのだ。チャイムを鳴らすと応対してくれたのはどうやら娘さんで、色紙は預かるから1ヶ月後に来てくれと言われた。身勝手な少年達は、たかがサインを書くのにそんなにかかるのかよと不平を漏らしたものだが、1ヶ月後に色紙を取りに行ってみると、サインの横には丁寧に色までつけて描かれたドラえもんがいた。近所に住む子供の一人一人にもきちんと心配りをしてくれる、すごい人なんだと知った。
 そんな、藤子不二雄F大先生のミュージアムが、地元に建てられるというではないか。子供の頃はデートの定番コースだったのにいつのまにか閉園していた向ケ丘遊園の、跡地に建つ予定なのだとか。取り立てて観光名所など何もない川崎市多摩区。「近所に藤子不二雄の家がある」という事実が、僕達にとって大きな誇りだった。その誇りが、これからもずっと続いていく。氏の生まれ故郷である富山県ではなく、多摩区をミュージアムの立地に選んでくれた夫人に感謝したい。涙が出るほど嬉しいニュースだった。

12月20日(土)

 せっかくクリスマス前の放送だったので、この日はREDNIQSでもクリスマスソングを多めに選曲した。今年発見した一番愉快なクリスマスアルバムは「ヘヴィ・メタル・クリスマス〜鋼鉄の聖餐」だ。海外の、ハードロック/ヘヴィーメタル界の著名なミュージシャンが集結した、クリスマスソングのコンピレーションアルバム。大御所と呼ばれるような人の名前もたくさん並んでいる豪華な一枚で、かっこいい曲もあれば笑える曲もある。そもそも「We Wish You a Metal Xmas and a Headbanging New Year」という原題を見る限り、半分は遊び心で作ったアルバムなのだろう。
 最大のインパクトを放っているのが、テスタメントやアンスラックスといったスラッシュメタル界の大家が参加した「きよしこの夜」。最初から最後までデス声で、ドラムはツーバス、速弾きのギターソロ。最後に繰り返す絶叫はどうやら「Sleep in heavenly peace」の「peace」の部分らしい。どこがpeace。そしてどこが「Silent Night」。キリストに対する冒涜だと、宗教団体からクレームが入りそう。
 笑えるほどヘヴィーなのはこの曲ぐらいで、他は普通にかっこいいロックチューン。STYXのトミー・ショウとTOTOのスティーブ・ルカサーの共演による「HAPPY CHRISTMAS」などという産業ロックファン垂涎のトラックもあったりする。あまり注目されていないのがもったいないくらいの素晴らしいアルバムである。

12月19日(金)

 登録されていない携帯番号から電話がかかってきた。「はいもしもし?」「・・・」「もしもーし」「・・・あ!」と言って電話は切れた。発信者番号が通知されているのに、無言で切るとは何ごとか。礼儀知らずも甚だしい。ほどなくして、同じ番号から再びかかってきた。今度はさっきと違う男性の声で、「浅井さんですか?さっきはすいませんでした」。その電話をかけてきたのは、古い知り合いだった。子供が父親の携帯をいじっていて、誤って発信ボタンを押してしまったようだ。その子供は電話が繋がっているのに気づいて、慌てて切った。父親が「おまえ、電話かけて無言で切ったのか!まずいだろ!」と叱り、謝罪の電話をしてきた、ということらしい。
 まあそれはいいのだが、この古い知り合いというのが、ずいぶん昔のFM802のADで、もう10年近くも連絡を取っていない人。名前や顔は覚えているが、一緒に飲んだこともないし、親しく会話をした記憶もない。なぜ彼が僕の携帯の番号を知っているのかもよくわからない。そんなごくごく薄い知り合いでも、電話で会話が始まってしまった以上、「あっそ」で切ってしまうのも気が引けるから、一応「久しぶり。最近どうしてるの?」ぐらいのやりとりは、せざるを得ない。聞けば彼、今は音楽業界を離れて、わりと堅い仕事をしているらしい。「せっかくだから、今度飲みましょう」みたいな話に発展するほど懐かしい友達というわけでもないため、お互いに元気でやっていることだけ確認して、「それじゃ」と切った。何だろうこの気まずさ。
 僕は名前が「あ」で始まるので、こうした誤発信による間違い電話がかかってくることはけっこう多い。その立場から、これを読んでくれている人々に忠告しておきたいことがある。
 電話帳に登録されている名前で、五十音順に並べた時に一番最初に表示される人が、それほど親しくない知り合い(誤って繋がってしまった時に会話するのが気まずいような)の場合、フリガナを適当に変更して、電話帳のそのポジションからずらしておくことをおすすめする。ちなみに僕の場合、青木さんは「カオキ」さんで登録してあって、電話帳の先頭は家族になっている。
 苗字が「あ」で始まる読者は、きっと今頃「そうだそうだ」と頷きながら読んでいるに違いない。

