
6月30日(火)
昨夜のROCK KIDS 802にゲストでお迎えしたRIP SLYMEのライブを、グランキューブ大阪で見た。彼らがここまで大規模なホールツアーを敢行するのは初めてのことらしい。椅子のある会場でRIP SLYMEのライブを見るのは、考えてみると僕も初めてだ。
このツアーのRIP SLYMEは、後ろにDJだけがいるいつものスタイルではなく、フルバンドを従えていた。ギターが二人にベース、ドラム、キーボード。さらに、コーラス、パーカッション、サックス、トロンボーン、トランペットまで。総勢10人という大所帯だった。汗まみれになるスタンディングとは違い、じっくりと曲を聞かせる、わりと緩めのライブだった。
アンコールではバンドは登場せず、観客のリクエストに応えて曲を披露する場面も。一番リクエストの多かった曲は「アンダーライン」。後ろのDJ FUMIYAが慌ててトラックを探し、アナログ盤を引っ張り出してきた。10年以上前、SUが加入して最初に出来た曲で、そのオリジナルバージョンで披露された。メンバーも、自分が間違えやしないかとヒヤヒヤしていた様子。こんなふうに、歌う曲をその場で決めるアットホームな雰囲気は、いつも通りのRIP SLYMEだ。
ブレイクして以降、高い人気を長年維持しているRIP SLYME。ヒップホップというジャンルを越えて、あらゆる音楽を吸収してきた活動が、このライブに生きていたと思う。6月29日(月)
この日のROCK KIDS 802で、またマイケルの曲をかけた。昨日、車の中で聞いていて、どうしてもかけたい、かけなければいけないという気持ちになったから。曲は「HEAL THE WORLD」だった。
マイケルの偉大さとか、自分の思い出を、熱く語る気は毛頭なかった。ただ、僕はマイケルに謝りたかった。15年もDJをしてきた自分が、マイケル・ジャクソンの曲をどんなふうに紹介してきただろう。そう思い返した時、とても深く後悔したのだ。
マイケルは子供が好きな人だった。自分よりずっとずっと後の世代まで、みんなが笑顔になれる世の中が続くこと。それがマイケルの一番願っていたことで、彼の音楽に一貫して込められたメッセージでもあった。
しかしメディアは、そのメッセージを伝えることよりも、彼の変わったところ、おもしろいところばかりをクローズアップした。DJの端くれであるこの僕も、その点で大差はなかったように思う。僕がどんな言葉で紹介しようと、マイケルの曲は誰もが知っていて当たり前、好きで当たり前。みんな知ってるんでしょ?じゃあ僕が説明するまでもないね。
アーティストが伝えたいと思っているメッセージを受け取って、それを電波に乗せることが自分の仕事だと思っていたのに、マイケルに関してはそれを一度もしなかった。そのことを僕は後悔し、マイケルに対して謝罪したくなったのだ。
こういうことは僕の個人的な感情でしかないけれど、「HEAL THE WORLD」という曲に込められた彼の思いを少しだけ説明して、曲をかけたら、リスナーから多くの反響があった。これまでは報道される彼の奇行ぶりにしか目が行かなかったけど、マイケルのピュアさ、優しさにふれて、彼に対する見方を変えたという人が、たとえ数人でもいたということが、本当に嬉しかった。もう手遅れで、何の贖罪にもなっていないけど、自分の気持ちには整理がついた。6月28日(日)
大阪城ホールで、吉井和哉のライブを見た。
シアトリカルな演出が施された先週のGACKTとは対称的に、生々しい音にこだわったロックコンサート。新作「VOLT」の曲をメインにした構成で、MCも少なく、いいテンポでライブは進んだ。バンドの醸し出すグルーヴが、ものすごい迫力で腹の底を叩く。ドラムがTRICERATOPSの吉田氏だったとは。歌声も素晴らしくて、会場全体があっという間に一体となる様子を見ていて、キャリアの長さからくる、いい意味での余裕も感じられた。
MCのとき、よくアーティストがする「今日初めて吉井和哉のライブに来た人はどれくらいいる?」という質問を投げた吉井氏。手が挙がったのは、ざっと見たところ全体の5%ほど。「少なっ!あんなに802とかたくさん出たのに」とやや落胆している様子だった。本人としては、新しいファンが増えていないように感じたのかもしれないが、これだけたくさんのリピーターが大阪城ホールを埋めつくすのも、それはそれで凄い。6月27日(土)
マイケルが死んだ。
エンタテインメントの世界で、収めた成功が大きすぎると、かえってその人が不幸に見えるということがよくある。マイケルはその典型だった。行動は何かにつけて「奇行」として報じられ、幼児虐待の罪で告発され、懐事情を勘ぐられ…。巨万の富を手中にし、好奇の目にさらされ、ついには自分を見失ってしまったのだろうか。死んだ後も、その死因の謎や遺産のことで、世間の注目を集めている。そんなマイケルが、気の毒でならない。彼は、ミュージシャンなのに。
僕はそれほど熱心なマイケルファンだったわけではないが、「スリラー」「BAD」「DANGEROUS」の3枚は当然のごとく買って持っていたし、たくさんの思い出がある。もちろん今でもそれらのアルバムの収録曲は大好きだ。一番好きなのは、エディ・マーフィーがPVに出演していた「REMEMBER THE TIME」。
あの頃、世界中の誰もが、マイケルの音楽を知っていた。歌ったし、真似をしたし、噂をした。そんな存在は、彼以降現れていない。しかし、少なくとも音楽の世界において、そういうスーパースターはもう登場しない方がいいのかもしれない。マイケルの辿った気の毒な末路を思うと、そういう気がしてくる。6月26日(金)
知り合いと何人かでエレベーターに乗っていつも思うこと。
降りる階に着いたとき、乗っている中で一番目下の人間が、「開」のボタンを押して、他の人が降りるのを待つ、というのはわかる。問題は、「開」ボタンが扉の両側にあって、双方がそのボタンを押して、「どうぞお先に」と互いが譲り合っている状況。これが僕には不毛に見える。エレベーターを先に降りたらそんなに無礼になるのか。そこで無意味に譲り合って、先に降りた連れの人や、まだエレベーターに乗り続ける人を、何秒も待たせる方が失礼だと思う。だから僕はいつも、順番なんてどうでもいいからさっさと降りる。どうせ、全員がスムーズに降りたら「開」ボタンを押しておくまでもないのだから。お年寄りとか、大きな荷物を抱えた人が乗っていたら話は別だけど。ちなみに、エレベーターに乗る時の正しいマナーは、「後から乗った人から順に降りる」のだと、どこかで読んだ記憶がある。
タクシーに乗る順番、降りる順番のことも、首を傾げたくなる時が多い。二人以上がタクシーに乗る場合、目上の人間を先に乗らせるのが普通だと考えられているようだが、これはあまり合理的ではない。後から乗る方が、乗ってから移動する必要がないぶん楽だし、降りるのももちろん楽。何よりも、奥に乗るのは「料金を支払う人間」であるべきだ。接待する人とされる人がいたとして、される人を先に乗せてしまったら、接待する側の人間がタクシー料金を支払っている間、横で接待を受ける側の人間は待たされていることになる。お客様の前でお金を払って、「領収書ください」なんて言うのは、かえって失礼だ。タクシーに限っては、「どうぞ先に乗ってください」というのは遠慮していることにならないと思う。
どうでもいい話だけど。日本人が礼儀とかマナーを重んじるのは素晴らしいことだと思うが、考えてみると無意味な気遣いというのも少なくない。6月25日(木)
CDの置き場所に困ったら、あの無意味にかさばるケースから出して保管することだ。増え続けるCDを整理するために、保存するものはケースから出してキャリングケースに入れるようにしている。3年ぐらい前に思いついたこのアイデアのおかげで、かなりすっきりと収納でき、自分でも気に入っている。
サンワサプライから出ている160枚収納のキャリングケースの黒を愛用しており、買い足し続けてその数はすでに25個ぐらいになっている。そろそろ足りなくなってきたので、新たにいくつか購入しようとヨドバシ梅田に行ったら、同じものが売場になかった。ネットのヨドバシでも売られていない。新しいデザインの改良版とおぼしき新商品なら、あるのだが。まさか今さら製造中止になったのか。これだけたくさん揃えたのに、今さら別のデザインに変えたくない…。とりあえずネットオークションで探したら見つかったので、大量に購入したのだが、善後策を検討する必要はありそうだ。
新製品に移行したいメーカーの事情もわかるけど、長年それを愛用している人間の気持ちも汲んでほしいところだ。6月24日(水)
ヴィジュアル系のCDをすべてパソコンに読み込ませるという作業もいよいよ佳境に入っている。当初予想したよりはいいペースだ。
CDを入れるとネット上でそのタイトルを拾ってきてくれるというシステムのありがたみを心底実感している今日この頃だが、これだけ一度にその機能のお世話になっていると、なかなかおもしろいことが起きる。
CDを入れた後、その収録曲のトラック数とそれぞれの時間を読み取り、発売されたCDの中から同じ数値のものを探して、タイトルを読み取るこのシステム。収録曲数と時間が全く同じものが複数あると、誤って別のCDのタイトルになってしまうということもよくある。
過去に一度読み込んだCDの中に、今入れたのと全く同じ数値のものがあると、パソコンは以前に読み込んだのと同じCDが入ったものと誤解して、その時のタイトルを表示させる。たとえば、ムックの「揺声」とLM.Cの「BELL THE CAT」は完全に一致するらしいし、kanivalismのシングルのいくつかは、Janne Da Arcの「RED ZONE」、キリトの「CHERRY TREES」などと混同される。
だから何だって話だけど。来る日も来る日もCDの読み込み作業ばっかりやらされて、僕のパソコンも混乱しているのかなと申し訳なく思えてきた。6月23日(火)
局でインタビュー収録を行った後、BIG CATへKraのライブを見に行った。このバンドのライブを見たのはどれくらいぶりだろう。ライブが終盤に近づくにつれ、「ああそう、この感じ」と思い出した。このバンドのライブの、異常なまでの激しさを。
Kraというバンドは、ヴィジュアルや、シングル曲を聞いた印象はあくまでポップ。実際、バンドのコンセプトには当初から「ファンシー」だの「メルヘン」だのという言葉が含まれていたはず。そんなバンドだと思って、新しくファンになった人が初めてライブに行って、メンバーを近くで見たい一心でうっかり前の方へ行ったりしてしまうと、とんでもない目に遭う。