12月18日(木)

 この秋のクールで唯一毎週欠かさず見ていたドラマ、「風のガーデン」が終了した。
 東京の大学病院で麻酔医として勤務する息子と、北海道の田舎町で在宅医療を専門に請け負う内科医の父。過去の過ちから勘当された息子が、末期ガンに冒されて実家の父と和解するまでを描く物語。さすがは倉本聰、としか言いようのない、素晴らしいストーリーだったと思う。やはりこの人は期待を裏切らない。テレビドラマもまだまだ捨てたもんじゃないな、と思わせるものがある。
 主人公が末期ガンという暗い話なのに、爽やかさとユーモアが常に漂う不思議な感覚。いかにも「ここで泣け!」という大げさな演出がなく、登場人物達の優しさ、正しさに、しみじみと感動する感じだった。どの役者も素晴らしい演技。特に新人の平野勇樹は今後が楽しみだ。
 ただ、このドラマの撮影中から緒形拳氏がまさにガンと闘病中だったと思うと、そしてドラマの完成を見ずに亡くなったことを思うと、やはりつらい。先に逝く息子を看病する演技をしながら、本当はこの人の方がもうじき亡くなるんだ。そういう気持ちは、見ていてどうしても消せなかった。

12月17日(水)

 FM802で仕事をしている人は誰もがお世話になっている、というくらい偉い人が今年で還暦を迎えたので、それをお祝いする宴会が催された。主催がマーキー氏、幹事がヒロト氏で、参加者の大半がDJ。僕の先輩も後輩もいたけど、同業者ばかりが集まる宴会は、やはりとても楽しい。
 喋り手が何人も集まって飲むと、とりあえずうるさい。ただでさえ声が大きいうえに、自己主張の強い人が多いからだ。マーキー氏に久保田コージ氏、ヒロト氏がいるところへ、西田くんや飯室くんあたりが混ざってくると、ただでさえ口数の少ない僕は発言する機会を永遠に失う。それで、品のいい女性DJがいるテーブル(尾上さんやカトマキさん、鬼頭さんなど)に移動してみた。こっちも賑やかだったけど、普通に会話をするために声を嗄らすほどの大声を出さずに済んだからよかった。会話の中に、「そのネタ、明日の番組で使おうっと」とか、「今度オープニングでその話、してもいいですか?」みたいな言葉がよく聞こえてくる。要するにみんな、互いにトークのネタを探しているらしい。
 この賑やかな雰囲気をオンエアに乗せたら面白いのに、と思っていたら、本当に乗せたらしい。僕が終電で帰った後、残っていた面々は生放送中のマーキー氏の番組に乱入したそうな。そういう無茶なことができるのも、FM802ならでは。

12月16日(火)

 師走も後半。そろそろ本格的に、年賀状に着手しなくてはならない時期だ。
 僕は毎年、ファミリー年賀状と個人年賀状の2種類を作成している。特に凝るのは、ファミリー年賀状の方。
 家族とか子供の写真が大々的にフィーチャーされた年賀状は、元気に暮らしているのだなという最低限の近況を伝えるだけのものだ。もちろんそれが年賀状を送る目的なのだから必要充分というものだし、微笑ましいとも思う。でもインパクトはない。大量の年賀状を仕分けながら、せいぜい5秒ぐらい手を止めて見てもらえる程度ではないかと。どんな年賀状だったか、次に会ったときまでに忘れられてしまうのではないかと。
 仕分けする手が、思わず止まってしまう年賀状。僕の年賀状デザインのコンセプトはここにある。過去、話題の映画のポスターをパロったり、クイズを作ったりした。Photoshopの使い方に慣れてきてから、年々完成度が上がっている自負もある。うちからの年賀状を毎年楽しみにしてくれている人も増えている。そんな人々の期待というプレッシャーをひしひしと感じながら、例年に負けない力作を仕上げているところ。
 ただ毎年、「今年の年賀状もおもしろかったよ」とのお褒めの言葉の裏に、別の意図を嗅ぎ取ってしまう。「よっぽど暇なんだね」という。