Kraは、ヴィジュアル系の中で一番「ギャップ」を売りにしているバンドだ。表面的にはポップなようで、実は歌詞の内容がキツかったり。見た目はキュートだけど、MCは毒舌全開だったり。そして、ライブがやたら激しかったり。
次々に外へ担ぎ出されるファン。この人達も、日頃はおくびにも出さないような表情をこのライブで見せ、鬱積したエネルギーを爆発させているのだろうな。ライブは、Kraにとっても、ファンにとっても、本来の自分を発散できる唯一の場。そういうバンドがいてもおもしろいと思った。6月22日(月)
仕事柄、いろんなアーティストのホームページを見に行く。フラッシュを多用し、凝った作りになっているのはいいが、重たいばかりで肝心の情報がどこで手に入るのかわかりにくいサイトが増えているのは嘆かわしい。「ディスコグラフィー」とか、「プロフィール」、「ライブ予定」みたいな項目は、一目でわかる場所に配置するべきだ。ついでに愚痴ると、最近にわかに増えているMySpaceとやらも、重い上に見づらくて意味がわからないから全然見ない。
凝ればいいってもんじゃない。そういうややあまのじゃくな考え方をする僕だけど、最近、とあるバンドのホームページにアクセスした時、ちょっとほっこりした気分を味わった。何のことはない、ページ上を移動するマウスのポインタの矢印を、小さな星が3つ、追いかけてくるというもの。シンプルだけど、何だか妙にかわいくて、気に入ってしまった。東京ミカエルのサイトである。6月21日(日)
大阪城ホールでGACKTのライブを見た。昨年末から春にかけて行われた大規模なホールツアーは見に行けなかったので、今回のツアーは初体験。いやはや、本当にすごいライブですっかり感激してしまった。
本人が「VISUALIVE」と名付けたこのライブは、映像から始まる。近未来を舞台に、人間と戦うサイボーグ達の悲しい運命を描いた、本格的な映画だ。その映画のストーリーに添う形でライブは進行。映画と、ミュージカルと、ライブの要素を巧みに織り交ぜた、非常に完成度の高いロックショウになっていた。あっと驚く演出や特効は数えきれないほど。歌い、踊り、演奏するGACKTの超人的なパフォーマンスには、舌を巻くばかりだった。ライブは4時間近くに及ぶ。これほどのものを見れば、ファンも大満足に違いない。
今回、個人的に驚いたのは、バックメンバーに元SIAM SHADEの淳士や、hide with SPREAD BEAVERのCHIROLYNがいたことだ。GACKTのバンドの一員になることは、ただ演奏する曲を覚えればいいというものではない。今回のツアーが始まる数ヶ月前から筋トレに取り組み、GACKTの課す厳しいメニューをこなしてまず体を作らなければならない。メンバーも衣装を着て演技をし、踊る。GACKTの完璧主義に応えるために、多くの実績を誇る一流ミュージシャンも必死で特訓に耐えたのだろう。このツアーで6キロ痩せたというCHIROLYNの肉体を見れば、彼らがいかに厳しい仕事をしているかはよくわかる。リーダーがGACKTでなければこれだけのチームは作れない。
このツアーは、来月のさいたまスーパーアリーナでファイナルを迎えてしまう。これほどのクオリティのロックショウを開催できるアーティストは、GACKT以外にはなかなかいないと思う。早くまた、次が見たい。6月20日(土)
7月にFM802は週末の番組をリニューアルする。来週の放送を最後に、REDNIQSは深夜の時間に移動することになった。番組が始まって9ヶ月。週末の夜、7時から9時という時間で放送されてきたREDNIQSだが、早くもお引っ越し。深夜の12時からという時間は、音楽番組を放送するにはある意味理想的だと思う。少なくともよる7時よりは、自宅にいる人が多いだろうし。
ネガティブにとらえれば、こぼしたい愚痴は次々にあふれてくるところなのだけど、そこはぐっと我慢。時間が3時間に増えることで、より自由に、やりたいことが出来るようになるだろう。
まだまだ知名度の低い番組だけど、いつの日か、大阪のロックシーンにちょっとしたムーブメントが起こせるような番組になったらいい。ラジオ番組にもそういうパワーがあるんだということを証明してみせたい。この日記を読んでくれている関西在住の人には、聞いてもらえたら嬉しい。6月19日(金)
毎週の新幹線出張。JR専用のクレジットカードを利用して切符を購入しているのだが、実はわずかながらポイントが溜まるようになっており、溜まったポイントを利用すると普通席価格でグリーンに乗れる。僕はこのポイントを使ったことがほとんどなかったのだが、今月末でポイントの半分ぐらいが期限切れになるというので、ここ数週で慌てて消化している。
僕がグリーンに乗るとき、たいていの場合は近くの席に親子連れがいたり、外国人観光客がいたりして、普通席車両より騒がしい。車内で静かに過ごしたい人にグリーン席はあまりおすすめしない。
幸いなことに、この日はそういう客はおらず、静かなものだった。ところが、乗って10分ぐらい経つと、車内にいた幼稚園児ぐらいの女の子が、酔って嘔吐。その子のお父さんや乗務員が慌てて処理をしてことなきを得、女の子もケロっとしている様子だったが、その後しばらく、すごい臭いが車内に充満した。お父さんも恐縮している様子で気の毒だったけど、僕は自分の「グリーン車運」のなさに嘆くしかないのだった。6月18日(木)
L'Arc-en-CielのKenが、ワンマン・ソロライブをなんばハッチで開催した。2daysの初日となるこの日は、彼が初めてヴォーカリストとしてステージに立つ日でもあった。ギターを持たずにワイヤードのマイクを持って登場したのである。
フロントマンという立場にはまだ不慣れなためか、ギターソロの間が手持ち無沙汰に見えたり、パフォーマンスにもまだ迷いが感じられるような、やや初々しいところも見受けられたが、そこは持ち前の明るさとファンの熱気がカバーする。ラルクファンのパワーは上から見ていてもなかなかの迫力だった。
ギターが二人と、ベース、ドラムのほか、キーボード、女性コーラスという編成。44MAGNUMやZIGGYの一員であるドラムのJoeや、元DIE IN CRIESのTAKASHIなど、この日も、昨日のCreature Creatureに劣らぬ豪華なメンバーだった。
ソロアルバムを1枚しか出していないため、ワンマンライブをするには曲数が足りない。そこで、カバー曲もたくさん披露された。サポートメンバーが過去に所属したバンドの曲のほか、懐かしい洋楽のヒット曲も数曲。この日一番驚いた選曲は、ムックの「浮游」。確か先日REDNIQSに出演した時もリクエストしてくれた曲。よほど気に入っているのだろう。そして、この日唯一Kenがギターを弾いたのは、ジョン・サイクスの「Please Don't Leave Me」のギターソロだった。彼のこだわりを感じる聞き応えのあるソロだった。どうせこの曲を歌うなら、サビで1オクターブ高くなるPRETTY MAIDSのバージョンにすればもっと似合うのに。僕がそう言ったら、ご本人はそのカバーを聞いたことがないとのことだった。
ひとまずこの日は、「初めてヴォーカルに専念するKen」という貴重な姿を見ることができ、観客も僕もラッキーだったと思う。6月17日(水)
BIG CATで行われたCreature Creatureのライブは、夜の8時に開演。観客の大半が仕事帰りになることを予想しての時間設定だろうか。会場に足を踏み入れてみると、ロビーが煙草の煙で真っ白。観客の、年齢層の高さにまず驚く。でもスーツ姿の人なんてほとんどいない。何だか異様な雰囲気が漂っていた。2階の関係者席には、明日から大阪でソロライブを行うL'Arc-en-CielのKen氏の姿もあった。
予告通り、新曲を中心にしたライブだった。客席は大暴れすることもなく、静かに進行していったが、退屈を感じている雰囲気ではなかった。むしろ、ステージから発せられる濃厚なオーラに誰もが圧倒されている様子。
バックを支える、ドラムのSakura、ギターのHiroとShinobu、ベースのHitokiという4人のサポートメンバーの演奏も見事なものだった。適度な緊張感を漂わせつつ、Morrieの存在感と魅力を最大限に引き出すミスの少ない演奏だったと思う。ライブ前、「こんなに難しい曲は演奏したことがない」と口々に嘆いていた彼ら。百戦錬磨の実力派達がそこまで言うのはどんな楽曲かと思って見ていたのだが、なるほど確かに指の動きは激しそうだ。一筋縄ではいかないようなひねりの利いたアレンジばかり。おまけに9拍子だの7拍子だの、リズムの取りにくい変拍子が多いこと。Sakuraが幾度となくスティックを折っていたことからも、演奏に力が入っていたことがわかった。Morrieのバンドの一員になることは、バンドマンとしての過去の実績やテクニックのすべてを試される機会でもある。かつて、数々の大舞台を経験してきたこのメンバーが、一つのステージに集まっているだけでも貴重なこと。ましてその中心にいるのは、伝説的な存在であるMorrieなのだから、このライブはすごい。
Morrieの正確な年齢は僕も知らないが、四十路以上あることは疑いない。そのルックスは驚異的なまでに若々しい。おそらくは往年とそう変わらぬパフォーマンスを目の当たりにして、「本物だ…」とつぶやく観客の声が聞こえてきそうだった。hydeが、清春が、RYUICHIが、西川貴教が、そしてyasuが影響されたと公言する伝説的な存在。これがオリジナルか、と。
数少ないMCの中で、大阪でライブをするのは17年ぶりになると発言していたMorrieだが、ステージに立つ喜びを味わって、また第一線に復帰する気になってくれただろうか。レコーディング待ちの新曲はたくさんあるようだし、今後も何やら嬉しい知らせがありそうな気配である。6月16日(火)
何かと失敗の多い一日。駅に着いてから携帯を忘れて出たことに気づいたり、出かける前にスタッフにメールで送ったはずの自作台本が添付できていなかったり。昼間はわりと時間に余裕があったはずなのに、自分は一体何をしていたのか。ネジが一本抜け落ちているみたいだ。
明日のライブを前に、FM802でCreature Creatureのゲスト収録。先週金曜日のBEAT SHUFFLEではライブ出演のため欠席だったベースの人時くんも含めた、メンバー全員で来てくれた。