12月15日(月)

 爆寸が終わったら即散髪。ここ数ヶ月は、耳の上の髪をバリカンで刈ってもらっているのだが、その部分を隠す頭のてっぺん辺りの毛が伸びるのに合わせて、刈るエリアを徐々に上に広げている。今日はついに、理容師から「これ以上行くと、ツーブロックというよりモヒカンになりますね」と言われた。そろそろゴールか。
 耳の上に毛がないのは透けて見えるようで、会う人から「横の髪、上げてみせて!」と言われる。「お〜」と驚かれる快感。でもこれだけ短く刈ると、髪型を維持するためには頻繁に切る必要が出て来る。モヒカンの先輩であるDJの吉村くんに聞いたところ、彼はかつて2週間に一度くらいは美容院に行き、自前のバリカンも使っていたのだとか。髪って、短い方が何かと面倒なのかも。

12月14日(日)

 今週、2DAYSが終了したばかりの爆寸だが、早くも次回の大阪のチケット予約を受け付けている。完売の心配をしている人がほとんどいないのはいつものことで、あいかわらず初動は鈍い。驚いたのは、受け付け開始直後に届いた予約メールの、1/3近くが関東からのものだったこと。先日の爆発寸前TOKYOで、あのカオスにやみつきになった人達が、勢いに任せてメールしてきたのか。そういえばその爆発寸前TOKYOも大阪からの遠征組がやけに多かった。DJが皿を回すだけのイベントのために、遠路はるばる来てもらえるのはもちろん光栄なのだが、さすがにプレッシャーを感じる。
 神戸では今夜もルミナリエが開催中。関西に住んでいる人にしかわからない話のようだが、ルミナリエの人気はすごい。イルミネーションの道路を歩くだけなのに、入口に立つまでに寒空の下2時間ぐらい並ぶらしい。生で見ると確かに美しく、圧倒されるのだが、そんなに並ぶと思うとばかばかしくてもう見に行く気がしない。これほど人が集まる巨大な行事であるのに、開催期間が短く、存続が厳しいほどに運営資金は枯渇しているそうだ。いっそ有料にすればいいのに、全員から1000円ぐらい徴収すればいい。

12月13日(土)

 夕方、阪神高速で3車線の真ん中を走っていたら、前方に何かが落ちているのを発見。けっこう大きい。何だろうと思いながらよけて通ったが、かなり近づいてからそれが扇風機であることに気づいた。ミラーを見たら、みんなぎょっとして慌ててハンドルを切っている。もう少し混雑していたら事故が起こりそう。誰か助手席にも人が乗っている車が通報してくれるのを期待してそのままやり過ごしたが、いまだに非常に気になっている。日が暮れてから事故は起きなかっただろうか。
 そんなこんなで、怒濤の一週間もいよいよ最終日。SPECIAL WEEKのREDNIQSは、後半1時間がhideのリクエスト特集になった。
 気合いが空回りしたのか何なのか、慌てふためいて噛んでばっかり。この日は、リクエストをしてくれた人にプレゼントが続々と当たる方式で、曲の合間に当選者を発表していった。その都度ガチャポンを回すのだが、これが予想以上に時間がかかってめんどくさい。やろうと言い出したのは僕だったのだけど。そういう作業に気を取られて、hideファンから届いているメッセージを紹介したり、自分の思い入れを語ったりという部分がないがしろになってしまった感は否めない。
 それでも、予想を上回るリクエストの多さには驚くばかりだった。年齢層も十代前半から40代まで幅広く、hideやXが今も愛されていることをあらためて実感。
 hideの音楽は、どうしても少しずつ「過去のもの」になってしまうけど、少しずつでもメディアで扱うことでまた息を吹き返す。「ファンの心の中で生き続ける」のは当然で、「ファンじゃない人の心の中にも生き続ける」ために、僕のような人間が存在するのだと思っている。

12月12日(金)

 この時期、毎年発表される「今年の漢字」。すっかり年末の恒例行事になっていて、新聞やテレビをはじめ、あらゆるメディアでこの話題を取り上げている。今年の漢字は「変」に決まったそうで。
 あまのじゃくかもしれないけど、僕は毎年思うのだ。一年もあれば、世界中でいろんなことが起きる。それをすべてひとまとめにして、ひと文字の漢字で表現することに、どんな意味があるのだろう。その年を象徴する大きなニュースのうちのいくつかに、共通する漢字を探して、無理矢理関連づける。今年の「変」にしたって、根拠はけっこうめちゃくちゃだ。何でもかんでも、変といえば変だもの。去年も一昨年も変だったじゃないか。
 重大ニュースや、流行語大賞、ヒット商品番付などは、その年の出来事を振り返る意味で非常に重要だし、面白いと思う。一年を象徴する漢字を選ぶというのも、まあ企画としては理解できる。要するに僕が言いたいのは、どうでもいいような話なのに、大きなニュースとして取り上げすぎじゃないのかね、ということ。

12月11日(木)

 史上初の東京爆寸2連発。今年最後は、比較的新しい曲を中心にセレクトするスタイルの、version M。平日の開催で、しかも年代を後期に区切ったせいか、前売りチケットの売れ行きはあまり芳しくなかったのだが、蓋を開けてみればソールドアウトに近い人数が来てくれたようだ。
 今、現役で活躍している人気バンドの曲も多く選曲した。過去の爆寸では見られなかったような手の振り方や咲きが満開で、このイベントもずいぶん進化したなぁと実感。
 そして今回は、観客の暴れ方が過去最高に激しかった。もう本当に、怪我人が出やしないかと本気で心配になるくらいに。ヘドバンもモッシュも逆ダイも、ほとんど命がけ。後半は、最前列の子達が圧力に耐えきれずステージに上がっていて、正座したままヘドバンをしていた。ステージ下手の方には脱いだ靴を置いている子もいた。何もかもがカオスだった。怖いくらいに盛り上がっていた。3時間半近くやっていたのに、僕自身があっという間に感じたほど。爆寸の寸は取っ払っていいんじゃないかと、初めて思った。
 以前日記に書いた新兵器というのは、曲がかかっている最中に、画用紙に書かれたタイトルとバンド名を観客に表示する、というもの。譜面台を借りて、前もって用意しておいたスケッチブックをそこに立てかける。最初に譜面台を持ち出したときは予想通り「え〜」というブーイングが起きたが、使い始めてみると、みんなが明らかにこれを頼りにしているのがわかった。「これ、誰の曲だろう?」と考えているうちに曲が終わってしまうことはよくある。帰宅してから、このサイトでセットリストを見て納得するも、その時にはどんな曲だったかよく思い出せなかったり。そのへんのもやもやを解消する画期的発明。スケッチブックに手書き、というところがあまりにチープだけど、悲しいかなこれがまた爆寸らしさというものなのである。
 長年、東京ではCYBERで開催させてもらっている爆寸。このライブハウスのスタッフの人達はいつも、爆寸を楽しみにしてくれている。ドリンクカウンター担当の男の子が、2月のhide限に続いて今回も「オリジナルのカクテルを販売しましょう!」と提案してくれたので、今回の選曲に合わせていくつかのアイデアを出した。「CELLULOID」という青いカクテルと、「GAUZE」という赤いカクテル。他には「CHAOS MODE」や「絵〜EMADARA〜斑」といったところか。リクエストの多かったバンドの、アルバムジャケットの色に合わせたカクテル。こちらもなかなか盛況だったようだ。これぞ爆寸ならではの遊び心。爆寸は、僕が一人で開催しているイベントではあるけれど、協力的なライブハウスの存在があったからこそ、ここまで成長できたのも事実である。
 次は2月に大阪で開催するversion C。

12月10日(水)