多くの大物ヴォーカリストが神と崇める元DEAD ENDのMorrie氏。アメリカでほとんど隠居のような生活を送っていると思われた彼が、3年前に突如始動したソロプロジェクトがCreature Creatureである。1枚のアルバムを出し、東京でライブを開催するだけでまた冬眠に入ったそのプロジェクトが、今年になってまたも突然再始動しているというわけだ。
Morrie氏はその存在自体がいわば伝説であり、現実にこの世に存在している人だという認識をなかなか抱けなかった僕である。しかし今回のライブ(来日公演とでもいおうか)に合わせてのキャンペーンを、かくも積極的に行う人だったとは。物静かで妖しげ、といった従来のイメージとは裏腹に、親しみの持てる関西弁で気さくに話してくれる。目の前で会話していても、これがかの有名なMorrieさんなんだという実感はなかなかわいてこなかった。偉大なキャリアの持ち主だが、それをひけらかすようなことは一切なかったし、必要以上に卑屈になったり、前に出ようとしすぎるようなところもない。とにかくDJとしては一番話がしやすいタイプのゲスト。言動に人間的な魅力が溢れている気がした。
しかし僕はDEAD ENDをリアルタイムで知らない。Morrie氏がステージで見せるパフォーマンスを見たことがない。クールで紳士的なMorrie氏が、マイクを握ったらどんなカリスマに変貌するのか。明日のライブが楽しみでならない。6月15日(月)
昨年の暮れに、とある検定試験を受験したことを日記に書いた。受けたのは「話しことば検定」。美しく正しい日本語を継承し、正しく豊かな話しことばを広めるために設けられた資格試験である。
大学を出てからずっと、ラジオのDJとして活動してきた自分の、話しことばに関する知識はいかほどのものか。仕事柄、人前で話すことには慣れているはずだし、もともと国語は好きな方だ。自分の「話す技術」の力量を客観的に評価してもらえる機会は案外少ない。以前から興味のある試験だったのだ。そうして昨年、僕が最初に受けてみたのが、2級。テキストも買わずに受けてみたのだが、合格だった。
調子に乗って、先月には1級に挑戦した。今回はテキストを購入し、それを読みつつ一応何日かは勉強もしてみた。しかし、問題は予想をはるかに超えて難しかった。ことわざや慣用句、時事問題などは、日頃の知識である程度は答えられる。厄介なのが、アナウンス技術に関する専門用語の説明だ。「僕が買ったテキストにそんなこと載ってませんでしたけど!」と嘆きたくなるような問題が次々に。じっくり考えているほどの時間もない。焦っているうちに終わってしまった感じ。合格ラインは75点以上とのことだったので、さすがに今回は不合格を覚悟したものである。
そして1ヶ月が経ち、合否の結果が郵送されてきた。結果は何と合格。合格者の平均点よりは少し下だったようだが、どうにかラインをクリアしたようである。今回この試験を受けた人が何人いたのかはわからないけど、合格者は全国で22人だったそう。
合否通知書には、面接方式で行われるスピーキングテストの結果も記載されていた。構成力B、表現力B、音声技術B、即答力B、よって総合評価B。全部B。僕の喋りはBだと烙印を押されてしまった。どんな話をすればAがもらえるのだろう。上手な人のテープを聞いてみたい。
何にせよ、無事に一発で合格でき、この日記にも結果を書くことができてよかった。6月14日(日)
グランキューブでナイトメアのライブを見てきた。スタンディングツアーのZEPP大阪には行けなかったので、彼らのライブを見るのは本当に久しぶりのことだ。二度目の武道館公演をゴールに見据えたホールツアーの、これが3本目となる。
YOMIの、ヴォーカリストとしての表現力の向上に驚いた。ヴィジュアル系バンドのヴォーカルらしからぬ3枚目キャラを売りにしている彼だが、そのパブリックイメージと裏腹に、音楽に対してはあくまでもストイックに努力を重ねているのだと思う。新作を中心にしたセットリストになっていたが、昔の曲を織り交ぜても全く違和感なく楽しめた。
本編終了後に起こる「アンコール!」の声が、気に入らないと言い出したYOMI。近頃の日本のバンドによく見られる「おい!おい!おい!おい!」というアンコールがご所望らしい。観客にそれを強要してテストしてみるものの、不評だった。観客が「アンコール!」と繰り返し叫ぶのが「いかにもヴィジュアル系な感じ」で「かっこわるい」と言っていた。まあ、言いたいことはわかる。ヴィジュアル系のライブにしか行かない人は、「アンコール!」(あるいはそれに類する言葉)と叫ばないアンコールの仕方を知らないだろうから、YOMIの発言に戸惑ったかもしれない。でも確かに今どき「アンコール!」と叫ぶライブはヴィジュアル系以外ではあまりないような気がする。普通は、単に手拍子をするだけだ。
アンコールの呼び方だけでなく、ヴィジュアル系のライブにおける客席の光景はありとあらゆる要素が独特だ。ファンには、素人を排除しようなどという意図が毛頭なかったとしても、不慣れな人から見ればマニアックで近寄りがたい空気を醸し出しているのは否定できない事実。そしてその空気が、バンドの成長を妨げる要因になることもある。昔から、バンドが「脱ヴィジュアル」を図る上で最大のネックとなるのはこの点である。
そんなわけで、バンドの側からファンに向かって「ヴィジュアル系っぽいのはやめにしてくれ」というニュアンスのことを発言するのは、実は非常にデリケートな問題だったりすると思う。そういう話をあっけらかんと、冗談の延長でできるのがYOMIという男の一番すごいところではないかという気がしてきた。6月13日(土)
最近、自分の持っているヴィジュアル系のCDをすべてパソコンに取り込んでいく、という気の遠くなるような作業をこつこつと続けている。全部で何千枚あるのか、このペースでいつ終わるのかわからない。
今さらこんなことをしている理由は、802のディスクライブラリーに保管してあるCDだけでは、REDNIQSらしい選曲ができないからだ。これまでは、必要な時だけ自分のCDを局に持って行ってかけていたのだが、このやり方ではリクエストに対応できない。せっかく生放送の番組なのだから、その場で選曲を変更できる柔軟さが欲しい。だからといって自分のCDを全部局に置いておくわけにも、毎回運び込むわけにもいかない。そこで、ハードディスクに記憶させた状態で局内に保管するという手を思いついたのである。
あまりの量の多さに、古いアーティストについては、とりあえずベスト盤や代表曲だけ…と当初は妥協しかけた。しかし、こんな作業をするのは最初で最後。ここで妥協せず、すべての曲が即座に揃う状態にしたら、日本一の完璧な音源データバンクになるはずだ。逆にこの機会を逃したら、もうそんなものを作ることは一生ないような気がする。6月12日(金)
久しぶりに東野圭吾の本を読んだ。以前に古書店で買ったハードカバーの「夜明けの街で」。東野作品としては初の本格的な恋愛小説ではないかと思われる。一応、過去に起きた殺人事件がストーリーの軸にはなっているけど、主題はそこではない。物語の大半は、主人公の恋愛を描いている。
ごくごくありふれた、不倫の話。女に溺れて家庭を壊す男なんて愚かだと考えていたはずの男が、自らその泥沼にはまっていく。タイトロープを渡るような二重生活が始ってからの、主人公の心の葛藤は何ともリアルで、作者自身にも似たような経験があったに違いないと感じさせる。妻帯者が読めば背筋を冷たいものが走るような小説だった。
ただしもちろん、単なる惚れた腫れたの物語で終わるわけがない。過去に起きた事件が、ラストには解決し、すったもんだの恋愛も見事に決着がつく。二重にも三重にも折り重なった謎がきれいにほぐれ、読者を「なるほど〜」と唸らせるオチの付け方は、さすがの一言。不倫というテーマを東野圭吾が料理するとこうなるのか。6月11日(木)
アンジェラ・アキのコンサートを見に、神戸国際会館へ。演奏と歌にじっくりと聞き入るようなこういうライブは、音響の美しいホールで見るに限る。
時々ドラムとベースが入る以外は、今回も基本的に彼女の弾き語り。最新アルバム「ANSWER」からの曲をメインとした構成だった。楽しくて流暢なおしゃべりにはますます磨きがかかり、初めて彼女のライブを見に来た人も充分に楽しめる内容。彼女のトークはどんなに長くても無駄を感じさせない。人の良さそうな関西弁なのだけど、いわゆる大阪のおばちゃんみたいなやかましさがないし、喋る内容も誰一人として不愉快にさせない。ちなみにこの日は、とんねるずの番組でアンジーの物まねを披露して話題となった二人組の女性が客席に来ていて、アンジーの案内でスポットを浴びる一幕も。アンジー自身も爆笑したというその物真似をテレビで披露した二人は、何を隠そうFM802でニュースを読んでいるアナウンサーである。つまり物真似は趣味でやっている素人さん。アンジーはそのことを知らないようだったけど。
洋楽の歌詞を解説する恒例のコーナーもあり、楽しく盛り上がる一方、シリアスな曲の前にはしっかりと、その曲について説明もする。歌う前に、その曲がなぜ生まれ、どのような思いを込めたのかを説明されると、聞く側にとっても入り込みやすい。
歌唱力やルックスだけでなく、演奏の技術と、人柄。そのすべてが魅力的だから、ライブそのものがどんなにシンプルでも決して退屈させない。たくさん笑って、ちょっぴり涙する。そんなライブだった。6月10日(水)
来月に迫っている爆発寸前TOKYOの先行予約を締め切ったので、チケットの発送準備を開始。いつも手書きで一言ぐらいは添えるようにしているけど、だんだん書く分量が減ってきた。キーボードに慣れていると、手書きで文字を書くのが本当に疲れる。
平日に開催するせいもあって、関西や他の地方から遠征できる人がほとんどいないようだけど、チケットはまあほどよい具合に売れている。そんな中、リクエストの受付も開始。古めの曲を中心にするversion Cは2月に大阪で開催したばかり。同じ曲ばかりかけていても面白くないので、今回は思い切って今までの爆寸ではかからなかったような曲も果敢に選曲する気満々の僕である。マニアックで激しい曲ばかりでなく、誰もが知っているヒットシングルも同じように盛り上がるんだということを、ジャイアンナイトで学んだところだし。
わくわくするようなリクエストが来ることを期待している。6月9日(火)
近畿地方は梅雨入りしたらしい。まだ雨は降っていないのに入梅というのはあまりピンとこない。