 どの書店でもヒットしているようなので買ってみた中村航の「100回泣くこと」。何だか久しぶりに、非常にオーソドックスでライトな純愛小説を読んだ気がした。
 かつて自分が拾ってきて育て、実家に置いて来た飼い犬や、その犬が大好きだった古いバイクの話を絡めつつ、恋人との愉快な新婚生活と、やがて訪れる悲しい別離を描く。
 主人公の一人称で綴られる文体と、二人の会話が、とにかく洒落ている。最近の若者に人気のある作家の文章はだいたいそう。「こんな気の利いた会話ばっかりのカップルが、いるかい!」というぐらいに。時々わざとらしくてむずがゆくなったりもするけど、微笑ましくて、羨ましくもある。決して裕福ではない、とても平凡な若者達だけど、会話だけで絵になる。
 この小説の特徴の一つは、主人公の二人が常に「僕」と「彼女」と表現されていて、名前がほとんど登場しないところだ。一部の会話の中でかろうじて名前が確認できる程度である。二人の関係を描く上では、名前など邪魔なだけ、といわんばかり。
 物語の中で起きる出来事は、どれもわりと小さいこと。刺激の少ないこういうストーリーは、映画化もされないだろうし、もちろんドラマにもならないだろう。本が好きな人のための良質な小説、という気がした。

12月9日(火)

 冷たい雨の降る一日。目黒鹿鳴館で、爆発寸前NIGHT MLJ Specialが開催された。
 VJがオープニングやエンディングの映像を用意してくれたり、ステージの後ろにhideの巨大なタペストリーが飾ってあったりと、普段の爆寸とはひと味違う雰囲気。DJブースにもMLJのために作られたバナーが貼られていた。機材もすでに用意されていて、僕は自分が使うCDだけ持っていけばよかった。お呼ばれでDJをする時は、こんな感じ。
 チケットはソールドアウト。鹿鳴館は、ライブハウスなのに映画館のような座席が床に固定されている変わった構造だが、そこに300人を詰め込んでの開催となった。開場からスタートまで30分の予定だったが、観客を入場させるのに手間取った関係でなかなか始められない。準備完了の合図を一人楽屋で待っているのは、非常に落ち着かなかった。
 15分ほど遅れてスタート。過去に何度も開催してきた時と同じように、Xとhideの曲を半分ずつぐらいの割合でひたすらかけまくった。例によってオルガスムでCO2を撒いたり、「GO FISH BOYS !!」で煽ったり。今回は終演までに与えられた時間が2時間強と普段よりもだいぶ短めだったので、かけられなかった人気曲も多かった(たとえば今回は「DOUBT」をかけていない)。
 hideファンのみんなはあいかわらず陽気で、そして暖かい。居心地のいい空間で、楽しくどんちゃん騒ぎが出来るのも、全員を繋いでいる存在がhideだからだと思う。最後の曲「MISERY」をかけながら、僕は観客に背を向けて、巨大なタペストリーの中にいるhideさんを見上げて座り、感慨に耽っていた。もともとはファンの立場で始めたこのイベントが、MLJの一日を任せてもらえるまでになった。これまでに経験させてもらったたくさんの貴重な出来事を思い出して、hideさんに「ありがとうございます」と独り言ちた。hideさんがいなかったら、今の僕は存在しなかったなと、つくづく思った。
 片付けを終えて会場を出たら、雨はまだ降り続いていた。そういえば2月にCYBERで開催したhide限の日は雪だったな

12月8日(月)