一昨日のイベントについての感想メールを楽しく読ませていただいている。メールをくれた人はそれぞれに楽しんでくれたようでひと安心。僕としては、「爆寸の選曲ってちょっとマニアックすぎるみたいだな」と実感した部分があるので、今回の経験を今後の自分のイベントに生かしていこうと考えている。
ところで、届いたメールの中でとても印象に残ったものがある。僕のDJっぷりやこの日記を読んで、僕に親近感を抱いてくれているというその人。「こんなお父さんやったらいいのにって思います。あ、お兄さんって言った方が良いのでしょうか…」とのことである。ついにそういう時代になったということか。予想していたより早かった。6月8日(月)
FM802はSPECIAL WEEKに突入。ROCK KIDSもスペシャル企画やプレゼントの連発で、テンション高く叫んでばかりの3時間だった。「番組中に、浅井さんがコーヒーのおかわりを頼んだのって、初めてですよね?」とAD。普段は番組中にあまり飲み物を飲まない僕だが、さすがに喉の水分が涸れきっていたらしい。
番組アシスタントのシーナが、自分の携帯ブログに僕の写真を載せたらしい。それが、昨日のジャイアンナイトでの僕。クールにDJをしている写真ならまだしも、ステージの真ん中でXジャンプやエアRYUICHIをしている恥ずかしいやつだ。いつも冷静沈着で大人のイメージのDJ浅井さんの裏の顔。盗撮画像を勝手にアップされた気分だけど、爆寸の恥はかき捨てである。
しかし、「ヴァンパイア」の時の写真でなくてよかった。シーナには今日から、「ハレンチ浅井」と呼ばれている。6月7日(日)
ついにやってきた、ダイノジ主催「ジャイアンナイト feat. VISUAL」の日。大阪で初めて開催されるヴィジュアル縛りということで、似たようなイベントを古くから開催してきた僕のところへ、光栄にもゲストDJの依頼が舞い込んできたのである。
会場となったSAM&DAVE長堀橋店は、入り口の水槽に巨大な亀がいる外国人向けのバーで、詰め込めば1000人ぐらいは入るような広いお店だった。そんなお店にバンギャルばかりが集結し、ダイノジ御一行のヴィジュアル担当である岩瀬ガッツ氏のDJからイベントスタート。
序盤の選曲は今どきのバンドが中心で、僕でも知らない曲がけっこうあった。どれもかっこよかったので、後でセットリストを見せてもらって僕も勉強しなくては。その後、誕生日を翌日に控えた本日の主役、ダイノジ大谷氏が登場して会場は一気にヒートアップし、ゲストDJである僕にバトンが渡された。
この日の僕の選曲は、普段の爆寸とほとんど変わらないものだったが、いつもよりもずいぶん緊張してしまった。何せ会場もステージも広い。DJブースから離れて煽りまくり、客席へ降りてモッシュに参加し、yasuのファンサービスを真似てセクハラまがいのパフォーマンスをするという乱心DJぶり。
僕の後はふたたび岩瀬氏や大谷氏がブースに立ち、キラーチューンを連発して場内をさらなる狂気の世界に変貌させていた。僕はそんな様子を客席のあちこちから眺めていた。普段、自分のイベントである爆寸を客席から見ることはないので、何だか新鮮な光景。近くにいるお客さん達とあれこれ会話しながら見るのも楽しかった。出番を終えたDJがお客さんと喋ったりする感じが、いかにもクラブイベントっぽくて。
終盤は大谷氏がPIERROTやLUNA SEAのメドレーで畳み掛けてきた。舞台にいる盛り上げ隊の皆さんがやや手持ち無沙汰な様子に見えたので、意を決して僕も壇上へ。マイクを握ってエアRYUICHIになりきってみた。世界を制したエアギターの名手、大地氏とステージで共演できるとは何たる幸せ。
ラストはX→蜘蛛の意図→神歌という恐ろしい流れで、ステージ前に広がる阿鼻叫喚の巷を目にして、ダイノジ御一行は大いに驚かれたようである。青あざぐらいできるのはみんな覚悟の上で、凄まじい勢いで突っ込んでくる。天下のダイノジに向かって「かかってこいよぉ〜!」と叫ぶ。さすがのダイノジも気圧された様子で、「大阪、全員キ○ガイだ」と絶賛していた。
大谷氏のDJ中なのに、「神歌」でお客さんがいつもの調子で「あさいー!」と咲くものだから恐縮した。ゲストなのにあまり目立ちすぎてはいけないと思いつつ、ステージにいることが楽しくて調子に乗ってしまった。次回からは「おおたにー!」でお願いしたい。
かの有名なダイノジのお二人と初めてお会いして、いろいろと刺激になった。観客を楽しませることに全力を傾け、音楽に対しては常に真面目で研究熱心だ。今後も彼らの姿勢を参考に、勉強させてもらおうと思った。
ひとまずは、爆寸自慢のあの地獄絵図を彼らに生でお見せできたことが嬉しい。6月6日(土)
日本代表のウズベキスタン戦を一人でテレビ観戦。序盤にあっさり先制し、楽勝ムードかと思われたが全然そんなことはなかった。前半の途中からは実に心臓に悪い試合。一応勝利し、ワールドカップ出場を勝ち取った日本だが、終了直前に選手一人と監督が退場処分になるという、何とも後味の悪い試合だった。審判が敵チームに買収されていたと批判する人が多いようだが、9割型敗退が決まっている国がわざわざ審判を買収してまで勝利にこだわるとも思えない。単に無能な審判に当たってしまったことが不運だっただけのような気がする。