 SPECIAL WEEKが始まった。ROCK KIDS 802にはMr.Childrenが登場。先日のポルノグラフィティに続く、大物生ゲストである。
 スタジオの外は多少ピリピリした空気にもなっていたようだけど、始まってみれば案外砕けた雰囲気でトークは進み、普段は寡黙な田原氏や中川氏もいろいろと話してくれた。桜井氏の爆笑スケベトークも炸裂。40近い男が自分の危険な妄想癖について悪びれもせずに喋って、それでも世の女達は「そんな桜井くんがステキ!」なんて思うのだ。まったくやってられない。
 オフトークの時に、以前から気になっていたことを桜井氏に聞いてみた。シングル「HANABI」のイントロのことである。あの曲の冒頭フレーズはとても特徴的で、ドラマの中でも実に効果的に使用され、感動を盛り上げていた。「Tomorrow Never Knows」に匹敵するぐらいにインパクトのあるイントロだと僕は思っている。よくよく聞いてみると、あの旋律は曲中のBメロの部分に相当するものだ。Bメロというのは普通、曲の中で最も地味な箇所。そのメロディーをイントロに持ってくるというセンスに脱帽したのである。
 曰く、あのイントロはもともと別の曲のものだったそう。その曲とは過去にお蔵入り(いわばボツ)になったもの。今回「HANABI」が出来た時、自然に出来たBメロの旋律が、たまたまそのボツ曲のイントロと同じだった。それで、そのイントロ部分をそのまま「HANABI」にくっつけた、ということらしい。いわば偶然の産物。名曲の生まれ方もいろいろだ。

12月7日(日)

 国家資格試験の替え玉受験が大きな問題となっている中、とある検定試験を受けに行ってみた。
 僕は今年の秋までの7年間、毎週日曜日が拘束される仕事をしていた。看板番組を任されるのは光栄なことだが、日曜日に絶対に休めない身になってみると、世の中には日曜日にしか行われない行事がかくも多いものかと実感する。スポーツの試合やいろんな大会、子供の運動会にお祭りなどなど。
 そして、その中のもう一つが、いわゆる検定試験の類である。世の中には数多の検定試験があるが、そのほとんどの受験日が日曜である。日曜に仕事を休めない人は、最初から受験資格がないに等しい。
 日曜日が休みになって、こうしたものにも手軽に挑戦できるようになった。落ちたら恥ずかしいので何の試験を受けたのかはここには書かないでおこう。誰も知らないような地味な検定で、受験者なんて数えるほどしか来ないのかと思っていたが、大阪だけで100人近くいたようで驚いた。僕以外の受験者は大半が若い女性だったけど。学生時代以来久しぶりに味わう、筆記試験の緊張感は何とも心地よかった。資格マニアになってみようかしら。
 ちなみに、受付の際には免許証を提示した。当然の替え玉防止策だ。

12月6日(土)

 昨日までの妙な暖かさが嘘のような、冷たい風。いきなり真冬がやってきた。外を歩いていたら信号待ちをする時間も苦痛で、角にある銀行のATMへ避難して信号が青に変わるのを待ったりした。
 この日のREDNIQSは、生ゲストにナイトメアが登場。二人がスタジオに入ってきて、ゲストトークが始まる直前、僕は指を挟んだ。椅子の肘掛けに載せておいた指が、椅子を動かした瞬間にテーブルとの間に挟まった。激痛。失神するかもしれないというくらいに痛かった。トムとジェリーだったら、指先が風船みたいにふくらんでいるところだ。しかし始まる本番。この痛みを隠して進行してこそプロのDJだと思ったので、歯を食いしばって我慢した。ナイトメアと会話をしながら、実はずっと気もそぞろで、内心では「いたいー。いたいー」と唸っていた。骨折していたらどうしよう、とか考えて。
 幸い、痛みはその30分後ぐらいにはほとんど消えていた。骨折ではなかったらしい。

12月5日(金)

 冬物の洋服をまとめて購入。いつもお世話になっているサンプルセールはこの日が最終日だったが、案外よさげな服が残っていたのはラッキーだった。昼間は妙に生温い風が吹いていて、厚着をしていった僕としては拍子抜けな気分だったが、夜になって外へ出たら驚くほど気温が下がっていた。いよいよ冬服の出番か。
 年末年始も毎週金曜日は通常通り、東京を日帰りで往復することになる。そろそろその時期の新幹線を予約しなければと思い、空席を調べてみてびっくり。すでに満席に近く、窓側の席はすべて埋まっているではないか。みんな、動き出すのが早いのだなぁ。騒々しい車内を想像するとそれだけでブルー。

12月4日(木)