試合が終わった瞬間、メンバーと監督が跳び上がって喜びを爆発させるような盛り上がりを僕は見たかった。一人の審判による馬鹿げた退場処分のせいで、喜びが半減してしまった。
せめて喜びを誰かと分かち合いたくて、何人かに携帯でメールを送ってみたりしたのだが、試合を見ていた人の少なかったことよ。「勝ったの?よかったね〜」みたいなクールな反応。もっと熱くなろうぜ日本。世界を驚かす覚悟を持とうぜ。6月4日(木)
一晩早く東京に移動して、恵比寿のレストランで打ち合わせをかねたお食事会があった。
つつがなくその食事会は終了し、駅に向かって歩いていた時、向こうから歩いてきた男性と目が合った。「えーと。誰だっけ」と考えているうちにすれ違ってしまったが、いつもテレビで見る大物芸人であることをすぐに思い出した。別に取り巻きにガードされるでもなく、もちろん変装するでもなく、僕と同じように普通に、知人を連れて歩いていた。周りにいる人も、誰も彼のことを見てすらいない。気づかないはずはないのに。
関西と東京の両方で仕事をするようになって久しいが、「やっぱり東京って都会だよな」と実感するのはこういう時だ。有名人が街を歩いていることなんて、めずらしいことでも何でもないという雰囲気。僕はサイン欲しかった。6月3日(水)
最近、とある洋楽のヘヴィーロックの歌を練習している。別に誰かとカラオケに行く予定はないし、ライブで披露するわけでもない。ただ曲がかっこいいから、歌えるようになりたいと思って。楽器を弾く人が、好きな曲を覚えたいと思うのと同じ感覚だと思う。
何年か前の曲で、ラップとシャウトで構成される曲。練習して何とか口ずさめるぐらいにはなってきたのだけど、問題は、スクリーモのところ。いわゆるデス声シャウト。
ここ数年はヴィジュアル系でもスクリーモっぽいバンドがどんどん増えていて、the GazettE以降はむしろメインストリームになってきている。僕はあの手のシャウトが、昔からどうしてもうまく出来ないのだ。メロディのあるところはちゃんと歌えても、叫べない。これはかっこよくない。
そこで最近、車を運転している時間を利用して、よく練習している。悶絶したような顔をすれ違う車のドライバーに見られては恥ずかしいので、できるだけ無表情を装いつつ、「うぉー!」とか叫びながら運転している。むせて、咳き込むことも多い。誰かコツを教えてくれ。6月2日(火)
JAMSのDJタケモトくんに誘われて、何年かぶりでテニスをした。FM802のテニス部はまだ存在していたらしい。集まった人数は5人で、上級者もいないので、実にのんびりとしたペースだった。軽くラリーをしたら、あとは休憩をはさみつつゲームばかり。練習の厳しいテニス部の部員に見られたら、「コート代がもったいない!」と叱られそうな緩さである。
久しぶりすぎて、ガットの張り具合が適切なのかどうかもわからないまま打っていたけど、腕前そのものは意外と錆び付いていない気がしてひと安心。しかし精神的なもろさは相変わらずで、ゲームになると簡単なショットがすぐにネットやアウトになってしまう。そうそう。自分がテニスに向いていないと悟ったのはこの性格のこともあったのを思い出した。練習ではやけに上手いのに、試合になると初心者みたいになってしまうチキンハート。
中学3年の大会で、団体戦の3番手として僕は出場した。僕は本来2番手で、敵の1番手に自軍の3番手を当て、2番手には1番手、3番手には2番手を当てることで、1試合目を捨てて他の2試合で勝つ、という作戦だった。作戦通り、僕の前で1勝1敗。勝負は2番手の僕に委ねられた。信じられないような凡ミスを連発する僕は格下であるはずの相手に苦戦を強いられ、最後の最後は、ダブルフォルトで試合終了。あの時の、チームメイト達が見せた「おまえまじかよ…」的な表情は忘れられない。このトラウマをネタにできるようになるまでに、20年かかった。6月1日(月)
20周年を迎えたFM802の開局記念日。早朝から深夜まで、恒例の特番が放送された。局で番組を担当しているDJほぼ全員が生出演。僕は、大先輩のシャーリー富岡さんや、尾上さとこさんとともに夕方のパートを担当。なぜか僕が進行役に抜擢され、妙に緊張するひとときであった。
この日の特番は、各DJが「こだわりのアーティスト」を紹介するという企画だった。誰の曲をかけてもいい、とのことだったので、僕が紹介したのは当然のごとくhideだった。あれからもう11年が経ったけど、僕はこれからもhideの曲をかけ続けて、若い世代にこの偉大なロッカーの魅力を伝えていきたい。過去にもいろんなところで同じようなことを語ってきたけれど、番組には予想以上に反応があって驚いた。今でもhideの音楽がリアルタイムで影響力を持っていることも、僕がhideをかけることを期待している人がたくさんいることも嬉しかった。
そして「こだわりのニューアーティスト」ではfadeをピックアップ。洋楽だろうと邦楽だろうと、ヴィジュアル系であろうとなかろうと、かっこいいものはかっこいいのだ。REDNIQSではそういう姿勢を貫いていきたい。聞いた印象は洋楽でしかないfadeみたいなバンドが、邦楽のロックファンにも受け入れられるような時代になったら、もっともっと日本の音楽シーンは楽しくなると思うのだ。