 爆寸の選曲は両日ともほぼ完了。CDRやMDも準備したし、機材の梱包も概ね済んでいる。準備は万端。と思いたい。とんでもない忘れ物がなければいいのだけど。
 今回、MLJではVJがオープニングの映像まで作ってくれたそうで、それに対抗するわけじゃないけど、CYBERの爆東でも「視覚的」な演出をしたいと考えて、とあるアイデアを思いついた。自分でも感動するくらい画期的なやつ。観客の失笑が目に浮かぶけど。新しい試みは大事だから。
 爆寸なら、DJがVJを兼ねることも可能なのではないか、とふと考える。曲の最中はけっこう暇だったりするのだから、そういう時間にスクリーンで遊べたら楽しい。最近は持ち運びのできるミニサイズのプロジェクターというのも発売されているし。VJ用の映像を作る技術さえ身につければいい話。かなり先の長い話のようにも思えるが、当面の目標はそこに置いてみよう。

12月3日(水)

 僕がFM802で担当している某番組の某女性ADは、二十代独身。顔も性格もステキだし、仕事も出来る。しかし彼氏がいない。微妙な関係の男友達はいるが、その男性とは「付き合う」という契約を結んでいないらしい。その理由というのが興味深いものだった。
 以前、その男から言い寄られた彼女は、誘いに揺らぐも断っている。彼の煙草が原因であった。「彼女が出来て、その人から『煙草をやめて』って言われたら、やめられる?」と聞いたら、「それは無理だ」と答えたその男。それを聞いて、煙草の苦手な彼女は、男を彼氏候補の対象から外さざるを得なかった。無理もないことだと思う。
 僕は基本的に煙草を吸わないが、酒を飲んでいる時や人前で皿を回している時は解禁にしている。あれば吸う、というレベル。その僕でも、煙草を吸う人は恋人にできないと思う。そういう匂いのキスをする気になれないし、車などの密室で吸われたら煙くてかなわない。恋人や配偶者が煙草を吸うのに、我慢できる人ってけっこうすごいという気がしてきた。
 好きな人を大切に思う気持ちがあるなら、煙草ぐらい簡単にやめられないものだろうか。そんな気がするのは、僕が禁煙に成功した身だからか。

12月2日(火)

 来週に迫っている爆東のリクエストは、一昨日で締め切った。
 リクエストメールの半数近くが、締め切りの当日に届いた。そして、1割以上が、締め切りを過ぎてから届いた。一生懸命集計してもすぐにまた追加が来るので、なかなか選曲に取りかかれないでいる。
 これまでの爆寸であまりかかっていないバンドのリクエストが増える一方、以前の定番バンドのリクエストが極端に減っていることに驚いた。「あのへんは他の人もリクエストするだろうから、自分はこっちを」という魂胆に違いないが、全員が他力本願とはどういうことか。僕としては、リクエストがほとんど来ていないバンドの曲をたくさんかけるわけにもいかない。
 そして今回も、「このバンドのCD、1枚も持ってないんだけど…」というバンドのリクエストが増えた。これは予想通り。急いであちこち探さなければ。

12月1日(月)

 大阪城ホールで、今年もAct Against AIDSが開催された。今年のライブは比較的渋めのラインアップで、どのアーティストも例年通りに質の高い、感動的な演奏を聴かせてくれた。
 FM802がSTOP AIDSの活動を始めてから、もう15年になる。
 一時期に比べると、AIDSはあまり注目されない病気になっている。怖い病気だとは知っているけど、よほどのことがない限り自分が感染することはないだろうと、ほとんどの日本人は甘く見ている。依然として感染者は増え続けているし、今でもHIVウィルスに感染したら治ることはないのに。
 もっとも、HIVに感染したとしても、AIDS発症を抑える薬はたくさん開発されているらしい。これだけ研究が進んでも、ウィルス自体を葬り去るワクチンが開発できないことが不思議に思えてくる。
 そういう現状の一つ一つを、日本人はもっと知らなくてはならない。海外に比べて日本人はAIDSに対する危機意識が薄く、検査を受けている人の人数もアメリカとは比較にならないほど少ない。ミュージックステーションであるFM802ができることには限りがあるが、若者に対する影響力のある放送局として、この病気に関心を持つきっかけを提供するだけでも意義深いことだと思う。人類がHIVウィルスに打ち勝つその日まで、この挑戦も続いていくだろう。